立候補を表明した松宮史知町議(54)は「安全が担保されていると国が判断すれば了承する」と再々稼働に前向きだ。同じく出馬予定の中塚寛町議長(54)も「町民の多くは、原発と共存共栄していくという立場だ」と強調した。一方、町議会の中で脱原発を唯一、主張する共産党の猿橋巧町議(59)は「党として候補者を立てるかは情勢を見極め判断する」と慎重な姿勢を崩さない。「脱原発を掲げて当選する可能性は極めて低い。都市部とは違う」
大飯原発の地元民は、再々稼働を許すのか。宮崎さんは「われわれ町民は、町を変える決意を持たなければならない」と繰り返す。「原発がダメなら別の雇用を持ってこいといった受け身の態度ではダメだ。事故が起きたら福島と同様『棄民』になることを自覚しなければならない」 =おわり
<デスクメモ> 福島原発事故後、民主党政権は「反原発と原発推進の二項対立を乗り越えた国民的議論を展開する」と呼び掛けた。青くさい。原発は二項対立にならざるを得ない。原子力ムラにはアクセルしかないからだ。案の定、すべての原発の再稼働をもくろんでいるではないか。対抗するには即時ゼロしかない。 (圭)