※2010年10月5日画像追加して編集
つのる おもい つもる おもく
2月3日の仕事場
またまた遅れて3週間前日記になっちゃいました。
28日(月)いつもの電話取材~塾
29日(火)Mixiの会合で新橋へ。初めての方も多く貴重な時間、会場はニコニコ、レバ刺しはいうに及ばず、煮込みはこれまで食べた中でも上位~カラオケ~赤羽ネットカフェ泊
30日(水)出張授業~同級生Mト君宅に
31日(木)家で仕事してたらOB・Y君が到来~伊勢崎MOVIXで『アメリカ対ジョン・レノン』~ここは二度目と思うがいまるやで塩ラーメン
●2月
1日(金)
2日(土)午後は同級生にして現役生徒母上のHさんがフラダンスで出るので写真をお願いというので籠原さくらめいとに。興味深い催しだった~夕方から同級生Mト君とMixi関係の催しで都内城東へ~欧州語も飛び交うシュペールな時間~最終で帰深
3日(日)大雪の中、朝からロケ撮影で気合入る~一日働き、疲れ切って帰り坂東橋を渡り伊勢崎・ちなりで塩ちなり
【カウンター08】
ラーメン2/6 外飲み1/6 アウェイ飲み2/7 劇場映画1/4 TV海外サッカーは後で整理
ほかに1月はCDを4枚初聴
ロバート・ワイアット comicopera
アンディ・ゴールドマーク (1st)
エッソ・トリニタード・スティール・バンド (1st)
レスピーギ「ローマ三部作」 マイケル・ティルソン・トーマス+ロスアンジュリス響、レナード・バーンスタイン+ニューヨーク響
書こうとしてたトピックはいっぱいあるけど、時間もあんまりないし、さっきお昼前につくって食べた話が今回のおまけ。
=========
ぽてとやについては何度か書いているが、今回はぽてとやの真似をした話。
ぽてと姫2歳の頃に初めて行った私は、中学生になった姫に免許外の社会科を教えたこともあってその市内きっての名店について詳しく知る機会を得たのだが、Mixiコミュニティを創設した同店の熱烈なファンである同級生M君が姫にラードの芸術品の秘訣について何度も質問したところ、姫はいともかんたんに公開してくれたので、どうやら私たちはあまり売っていないが手に入らないものではない、ぽてとやの麺とソースの銘柄特定、そして脂はラードという事実については知ることができている。
あの大金持ちマイクロソフトが、最近になってやっとウィンドウズの中身を公開することを決めたのとは、そりゃあまあスケールが違うとはいえ、元来の思想自体が別物な感じだ。
そこでM君指定の店で先週麺を購入、ソースが買える店はめったに行かないので一度、家にあったお好みソースでつくってみたが満足いかず。そうこうするうちにM君が行きつけの肉屋でソースを買って来てくれたというので火曜に受け取り、ついに麺とソースだけはぽてとやが揃ったわけだ。あ、代金210円払うの忘れたので次回渡しますM君。
材料は揃っても、同じものができるとは限らない。これはいわば、ランボルギーニ・カウンタックが好きだけど、何千万も出せないからとプラモデルを買ってつくるみたいなもんだな。そういえば私はフェラーリの流麗さは認めつつもエラそうなところは嫌いで、おめえなんかにゃ売らねえよといわれたので対抗上牛のマークにしたというランボルギーニのファンで、さすがに買えないけど、何年か前に腕時計を見つけたので8千円くらいで買って愛用しています。
さて、ぽてとやちゃんぽんを構成するのは、麺、ソース、ラード、キャベツ、ぽてと;ジャガイモのフライ:のみ。とはいえ、ぽてとをつくるには油を出さなければならないので、「手間の対費用効果」を第一に考える市井クックとしてはレンジ火通しで十分。あっ、レンジだからマイクロウェーブ通しか。寄って来る外のねこどもに待ってろといいながら、バラックから芽の出たジャガイモを持ってくる。ここで、ひょっとしてキャベツは塩で水を出して使うのかなあ、と思い、姫にメールを送ったがすでに店の作業に入ったか返事は来ない。従来通り、そのまま使うことにする。
シャクシャクと芽を取って皮をむき、ざっざっとキャベツを切って2分で準備完了。ジャガイモをレンジに入れて2分にセットすると、中華なべにずいぶん前に割引で買ってすでに酸化も進んでいそうなラードのチューブを絞る。
