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空の下が好き。ちまちました生きものが好き。妄想できる時間が好き。それからそれから…

「終わりのない」感想

2019-11-30 | ライブ(芝居など)

私が今まで観た前川作品で、SF要素がいちばん濃かったかも。
よく混乱しないで観られた!とも言える。

舞台「終わりのない」
2019/11/15 世田谷パブリックシアター

作、演出:前川知大
キャスト:山田裕貴、安井順平、浜田信也、盛隆二、森下創、大窪人衛
     奈緒、清水葉月、村岡希美、仲村トオル


冒頭で「これは僕の物語だ」と言う18歳の主人公ユーリ。
両親や友人と一緒に来たキャンプ場から、彼の“旅”は始まる。
幼いころにおぼれたこと、中学時代にひどく傷つけた彼女のこと、受験の失敗…
誰にでもありがちな経験は、その答えをどうするかで人生の分岐点は無限。
それはいわゆるパラレルワールドであり、それが“旅”なのだ。
彼は時間や空間を超え、現実なのか意識の中なのかもわからず、宇宙船や地球じゃない星まで行ってしまう。

いろんな苦難の末に、元のキャンプ場に帰ってくるユーリ。
そこで聞く両親の前向きな離婚話や、自分の道を決めた友人たちの言葉に、また自分と向き合うことになる。
そして自分の足で未来へ…

あれ? これって若者の成長物語なの?
それとも壮大な自分探しの話?
そんなことを思いながら観ていたら、いつのまにか涙がどんどん出てきてしまった。
自分の中の何かと勝手にシンクロする感じ。一緒に旅していたのかな。

父役のトオルさんが地球の危機を熱く語るシーンでは、また別の感動があった。
人類を救えるのは人類だけ。そんなメッセージがあったのだ。
作品のテーマは想像以上に壮大だったと知りました。

何度でも観たいと思ったけど、何度も観るのは精神的にキツそうだ。

俳優さんは皆、とてもよかったけれど、
なんといっても、ほぼ舞台に出づっぱりだった山田裕貴くん。
朝ドラしか知らなかったけど、恐ろしいくらい自然体でうまくて、しかもかわいい。
のめりこむように観てしまった。
また舞台でお目にかかりたい。

 



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