Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

Gustavo Dudamel & VPO アルペンシンフォニー 第2日目

2024-08-25 11:00:00 | Gustavo Dudamel
昨日と同じプログラム。前半はR.シュトラウスの「4つの最後の歌」。
素晴らしかった。あまりに素晴らしくて1曲目はアスミクの声しか聴けなかった(=オーケストラを含めた曲全体を聴けなかった)。
4つの最後の歌をこれまで、悲劇的なイメージだけで聴いていたけれど、必ずしもそういうことでもないのかもしれない。3曲目「眠りにつくとき」が好き。ここでのヴァイオリンソロも素晴らしい。
器楽は楽器で多少下駄を履けるけれど、声楽はそういう訳には行かないし、本当に尊敬しかない。チェロの師匠に話たら、歌は歌える回数に限りがあるから、素晴らしい歌手の演奏会は逃してはならない、と言われた。きっと、その通りなのだろう。
 
後半も昨日と同様アルペンシンフォニー。
昨日同様素晴らしい演奏で、会場総立ちにつき、前の人の頭が写り込んでしまったけれど、Gustavoの素敵な笑顔が撮れたのでアップ。
 
また、終演後、僅かな時間ではあったものの、ファンの前にも顔を出してくださり、ハグをしてまた近いうちに、といつもの挨拶ができた。本当に短い時間だったけれど、エネルギーが再充填され、推し活の真髄ここにあり、と思うなど。
Gustavoがこれからも活躍してくれることを、心から祈り、また自分もこうして演奏会に帰って来られるように頑張ろうと思った。ありがとう、Gustavo, VPO and Asmik!!
 
 

Gustavo Dudamel & VPO アルペンシンフォニー 第一日目

2024-08-24 11:00:00 | Gustavo Dudamel
ザルツブルク音楽祭にて、Gustavo Dudamel & VPO を聴いた。
 
前半はリトアニア生まれのソプラノ、Asmik GrigorianでR.シュトラウスの「4つの最後の歌」。とても張りのある、透明度の高い声。ドイツ語の歌向きだと思い、この人の歌でマーラーを聴きたくなった。オペラだったらどんな役が良いのだろう、と考えていたが、演奏会の後友人らから、サロメ、蝶々夫人、エフゲニーオネーギンなどでも大活躍なのだとか。押しも押されぬ大スターだったよう。もうちょっとしっかり旬の演奏家を押さえなければ、と反省した。
 
後半はアルペンシンフォニー。流石にシモンボリバーの時のように会場の照明を落とし、日の出と共に照明を明るくするような演出はなかったけれど、始まりの朝靄のような薄い音の重なりがたまらなかった。
嵐の部分のコントラバス、パーカッションの渾身の演奏は、客席も思わず嵐に煽られたかのような反応に。
 
前半も後半も、Gustavoがタクトを下すまでみんなじっと待って、音楽好きが集まっている、という感じがした。
このような場に、来たいと思ったら来られることを、ただ感謝するのみ。
実は、ある買い物を予定していて、これからはこうして海外へ来るのは控えよう、と思っていたのに、こうやって聴いてしまうと、12月のマケラさま & VPO@楽友協会とか来年の6月のマケラさま & BPO@フィルハーモニーなど、今年のGustavoとの比較で聴きたくなってしまう(爆)
 
 

Gustavo & BPO マーラー交響曲第6番 第3夜

2024-06-15 19:00:00 | Gustavo Dudamel
3日間にわたる演奏会が全て終了した。
今日はホルンも素晴らしかったし、最後の金管のコラールも良かった。とにかく全体を通して格好良かった。
コンマス、熱が入っていたのか、昨日は1本くらいだった弓の毛切り、今日は5-6本は切っていた。後ろのお姉さんも切っていた。それにしても、あの運動神経というか、反射神経というか、すごい。子供がいて、連れてきたりしたら、絶対にVnをやりたがるだろうな、と思って聴いていた。あたくしもちょっとだけ、Vnに戻りたいかも、と思ってしまった(爆)。
 
やっぱりマーラー6番、良いねぇ。あ、考えてみると、去年のマケラさまから、ショスタコーヴィチ、チャイコフスキー、マーラーと、BPOは6番ばかりだわ。
 
Gustavoも幸せそうに振っていたし、その上、最後の一般参賀の時に気がついてくださって(ありがたい...髪はシルバーにブリーチしているし、マスクしていたし、よく気づいてくださった。何年ぶりだろう?)、嬉しかった!
 
