Que ma vie est belle!

私とは、美しいもの、美味しいもの、楽しいものの集合体。

クラウス・マケラ&ウィーンフィル、day3

2024-12-15 11:00:00 | Klaus Makela
3日にわたる演奏会、今日が最終日。
ようやく、納得できる演奏に出会えました。
 
 
緩急がこれまで以上にはっきりして、何というか、
第4楽章はパロディっぽい感じすらしました。
今日の演奏が聞けなかったら不完全燃焼だったと思うので、聴けてよかった。
 
1st Vnのパート譜はスケルツォ→アンダンテのようで、
譜面を行ったり来たりしてました。
昔のを使い続けている、ってことなのかしらん。
今の楽譜と違うのは順番だけなのかしら?
 
 
ようやく良いなと思えたので、再度楽屋に伺って、
今日のが一番好きな演奏でした、と言ったら、
「気が合うね、僕もだよ!」とのご返事。
 
チェロケースにサインして欲しいんですけど...とお願いしたら、快諾してくれました。
さて、どうやって持って行こうかしらん?
海外は持ってゆくのが難しいし、日本は招聘元のガードが硬いし...

クラウス・マケラ&ウィーンフィル、day2

2024-12-14 15:30:00 | Klaus Makela
昨日は燕尾服の正装だったけれど、
今日はウィーンフィルのグレーのパンツとネクタイ
(きっと、金曜日、土曜日、日曜日と決まりがあるのよね。。。)
 
今日は土間というのか正面にあたる席。
いつもサイドのボックス席狙いなので(一度反田さんの時に一番前に座ったけれど)、
どんなふうに聞こえるのか少し不安だった。
前から7列目くらい(表示は4列とあったけれどもう少し後ろ)で、
音響的には悪くない(音がたくさん降ってくる好みの席だった、というだけですが)。
 
演奏は、多少の瑕疵はあったものの、全体的によりこなれてきていたように思う。
ただ、あたくし自身の中に6月のベルリンフィルの演奏が強く残っていて、
聞こえてくる音は同じなのに(当たり前)
なんだか全く違ったものを見ている気がしてならない。
 
 
 
終演後、マケラさまにお目にかかる機会がありました。
とても紳士的で柔らかい方でびっくり(いや、想像通り、というか想像以上)。
スーパー優しい。人の話を最後までしっかり聞く、まさに傾聴。
結局Gustavoにしても、若くしてこういったポジションに就ける人というのは、
基本人たらしというか人間がめちゃくちゃできているのだ。
あたくしあと人生何回やったらあんな徳を積んだ人間になれるのであろうか。
いや、永遠に無理。

クラウス・マケラ&ウィーンフィル、day1

2024-12-13 19:30:00 | Klaus Makela
マケラさま、VPOデビュー。
こんな素敵な場所で聴かせていただき、感謝でいっぱい。
 
 
マーラー交響曲第6番。
音量もテンポも抑えたところが好きでした。
そして恥ずかしながら、今日初めてスケルツォの最初はティンパニだけが
アウフタクトから始まることを指揮を見て理解できました。
そういう意味ではマケラさまの指揮は打点がはっきりしている、
ということなのかしらん。
 
第4楽章、ハンマーは2回。
ハンマーの音が割とこもっているというか、抑えられていて、
そういえばハンマーって、どうやって調達されるのか、と思ったり。
(指揮者がこんな音のハンマー、というのか、
ウィーンフィルのハンマーはいつもこれなのか)
 
第4楽章の最後の方、以前、溜池でGustavo with LA Philでもグッときたところ、
今回もちょっとグッときた。
 
リハーサルと少しだけ各楽器の位置も異なっていて、
微調整したのかな、あるいはいつもリハーサルは少し余裕を持ったポジションなのかな
と疑問に思うなど。
 
第2楽章の途中で、病人が運び出されるハプニングあり。
マケラさま×マーラーで3度目(パリ管×マラ2、RCO×マラ3)。
ちなみに、他の指揮者の演奏会でこれにあったことないの、あたくし。
なぜマケラさま×マーラーばかり...??
 
 
一般参賀で呼び出されたマケラさま
 

クラウス・マケラ&ウィーンフィル、その1公開リハーサル

2024-12-13 10:00:00 | Klaus Makela
午前10時から公開リハーサル。
 
ウィーンに到着したのが午前6時。
まずはホテルへ向かい、朝食をいただいてから会場へ。
 
 
リハーサルのため通路より前2/3は観客を入れず。
いつもより少し後方のこの距離のためか、
観客が入っていないためか、音の響きがちょっといつもと違う。
でもヴァイオリンのブリリアントな音は変わらなかった。
 
 
リハーサルなので楽章間に少しずつコメントがあったり、
ヴァイオリンは弓順なのか前後で確認があったり。
どこのオケも変わらない風景を観察。
 
リハーサルならでは、なのか
なんと第四楽章でコンミスがソロを入り損ねるという、
びっくりする出来事もあったけれど、
これで本番は大丈夫な気がする!
 