この瞬間の美しさはラードが一番。だって、白いのが温度が上がって透き通る、ミラクルな状態変化が楽しめるじゃないか。タイトルは忘れた山口百恵の替え歌を思いつく。
「しろーが透き通る ラあドが熱す (ちゃららら、らーららー)」
とストリングスのオブリガードも歌った頃にキャベツと、M君に敬意を表してブラックマッペもやしも投入。
じゅううう、野菜の水と油がぶつかり合うこのサウンドは、調理の中でももっとも魅力的な調べではないか。つっぱた野菜どもがしんなりすると同時にピッチもボリュームも下がり、油帝国と水共和国の国交が樹立される。
ここで、主役である「魔法の黄色い麺」と電子の力で湯気の立つジャガイモが参戦。
初期の財津チューリップのように魅力的な麺はマルちゃんあたりに較べるとごわごわしているが、熱のラードにまじってだんだん寛いでくる。うどん、そば、スパゲティ、麺類にはアルデンテという基準があるが、ぽてとやに関してはそれを通り越したくらいでいい。
ころあいを見計らってもう一つのリソースであるソースの出番。そうかなるほど、この前の濃厚ソースではだめだというのがよくわかる。寛ぎに寛いだ黄色い麺は、気持ちのいい風呂上りに飲むビールのようにウスターソースを吸収していく。
さらに幸福なミックスを楽しんだ後、ついにぽてとやプラモデルは完成。
青のりをかけて熱いうちに食べる。おいしい。でも、渋谷陽一が以前にロンドンのロックメディアを引用していたXTCのレビューを思い出す。「頭もいい、アイディアもある、でも、何かが足りない」。ついでに大リーグボール2号の謎を解く花形満に星飛雄馬がいった言葉も思い出す。「“縦の魔送球”だけでは80%だ」。
ぽててとやと同じでなくても十分にうまいけど、それが現実なのだ。
食べ終わって考えたのは、「食べ物のアイデンティティ」である。
この頃よくまわりの者によくいっているのは、昨年毎日新聞の連載で読んだ内田樹の「人間の格付けは『雅量』と『胆力』」というフレーズだ。マイクロソフトのウィンドウズ設計公開やLINUX、ラーメンのカリスマ山岸氏大勝軒グループのあけっぴろげなのれん分けなど、やりたい人はお好きにどうぞというような、「雅量」を感じさせる行動は世の中にけっこうある。「普通」の食べ物というのは、誰にでもわかるこういう透明性を持っているものではないだろうか。
何度か書いている地元の郷土料理煮ぼうとについて、M君の縁のある方が参画していて、最近よく話題にしている「保存会」の定義がある。いわく、ライバルである山梨の「ほうとう」が味噌味でかぼちゃを入れるのに対し、ねぎの甘さなどもあるから、醤油でかぼちゃを入れてはいけない。わからないでもないが、食品リベラリストの私としては、余計なお世話。あまりに「雅量」を欠く「狭量」にしか思えないのだ。
画竜点睛。
絵に書いた見事な竜に瞳がなく、どうしてかというと作家である名人は、これに瞳があると飛んでいってしまうと応え、実際に入れてみたら地は割け竜は天に昇ったというあの中国の故事をここで思い出す。
せっかくのおいしいものを、つまらないオーソリティで飾るのはもうやめにしないか。
自分のつくった何かが足りないプラモデルのぽてとやに対し、市内でかんたんに買えるもので構成され、できるものならどうぞとばかりにおいしいにおいと味を提供し続ける、すべてが揃ったのが本物のぽてとやだ。
それはいってみれば、「雅量清々」。
「雅量」があって「清々」としたその佇まいは、くだらぬオーソリティから遠
く離れて、朝早くから当たり前のジャガイモを茹でて、当たり前の材料で当たり前でないものができる、そういうミラクルに満ちているから愛されているのだろう。これからもできればそういうものを食べていきたいし、そういうものを食べるのが幸せなのだと思う。
と、昼間っから感動してたらねこが呼ぶので、ほれと、にせぽてとやをやってみた。しかし、動物性脂肪の希薄だからかこの食品をやつらは喜ばず、鼻を近づけただけで遠ざかる。
よし、次は本物をやってみようか。ちょっともったいないけど。
(BGMは昨年、accuradio できいて購入したレスピーギのローマ三部作。やっぱりバーンスタイン指揮の『松』がいい)
プラモデル
昨日、ひょんなことから来ることになった花たちをティーが偵察
こっちは庭の小さな踊り手たち
2月22日
つーん
2月19日
つのる おもい つもる おもく