幸せな気持ちで帰路に着くことができそう。ありがとう!また、近いうちにどこかで。

Gustavo & BPO マーラー交響曲第6番 第2夜

2024-06-14 20:00:00 | Gustavo Dudamel
今日はもう語彙がない。昨日のオケの後ろも楽しかったけれど、正面の席(とは言っても1列目の一番端)は段違いの迫力。
ただ、これまでこのフィルハーモニーで一列目のほぼ中央に座ったことは数度あるけれど、それより格段に素晴らしかったので、この感動は曲によるものなのか、今日の熱気によるものなのかわからない。コントラバスやパーカッションの振動が体に感じられ、物理的にも揺さぶられた気がする。
 
第一楽章のホルンソロは少し音がアレだったものの(ホルンという楽器の性質上仕方のないことらしいが)、その後は素晴らしく、第四楽章のホルンのtuttiの後、Gustavoがthumb up。後半になればなるほど表情が明るく楽しそうに演奏。今日はデジタルコンサートホールやcinema viewもあって、この演奏を聴いていただけて本当に良かった。
 
これまでいったい何を聴いていたのかと思うほど、諸々クリアであった。緩急はGustavo節であったけれど、昨日よりこなれてきていたと思う。昼寝をしようとして急遽楽器屋巡りをしてしまったので、眠くなるのではと不安だったが、とんでもない。本当に素晴らしかった。ありがとうGustavo & BPO。明日はどんな演奏になるのだろう?

Gustavo & BPO マーラー交響曲第6番

2024-06-13 20:00:00 | Gustavo Dudamel
Gustavo & BPOでマーラー交響曲第6番。全集楽譜の通りハンマーは2回。
 
初めてGustavoを聴いた時と同じ、オーケストラの裏側の席最前列。とてもよくGustavoが観察できる。ちょっとパーカッションが近すぎる感と木管が聴きづらい感じはあるけれど、弦の音もとてもよく聴こえて楽しい。
 
Gustavoは変わらず独自のテンポで揺らす。第二楽章はそのためか少し?となる瞬間もあったが、第四楽章はその揺れが効果的だったように感じた。
 
BPOの弦は、本当に上手い。惚れ惚れする。鋭い巧さ。音が尖って(波形のイメージ)クリア。耳にストレートに届く。第四楽章のウィーンを思わせる怪しい感じはちょっとVPOともやってほしい。
 
BPOが上手い上に、ハンマーにしても見どろ満載なので(その上1発目で同時に叩いていたティンパニのマレットの先が飛んだ)、最後はほぼ全員スタンディングオベーション。ベルリンでこれほどのはあまりみたことがない。Gustavoの表情もとても良い。そして勿論一般参賀あり。
 
ウィーンもベルリンもアムステルダムも、そのオケ故に住みたい!
 
夏至も近く、演奏会終了後21h30を回っていたが、まだ明るいベルリン。この季節が一番良いな、ヨーロッパは。
 

ドゥダメル&ロスフィル 第2日目:マーラー交響曲第9番

2019-03-22 19:00:00 | Gustavo Dudamel

Gustavo with LA Phil。サントリーホール第2夜。

マーラー:交響曲第9番 ニ長調

Gustavoのマーラー 9番は以前Gothenburg Symphonyとヨーテボリで演奏した時と、今回と同じくLAフィルとバービカンで演奏した時の2回を聴いているのでこれが3回目。全体の仕上がりとしては今回が一番細部にまで神経が行き届いていたように思う。

最初のホルンがちょっと高い?と相変わらず出だしは気になったものの、そのうち引き込まれていった。

第二楽章の舞曲、今日もGustavoは指揮台の上で踊る。

それぞれの楽章にマーラーはどんな思いを込めたのか。いつの時代を反映したのか。少し狂ったようなデフォルメされたような表現と思わなくもないが、しかし、あの時代のウィーンとは、そんな雰囲気を持っていたのではなかったか?

第四楽章の圧倒的な美しさ。少しも恥じらうことなく、その美しさを前面に押し出してくる。フローレスな演奏。それゆえに一つ間違うと生きる日々を肯定できなくなりそうな、そんな演奏に聴こえた。

最後の音が消えた後、Gustavoは祈るように動きを止め脱力をしない。真面目な日本の聴衆は固唾を飲んで指揮棒を持つ手が緩む瞬間を待っているし。もう、最後はほぼ我慢大会。リストの時代なら、失神者が出ても不思議ではない長さ。実際私も失神寸前であった。

