Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

グスターボ・ドゥダメル & ロスフィル @ Philharmonie de Paris 第2日目

2016-03-20 16:30:00 | Gustavo Dudamel
Gustavo第2日目はマーラー交響曲第3番。
 
Gustav Mahler
 Symphonie n° 3
 
Los Angeles Philharmonic
Chœur de femmes de Radio France
Maîtrise de Radio France
Gustavo Dudamel
Tamara Mumford
Sofi Jeannin
 
今日は1階席前方、中央やや舞台に向かって左寄り。
この席でも、素晴らしい。第一楽章最初の金管の音がbrillianに響く。しばらくしてスネアドラム、その微かな音すら明瞭に響き、音楽全体が見えるような錯覚に陥る。昨日のAmerican Programの時よりも、明らかな静寂が感じられる。ロスフィルの管楽器はとても安定していて、安心して聞くことができる。ハイトーンでもpppでも。これで弦楽器に弾ける以上の何かが加わったら、恐るべき集団になる気がする。コンマス、最初のソロでは少し緊張が伝わってきたけれど、その後いい感じになっていった。かなりのパッセージでも、少なくとも1stヴァイオリンは僅かの例外を除いて曲を通してとてもよく揃っていた(揃っていないプロオケをロンドンではたくさん聴いた)。やっぱり弾けるっていいな。日本に帰ったら、もっともっと練習して、いつかはマーラーでも何でも不自由なく弾けるようになりたい。できればTiempoではないけれど、Gustavoの指揮で(欲が出る)。
 
第1楽章の終わりで案の定拍手。でも、これだけ美しくて派手だと、気持ちはわかる。
 
ウィーンのリズムというのだろうか、直線ではなく、曲線的な、まさに器用さがないと作れない揺らぎ。これがGustavoは得意だと思う。厳密に言ったら、ウィーンの曲線とラテンの曲線は違うのかもしれないが、少なくとも東洋人の私には聞き分けられないとても綺麗な曲線が形作られているように思う。
 
第4楽章で、歌が始まったとたんに、後ろの女性が泣きはじめた。え、ここ泣くところなの?でも、その人的にはここだったのかもしれない。そして、第6楽章では後ろのご老人の咳がとまらなくなって、曲に没入できず。昨年3月のサントリーホール、Gustavo & ロスフィルでのマーラー6番最後の5分のような感動を覚えることができなかったのは残念。集中力が足りない、修行が足りないのだろう。。。
 
第6楽章スコア31番に入るところところだったか、Gustavoが少し長めにとったように思われる間。ホールの響きが存分に活かされていた。素晴らしい演奏だと、ブラボーしたい気持ちもわからないでもないけれど、せっかくの素晴らしい音響のホール、残響を楽しんでも良いのではないかしらん。

グスターボ・ドゥダメル & ロスフィル @ Philharmonie de Paris 第1日目

2016-03-19 20:30:00 | Gustavo Dudamel
グスターボ・ドゥダメル & ロスフィル @ Philharmonie de Parisの第1日目はAmerican programともいうべき下記メニュ。

John Williams
 Soundings (création française)
Alberto Ginastera
 Concerto pour piano n° 1
 
Andrew Norman
 Play: Level 1 (création française)
Aaron Copland
 Appalachian Spring
Los Angeles Philharmonic
Gustavo Dudamel
Sergio Tiempo (Pf)

John Williamsだけあってまるで映画音楽のよう。舞台の上にはシンセサイザーのようなkey boardとMacBookだろうかコンピュータ2台も。通奏低音のようなオルガン様の音の上でオーケストラが鳴る。

Ginasteraのピアノ協奏曲第1番はTiempoのピアノ。彼とは以前ロンドンのWigmore Hallの楽屋で話しをしたことがある。彼がカラカス生まれだということもあって、Gustavoのことが話題に上った。その時彼は、いつかはGustavoと共演したいと言っていた。それを聞いて正直、できるのかな?と思っていたけれど、この通り!夢を実現させた彼に敬服。演奏の後は、Gustavoと指揮台上で熱いハグ。こちらまで嬉しくなる。今日のGustavoは、なんだか大人びているわ。

Andrew Normanは演奏の後、舞台に現れ拍手喝采を浴びる。若いし、なかなかのイケメン。
 
Appalachian Spring。非常に美しい曲。題名に影響されるからか、アルプス交響曲のような曲を思い出す。オーケストラの音がホールに美しく響く。しかし弾けないアマオケメンバーは、弓が逆転している演奏者を思わずチェックしたり、最後にコンマスが一人終わらなかったことがソロだったのか、間違ったのか(?!)気になって、時差ぼけの頭が一瞬冴えたり。明日のマーラーはよろしくお願いしたい。。。

Philharmonie de Parisはとても美しいホールだ。音響が本当に素晴らしい。ただ1点、座席数を増やすためだろうか、この日の2階席はS席だというのに、足元が非常に狭い。高齢の方にはかなり厳しい。ムッシュがお一人バランスを崩されたのか倒れて下の座席の方へ落ちておられた(!!)。幸い大事には至らなかった様であるが、非常時などには、二次災害を招きかねない。残念である。