2月3日の仕事場
またまた遅れて3週間前日記になっちゃいました。
28日(月)いつもの電話取材~塾
29日(火)Mixiの会合で新橋へ。初めての方も多く貴重な時間、会場はニコニコ、レバ刺しはいうに及ばず、煮込みはこれまで食べた中でも上位~カラオケ~赤羽ネットカフェ泊
30日(水)出張授業~同級生Mト君宅に
31日(木)家で仕事してたらOB・Y君が到来~伊勢崎MOVIXで『アメリカ対ジョン・レノン』~ここは二度目と思うがいまるやで塩ラーメン
●2月
1日(金)
2日(土)午後は同級生にして現役生徒母上のHさんがフラダンスで出るので写真をお願いというので籠原さくらめいとに。興味深い催しだった~夕方から同級生Mト君とMixi関係の催しで都内城東へ~欧州語も飛び交うシュペールな時間~最終で帰深
3日(日)大雪の中、朝からロケ撮影で気合入る~一日働き、疲れ切って帰り坂東橋を渡り伊勢崎・ちなりで塩ちなり
【カウンター08】
ラーメン2/6 外飲み1/6 アウェイ飲み2/7 劇場映画1/4 TV海外サッカーは後で整理
ほかに1月はCDを4枚初聴
ロバート・ワイアット comicopera
アンディ・ゴールドマーク (1st)
エッソ・トリニタード・スティール・バンド (1st)
レスピーギ「ローマ三部作」 マイケル・ティルソン・トーマス+ロスアンジュリス響、レナード・バーンスタイン+ニューヨーク響
書こうとしてたトピックはいっぱいあるけど、時間もあんまりないし、さっきお昼前につくって食べた話が今回のおまけ。
=========
ぽてとやについては何度か書いているが、今回はぽてとやの真似をした話。
ぽてと姫2歳の頃に初めて行った私は、中学生になった姫に免許外の社会科を教えたこともあってその市内きっての名店について詳しく知る機会を得たのだが、Mixiコミュニティを創設した同店の熱烈なファンである同級生M君が姫にラードの芸術品の秘訣について何度も質問したところ、姫はいともかんたんに公開してくれたので、どうやら私たちはあまり売っていないが手に入らないものではない、ぽてとやの麺とソースの銘柄特定、そして脂はラードという事実については知ることができている。
あの大金持ちマイクロソフトが、最近になってやっとウィンドウズの中身を公開することを決めたのとは、そりゃあまあスケールが違うとはいえ、元来の思想自体が別物な感じだ。
そこでM君指定の店で先週麺を購入、ソースが買える店はめったに行かないので一度、家にあったお好みソースでつくってみたが満足いかず。そうこうするうちにM君が行きつけの肉屋でソースを買って来てくれたというので火曜に受け取り、ついに麺とソースだけはぽてとやが揃ったわけだ。あ、代金210円払うの忘れたので次回渡しますM君。
材料は揃っても、同じものができるとは限らない。これはいわば、ランボルギーニ・カウンタックが好きだけど、何千万も出せないからとプラモデルを買ってつくるみたいなもんだな。そういえば私はフェラーリの流麗さは認めつつもエラそうなところは嫌いで、おめえなんかにゃ売らねえよといわれたので対抗上牛のマークにしたというランボルギーニのファンで、さすがに買えないけど、何年か前に腕時計を見つけたので8千円くらいで買って愛用しています。
さて、ぽてとやちゃんぽんを構成するのは、麺、ソース、ラード、キャベツ、ぽてと;ジャガイモのフライ:のみ。とはいえ、ぽてとをつくるには油を出さなければならないので、「手間の対費用効果」を第一に考える市井クックとしてはレンジ火通しで十分。あっ、レンジだからマイクロウェーブ通しか。寄って来る外のねこどもに待ってろといいながら、バラックから芽の出たジャガイモを持ってくる。ここで、ひょっとしてキャベツは塩で水を出して使うのかなあ、と思い、姫にメールを送ったがすでに店の作業に入ったか返事は来ない。従来通り、そのまま使うことにする。
シャクシャクと芽を取って皮をむき、ざっざっとキャベツを切って2分で準備完了。ジャガイモをレンジに入れて2分にセットすると、中華なべにずいぶん前に割引で買ってすでに酸化も進んでいそうなラードのチューブを絞る。
この瞬間の美しさはラードが一番。だって、白いのが温度が上がって透き通る、ミラクルな状態変化が楽しめるじゃないか。タイトルは忘れた山口百恵の替え歌を思いつく。