Gustavoをはじめとして、演奏者、そして聴衆、お互い全てを出し切った感あり。不思議な演奏会だった。


ドゥダメル & ロスフィル 第1日目:マーラー交響曲第1番

2019-03-20 19:00:00 | Gustavo Dudamel

Gustavo with LA Phil。一夜目の今日は

J. アダムズ:Must the Devil Have All the Good Tunes? 〈日本初演〉
マーラー:交響曲第1番 ニ長調 「巨人」

アダムズ、これも暗譜なのね。すごいGustavo。ま、世界的指揮者と自分を比べる方がどうかしている。

後半は、マーラーの交響曲第1番。

第一楽章。出だしは、トランペットのありえない事故で始まった(あれは事故よね?)。バンダのトランペットよ、何があった?そしてバンダトランペットの音は、もう少しちゃんと聴こえても良かったのでは無いか?と頭の中をぐるぐるしてしまう。

しかし、その後の歌い方のなんと美しいことか。思ったよりテンポがゆっくりな気がする。前からこんな演奏だったかしらん?第一主題は滔々とした流れのようにゆったりと。そして第二主題からは持ち味のキレの良い演奏に。Gustavoが腕をぐるぐるさせるのに合わせてオケが加速する。あー、こういうオケが欲しいんですよね、佐藤先生!

第二楽章。低弦渾身のリズム。そしてワルツ。Gustavoは指揮台の上で踊っている。あら、ちょっと体の線が締まったんじゃないかしら?La valseを聴きたし。

第三楽章。ティンパニの憂鬱なリズムの上にコントラバスの独奏。昔、Gustavoがドイツだったかオーストリアだったか公開リハーサルで「Please, I’m hungry〜」とやって聴衆を沸かせた場面が蘇る。ロスフィルに説明をするときにあの話をしたのだろうか?

第四楽章。第三楽章の最後、くるくるくるくる、で、シンバルがばしゃ〜ん!弦さすが、プロは違うなー。あれがちゃんと弾けるんだ〜(当たり前)。リズム感が素晴らしい。指揮にぴったり合ってるし!Gustavoがどんなに揺らしても、腕をぐるぐるして加速しても、一糸乱れず付いてゆく。見習いたい。佐藤先生、本当にごめんなさい!

この、青春の真っ只中のような曲。しかし、明後日がマーラーの9番と知っている身としては、明後日には死んじゃうんだよ、君。。。みたいな。

大興奮の中で終わる、Gustavo & LA Phil第一日目。流石に明後日はこういう訳には行かんであろう。。。どうせなら、今日家人と来たかった。

 


ベートーベン 交響曲第9番@Philharmonie de Paris

2018-05-06 16:30:00 | Gustavo Dudamel

Gustavo & LA Phil 2日目は、バーンスタイン&ベートーベン。

Leonard Bernstein
Chichester Psalms

Ludwig van Beethoven
Symphonie n° 9 "Hymne à la joie"

最初のバーンスタインを歌ったJohn Holidayの声が優しくてチャーミング。こんな声が出たらどんなに楽しいだろう?

後半の第九は、昨日同様、速い、速い、速い。その速さ無理!Vn奏者もいっぱいいっぱいに見えるんですけど(自分の投影?)。第4楽章のセカンドヴァイオリンの重音、弓順はうちのオケと一緒、なんて思いながら観察。

ソリストたちは「どや!」な歌い方で、なんとなく気に入らず。しかし歌を歌う家人に聞いたら、第九を歌うと、どうしても「どや!」になるらしい。もっと謙虚に歌ってくれよ、一番すごいのはBeethovenだし。

第九のあとはスタンディングオベーション。見えないので我々も立つ。


終了後、友人とお茶。ソロでフルートを楽しむ友人に、オーケストラプレーヤーは歯車と一緒というような趣旨のことを言われて、納得できず。じゃあ、あのフルトベングラーのブラームス交響曲第1番の冒頭のティンパニの揺らぎはどうよ!と言ってみるが、あれは(&フルトベングラーは)素晴らしいけれど、と皆で弾くヴァイオリンは部品!みたいな。いや、そんなことはない、我々は指揮者と通じて、音楽を具現するのだと、昨日の曲ではないが、一般人はスコアみただけでは音楽を頭の中で再現できないではないか!と。

まあ、そんな話ができる友人のいることは、ありがたいことである。


ショスタコーヴィチ交響曲第5番

2018-05-05 20:30:00 | Gustavo Dudamel
連休のメインイベント、Gustavo with LA Phil@Philharmonie de Paris。
お天気に恵まれ、清々しい気候の中、Philharmonieへ向かう。日の入りが21時過ぎのパリ、開演時間も20h30。

今日の曲目は、
 
Esa-Pekka Salonen
Pollux (commande du Los Angeles Philharmonic, Barbican Centre Londres) (création française)

