前々から読みたいと思っていた歴史小説「のぼうの城」を読んだ。
歴史小説にありがちな重たいタッチではなくなにか現代小説を読んでるような感じでサクサク読める。
舞台は戦国、武州忍城(おしじょう)。今の埼玉県行田市あたり。
全国統一目前の豊臣秀吉によって窮地に立たされた北条方。
その一翼を担う忍城。
‘のぼう’とは‘でくのぼう’の略で、主人公でありこの城の総大将である成田長親の別称。
普段、士分はもとより百姓からも「のぼうさま」と馬鹿にされているこの男の城に石田三成率いる総勢2万の軍勢が押し寄せる。
対する守り手は百姓入れてもたった2千。
果たして彼はどう戦うのか。
果たして彼はただの馬鹿か、それとも大器か。
この小説のテーマは僕的に解釈すると「人の上に立つ人間とは」。
なにか司馬遼太郎の「項羽と劉邦」に通じる部分があり、なかなか面白い。そしてなにより勉強になる。
とくにラストはグっとくる。
興味ある方、ご一読を。
by かつのぼう