「しろーが透き通る ラあドが熱す (ちゃららら、らーららー)」
とストリングスのオブリガードも歌った頃にキャベツと、M君に敬意を表してブラックマッペもやしも投入。
じゅううう、野菜の水と油がぶつかり合うこのサウンドは、調理の中でももっとも魅力的な調べではないか。つっぱた野菜どもがしんなりすると同時にピッチもボリュームも下がり、油帝国と水共和国の国交が樹立される。
ここで、主役である「魔法の黄色い麺」と電子の力で湯気の立つジャガイモが参戦。
初期の財津チューリップのように魅力的な麺はマルちゃんあたりに較べるとごわごわしているが、熱のラードにまじってだんだん寛いでくる。うどん、そば、スパゲティ、麺類にはアルデンテという基準があるが、ぽてとやに関してはそれを通り越したくらいでいい。
ころあいを見計らってもう一つのリソースであるソースの出番。そうかなるほど、この前の濃厚ソースではだめだというのがよくわかる。寛ぎに寛いだ黄色い麺は、気持ちのいい風呂上りに飲むビールのようにウスターソースを吸収していく。
さらに幸福なミックスを楽しんだ後、ついにぽてとやプラモデルは完成。
青のりをかけて熱いうちに食べる。おいしい。でも、渋谷陽一が以前にロンドンのロックメディアを引用していたXTCのレビューを思い出す。「頭もいい、アイディアもある、でも、何かが足りない」。ついでに大リーグボール2号の謎を解く花形満に星飛雄馬がいった言葉も思い出す。「“縦の魔送球”だけでは80%だ」。
ぽててとやと同じでなくても十分にうまいけど、それが現実なのだ。
食べ終わって考えたのは、「食べ物のアイデンティティ」である。
この頃よくまわりの者によくいっているのは、昨年毎日新聞の連載で読んだ内田樹の「人間の格付けは『雅量』と『胆力』」というフレーズだ。マイクロソフトのウィンドウズ設計公開やLINUX、ラーメンのカリスマ山岸氏大勝軒グループのあけっぴろげなのれん分けなど、やりたい人はお好きにどうぞというような、「雅量」を感じさせる行動は世の中にけっこうある。「普通」の食べ物というのは、誰にでもわかるこういう透明性を持っているものではないだろうか。
何度か書いている地元の郷土料理煮ぼうとについて、M君の縁のある方が参画していて、最近よく話題にしている「保存会」の定義がある。いわく、ライバルである山梨の「ほうとう」が味噌味でかぼちゃを入れるのに対し、ねぎの甘さなどもあるから、醤油でかぼちゃを入れてはいけない。わからないでもないが、食品リベラリストの私としては、余計なお世話。あまりに「雅量」を欠く「狭量」にしか思えないのだ。
画竜点睛。
絵に書いた見事な竜に瞳がなく、どうしてかというと作家である名人は、これに瞳があると飛んでいってしまうと応え、実際に入れてみたら地は割け竜は天に昇ったというあの中国の故事をここで思い出す。
せっかくのおいしいものを、つまらないオーソリティで飾るのはもうやめにしないか。
自分のつくった何かが足りないプラモデルのぽてとやに対し、市内でかんたんに買えるもので構成され、できるものならどうぞとばかりにおいしいにおいと味を提供し続ける、すべてが揃ったのが本物のぽてとやだ。
それはいってみれば、「雅量清々」。
「雅量」があって「清々」としたその佇まいは、くだらぬオーソリティから遠
く離れて、朝早くから当たり前のジャガイモを茹でて、当たり前の材料で当たり前でないものができる、そういうミラクルに満ちているから愛されているのだろう。これからもできればそういうものを食べていきたいし、そういうものを食べるのが幸せなのだと思う。
と、昼間っから感動してたらねこが呼ぶので、ほれと、にせぽてとやをやってみた。しかし、動物性脂肪の希薄だからかこの食品をやつらは喜ばず、鼻を近づけただけで遠ざかる。
よし、次は本物をやってみようか。ちょっともったいないけど。
(BGMは昨年、accuradio できいて購入したレスピーギのローマ三部作。やっぱりバーンスタイン指揮の『松』がいい)
プラモデル
昨日、ひょんなことから来ることになった花たちをティーが偵察
こっちは庭の小さな踊り手たち
2月22日
つーん
2月19日
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