タカハラさん。

2007-07-01 22:55:11 | ■だらだら。
いま私はシジュウニかもしれないとニジュウシの私が地下一階のある席で思ったことをリアルに憶えている。シジュウニのときの私をいま思い出せない。

なにゆえ江戸東京博物館。今夜の公演の動きは七割方が憶えのあるエクササイズの組み合わせだった。二昔前の3カ月未満の。

パントマイムはストップモーションのダンスか。大日本茶道学会で学ぶひとの点前を見たとき茶道は舞いだと思ったのはこの記憶にも拠っていたか。

数カ月前に日本マイム研究所のサイトを見つけ、ときどきチェックしていた。私のどこかに流れる欲求に音声表現と身体表現がある。プリミティブな。あれもこれも始まる前にやめてきた。住宅街の中に意外な広さを持つスタジオがあった。今もあるのだろう。

10人ほどいたようでもある。七、八人だった気もする。記憶に残る女子はタカハラさんだけ。少なくとも男子のほうが多く彼らの目的はパントマイムそのものではなかったかもしれない。今夜の公演は先生以外は皆おんなでパントマイムに生きているように見えた。


肌と似て色素の薄いラプンツェルには細すぎる髪を長い三つ編みにして履き慣れた様子のバレエシューズで華奢な足を包み、人肉事件のサガワさんはどうなのと或る男子もしくは先生が聞くとふつうのひとですよと透けるように彼女は微笑んだ。

センシティブで賢そうな少年を連れた客席のひとは今夜確かな固体だ。失礼ですがタカハラさんとおっしゃいませんかと声をかけると暫し空気がとまった。聞かれて答えた名前が彼女の記憶にあったら私はたじろいだことだろう。勤めながらまたスタジオに通い始めているということだった。見に行きたいと思った。


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