 

クラウス・マケラ&オスロフィル@サントリーホール

2023-10-24 19:00:00 | Klaus Makela
金曜日に浜松でかなりがっかりしたので心配していたものの、やはりサントリーホールという容れ物と前から2列目中央、という席のおかげですっかり楽しませていただいた。指揮者はこの音の洪水の中で仕事ができるなんて羨ましい限り。シベリウスの美しい音楽が胸に迫る。目の前をチラチラと動くマケラさまの赤い靴下がなければ、涙してしまったかもしれない。
 
アンコールは「レンミンカイネンの帰郷」。曲を紹介しながら、今年も、サントリーホールはthe best hall in the worldとリップサービス(去年も全く同じことをおっしゃったマケラさま)。本当?ウィーンよりも?パリよりも?って問い詰めたくなる。マケラさまは、こうしたノリノリの曲が良いのかな。まだ、若いからかな?去年のパリ管の時も、アンコールのルスランがとても良かったことが印象に残っている。
 
サントリーホールでも、椅子を重ねていたヴィオラパート。サントリーホールの椅子って、もう少し立派なのかと思っていたけれど、他とあまり変わらないのね。
 

クラウス・マケラ&オスロフィル プログラムA@アクトシティ浜松

2023-10-20 19:00:00 | Klaus Makela
【I have no will power】
イギリスで働いていた時、同僚にこう書かれていたあたくし。
今回は行かない!と決めていたのに、皆さんの感想を読むうちに
結局誘惑に負けて、浜松でマケラさまを聴いた。
 
Aプログラムは、
ショスタコーヴィチ 祝典序曲 Op.96
ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第2番ヘ長調 Op.102
R.シュトラウス 交響詩「英雄の生涯」
 
容れ物の重要性を今回もひしひしと感じる結果に。
アクトシティって、確かピアノコンクールの会場にもなっていたと思って、
もうちょっと良い感じのホールなのかと思ったら、基本文化会館仕様。
 
舞台上の椅子も足の長い北欧人には低いらしく、
ヴィオラパートなどパイプ椅子3つ4つ重ねて使っている方も。
 
ショスタコーヴィチにしても、R.シュトラウスにしても、
ただでさえごちゃっとしやすいのに、
このホールでは余計に(舞台上も狭くてほぼ平面、また舞台に対して客席がかなり後ろまで低い)...
もしかしたら、2階席ではもう少し聞こえは良かったのかも?
 
そして、残響を楽しむ所(大音量→G.P.)も残響少なく余韻が淋しく残念。
 
その中で良かったのはアンコール。辻井さんはカプースチン、オケはチャールダーシュ。
マケラさまは去年もアンコールのルスランが良かったし、ノリノリの曲がよいの?
(アンコールの曲はシンプルなだけ?)
 
そして終演後オーケストラメンバーはどうやら名古屋移動だったらしい。
まあ浜松にはマケラさまをお泊めできるような良いホテルがないから仕方ないけれど、
後の移動が頭を掠めていても不思議ではなく...
 
 

クラウス・マケラ & コンセルトヘボウ マーラー交響曲第3番

2023-09-17 14:15:00 | Klaus Makela
出張中の3連休、まるで近くもないアムステルダムへ向かった理由は、もちろんクラウス・マケラ、コンセルトヘボウ、マーラーの交響曲第3番、というあたくしにとって魅力的なコンビネーションがあったから。
 
視界を妨げるもののない1列目、と思ったのだが、なんとステージが日本のそれに比べて相当高く崖のようにそそり立っていて、もう、マケラさま、文字通り「貴方しか見えない」(爆)。
 
演奏は、素晴らしかった。特に自分が第9番を弾いて難しさを存分に味わった分、プロの上手さ、プロの中でも弦管バランス良く上手いコンセルトヘボウに感動!!チェロはここでも金管と同じ動きをする、後方席ではわからないが、この席であれば、同じ動きをチェロも支えていることがしっかりと聞こえてくる。ヴァイオリンと同じフレーズをマケラさまの容赦ないスピードでもしっかり弾いている(多分)。
 
ところが、第一楽章が終わったところで、誰かが叫び、一瞬すわアクティビストか?と思ったところ、続いて「Doctor!」という声が聞こえ、どうやらどなたかが倒れられた模様。過日のパリ管のマケラさまマーラー第2番の悪夢再び...?マーラーは血圧上がるのかな?今後高齢者向けに注意書きが必要ではないかと思う...
 