Edgar Varèse
Amériques

Dmitri Chostakovitch
Symphonie n° 5

サロネンはLA PhilのGustavoの前任者。ちょっとラヴェルのような響き。友人はフィンランドっぽさが出ていた、と言っていた。
Varèseはストラビンスキー「春の祭典」を短くしたような曲。いっそのこと、春祭を聞きたかったけれど。一緒だった友人は「まるで目覚まし!」と、ご不満だったよう。
Gustavoは現代曲や、近代の知られていない曲を紹介することにも積極的。彼のようにリズム感の良い指揮者がこうした試みをしてくれることはありがたい。聞き慣れて聞けるようになる、という曲も一般の人間には多いと思う。

ショスタコ(フランス語ではショスタコの綴りってCで始まるのね。。。)、早い。早い。早い。第四楽章、絶対にあんなに早く弾けない。fffからppに落としたときの、残響の美しさが、さすがPhilharmonie。
いつも思うけれど、LAPhilの管楽器は上手い。フルート吹きの友人によれば、ここのフルートのトップはいま世界で一番上手いフルート吹きだそう。また、昨日はトランペットも素晴らしかった。あとは弦ですな。なーんて、私に言われたくないか。

アンコールはワーグナー。フランスの聴衆がこんなにお行儀が良いなんて知らなかった。アンコールだし、指揮者が脱力するまでなんて待たないだろうな、と思っていたら、みんなちゃんと残響が消えて、指揮者が脱力するまで耳をそばだてて演奏を聴いていた。見直したよ、フランス人。

気がついたら夜11時を回っていた。素晴らしい演奏をありがとう!明日の第九も楽しみ!!


Gustavo & VPO in Monaco

2018-01-12 20:00:00 | Gustavo Dudamel

昨日に引き続き、Gustavo & VPO。今日の会場はGrimaldi Forum in Monte-Carlo。

大変に素晴らしい席を用意していただいたものの、到着してみると、昔の「市民文化会館」然としたホール。座席や絨毯もケバケバしていて、どれだけ吸音されるだろうかと心配になる。

集まる人々。今日のモナコはよく晴れて、暖かいのに、ロシアでも要らないのではないかと思うようなゴージャスな毛皮、耳から落ちるのではないかと心配になるような巨大な宝石でできたイヤリング、クロコダイルのエルメスのバッグ・ピアノ(音楽会だし!)。見ているだけで目の保養。

さて、演奏。昨日と同じプログラム。マーラーの交響曲第10番 Agadioとベルリオーズの幻想交響曲。

ヴィオラの静かなメロディーで始まる、「Adagio」。。。だから静かにしてほしいのに、咳の輪唱が始まる。しまいには、1st Vnのおにいさん思わず吹き出す。観客もブーイング。誰かの携帯の着信音、ピロピロピロ〜♪

ゲルマンの曲をラテンの国で聴くことが間違っているのか。こんなにいい曲で、こんなに素晴らしい演奏なのに。。。

後半の幻想交響曲。相変わらず咳の輪唱止まらず。もう、こういうものだと諦めるしかないのか。今度咳をしたら、断頭台に送ってやる!みんな一緒に幻想交響曲の登場人物にしてやる!!と思えてくる。

ホールを心配したけれど、昨日に比べて、管楽器の音もクリアに聞こえる。幻想交響曲って、ただ聞いても面白いけれど、今度ちゃんとスコアを見ながら聴こう。これまで、どれだけすっ飛ばして聴いていたのかと反省する。

舞台裏のオーボエやカリヨンも、昨日よりタイミングが合っている感じ(今日は舞台が少し広いからか、指揮の正面にカメラが備え付けてあるのが見えた。昨日は、録音用マイクは多数下がっていたけれど、カメラはなかった)。

今日も弦楽器を始めとする奏者のプロ意識は十分。この運動神経の良さというのだろうか、反射神経の良さというのだろうか、素晴らしい。こんな風に幻想交響曲を弾けたらどんなに素晴らしいだろう。ベルリオーズもびっくりではないか?彼の見た白昼夢が、目の前でより生き生きと展開する、どんな反応を示すだろう?

隣でスマホをいじっていた、土地の名士らしいおぢさま、曲が終わるなり、素晴らしい!とか言っているし。聴いてたんかい?と突っ込みたくなるが、ラテン人は器用なのかもしれないな。ブラボーの嵐と拍子から手拍子へ。

ウィーンではなかったアンコールは、バーンスタインのDivertimento for Symphonic Bandからワルツ。Gustavo & VPOはよくこれをアンコールに使う。。。いろいろ思いのつまった曲だけれど、そろそろ違った風に聴けるような気がしてきた。良い兆候だ。