風の生まれる場所

海藍のような言ノ葉の世界

空や雲や海や星や月や風との語らいを
言葉へ置き換えていけたら・・・

透視と物語を発現する力

2011年10月30日 06時57分29秒 | エッセイ、随筆、小説


選ばれてしまったのよ。
あなたは天からの御使い者だから。
ビジネスをやっていくことはもちろん出来るのだけれど、
引もどされるわよ?
あなたが本来、やるべき使命の道に戻されてしまう。
今までもそうだったはずよね?
なぜならば、あなたは先駆者であり、
道を作り、道を正し、啓蒙することこそが使命だから。
そのような人生だと自覚なさっているし、納得されているはずよね?

忘れていた記憶が蘇る。
虹色の色彩の中で見え隠れするわたしの大切な人たちの姿。
雲の合間からもうひとつの世界が広がっていて、
わたしはその扉の向こう側へ出入りできる自由を得ていることを
ふと思い出す。
だから護られている。
その引き換えとして、普通の人生を歩めないという約束のもとに生まれてきた背景を、
記憶の襞は眠っていた細胞をまるで呼び覚ますかのように、
わたしの心身に、血に、骨に、肉に自覚を植え付けていく。
七色の色彩の中で見え隠れする大切な人たちは、
この世の人たちではない。
わたしは虹を見つけるたび、
眩い光の中で走り回るとき、
消炭色の闇の中に浮かぶ金色の月をぼんやりと眺めるとき、
あるときは夢の中で、大切な人たちと語り合う。
わたしが泣いたり、わたしが笑ったり、わたしのあらゆる感情を受け止め、
引き受け、受容し、ときに抱きしめて包み込む優しい人たち。

透視のできるある中小企業診断士の先生から、
わたしのアイデア、起業プランを伝えると、
そもそもあなたはこの世には生きていない人なのよ、と言われた。
もしなにか…というなら、ハーブに関係すること、
あなた、確か漢方にお強いわよね?と続き、わたしは頭をこくりと下げる。
いままでの経験をハーブや漢方を使って人の役に立つ道こそが
あなたの物語を発現する力になる。

封印していた透視力を見透かされたような気分に包まれたまま、
わたしの歩むべき道に引き戻されてしまう運命を、
人生を想う。









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