しばらく中断後、マケラさまとコンマスが頃合いを見て頷き合い第2楽章へ。第3楽章のバンダのフリューゲルホルンが、まあ、なんと柔らかで美しいことか。最高音だけちょっと低い気がしたけれどあたくしの音感の問題かも(高音は低く感じてしまう)。ほぼ0メートル地帯のオランダでアルプスの曲を聴く不思議。第4楽章のアルトも、第5楽章の少年少女合唱も良かった。第6楽章はえも言われぬ美しいメロディだけれども、明るめで若々しい曲で、ああこれはマケラさまのtriompheの歌ではないか...と。最後は、割と派手に終わるので、そのまま雪崩れるように拍手が出るかと思いきや、みなさんお行儀よくマケラさまがほぼ脱力仕切るまで待って、続いてほぼ全員がスタンディングオベーション。
 
中断がなければ、どうなっていたか(良い意味で)、と思うような瑕疵の少ない演奏。アムステルダムに来た甲斐があった。いいなー、あたくしもアムステルダムに住みたい...
 
 

クラウス・マケラ & ベルリンフィル 第3日目

2023-04-22 19:00:00 | Klaus Makela

これまで通り20時開始かと思い、お昼寝をしようと思ったのだけれど、ちょっと気になって確認したら、何と19時開始。

慌てて着替えて演奏会場に向かうと、何とBritish Airwaysからメールが入っており、フライトがキャンセルになったから、別フライトを充てがった、と。よく見ると1日遅れの便。これでは会議に間に合わないではないか!日本の旅行代理店へ連絡を入れ、とりあえずは演奏会を楽しむこととした。

そんなわけで、今回は神経ピリピリで、シャンパンを飲みすぎて途中記憶が飛んだ1日目とは違って、しっかり聞けたと思う。ただ、しっかり聞けすぎて、あっという間すぎた。チャイコフスキーは、え、もう終わっちゃうの、という感じ。

この日はベルリンフィルのbroadcastを行う日で、それもあるのか、これまでの中で最もノリノリというか、速かった。ショスタコーヴィチなど、本当に見事。初日も思ったけれど、ベルリンフィルは管楽器が本当に技術高い。弦楽器は、技術はあると思うけれど、音質を揃えよう、という意識はあまりない、ソリストが一斉に演奏している感じを受けた。まあ、1列目だと、一人一人の音が聞こえすぎるのかもしれない。それでも、ウィーンフィルだと、こういう感想にはならない気がする。


クラウス・マケラ & ベルリンフィル 第2日目

2023-04-21 22:00:00 | Klaus Makela

クラウス・マケラ & ベルリンフィル 第2日目。

演目は昨日と同様。

ショスタコーヴィチは昨日同様丁寧な第1楽章、乗りっ乗りで運動神経抜群、こんな反射神経が欲しいなと思わせる第2、3楽章。比較に意味があるかわからないけれど、明らかに昨日より良い印象。座席のお陰もありや?(今日は1階1列目(表記は2列目だけれど)ど真ん中)
 
チャイコフスキーも、緊張感ある第1楽章、美しい第2楽章、第3楽章は華麗にfinish、後ろのおばさま「Oh, my God!」と叫び拍手。他にも拍手がちらほら。でも、これは拍手したくなる気持ちわかる!第4楽章はホールに響き、心に響き、言葉を失い、拍手に力が入らない。ちょっとマーラーの第9の最後のよう。まあ同じか知らん、人生の最期だもの。ただ、53歳、まだまだ活躍するつもりだったのに、こんな曲を作曲してこの世を去ってしまった、チャイコフスキーが切ない。
 
今日の演奏会は、本当に素敵だった。最後は一般参賀。チャイコフスキーの6番、以前にオケで(ヴァイオリンで)この曲を演奏したことがあったけれど、全然この曲を理解していなかった、今日聴いて理解できた程度にも理解できていなかった。こうして音楽の中身を見せてくれる、分析的な指揮者が、嫌いではない。

 


クラウス・マケラ & ベルリンフィル 第1日目

2023-04-20 20:00:00 | Klaus Makela

クラウス・マケラのベルリンフィルデビュー。

ショスタコーヴィチ 交響曲第6番 ロ短調

チャイコフスキー 交響曲第6番 ロ短調

バーンスタインがこの2曲については語っているvideoがYouTubeにある。

https://www.youtube.com/watch?v=9QZ6zGXir3g&ab_channel=incontrariomotu

 

ゆったりとした第一楽章のショスタコーヴィチと、消え入るように終わるチャイコフスキーの第四楽章。

マケラはいつもよりも丁寧に振っている感じのあるショスタコーヴィチの第一楽章。第二、第三楽章は、もっと丁々発止、運動神経の良さ、というのか、反射神経の良さ、というのか。オーケストラ全体が蠢く感じは、これは映像でも伝わるのだろうか、あるいはやはり生でみる醍醐味だろうか。

ベルリンフィルは、管楽器がとても上手いと思う。今日は、クラリネットが素晴らしかった。ググってみると、首席奏者のフックスさんらしい。こんなにも差が出るものなのだと、改めて感心する。シンバルも毎回同じように叩くわけではないのだと知って、今まで何となく聞いていたのだな、と思う。

3日間、演奏がどんなふうに変わってゆくのか、楽しみである。