(写真は「ファッションニュース」誌より)
今夜はありがとう。落までの日々、輝いてください。いえ別にずっと輝いたままでもいいけど。
皆さん席を立つのが早く、名前を書く暇もなかったアンケート書き込みは、持ち前のワケワカに拍車をかけました。
何作か拝見し(&居眠りもし)たこのシリーズで、今回はいちばん感ずるものがありました。たまたまノモンハンに関する文庫本を眺め了え、建築云々というハナシもありという個人的なことが大きかったりもしたワケですが。
始まったときに思ったのは、まず、話し言葉としての日本語を確かに伝えていく機能を負えるのは芝居しかないのではないか、もちろん世を写すという意味で多くの芝居たちが他のメディアと同様に新しい日本語会話を取り入れていかざるを得ないでしょうが、それら雪崩打つものといわゆる伝統芸能と並立するものがあってほしいということでした。
千田是也や森繁久弥の名とともにプロレタリア演劇という言葉が何度か出てきました。このシリーズはその流れなのでしょうか、不勉強ですみませんが。楽しむには、それなりの興味やら下地やら、そして聴く耳が必要でしょうね。
ミギの言うこともヒダリの言うこともうのみにしてはいけないというのは、ほんとうのことは寡黙だ、ということですね。そして、私を含め、ひとは楽なことで楽しみたい部分は多い。思想なくして語れない話と、もっと多くの人に知ってもらいたいので思想的な匂いをより減らせないか、とは矛盾するでしょうし、どう折り合いをつけるかはわかりませんが、江戸のことより満州のことを知ってほしい時代かもしれません。
若い人にもっと参加してほしいわねと休憩中に言っていた、私の左隣の身ぎれいな女の人は何度かスースーという小さな寝息を立てました。ナニかと物音や話し声を立てる、後ろの年配の男女は演劇に詳しい人たちのようで、いろんな演劇を見てきたけれどちょっと古いわねなどと言っていました。
このシリーズの提供する情報量及び質とともに、(少なくなった気はしますが→)仮面と歌謡、様式的というのかカリカチュアされた感のある舞台の催眠効果は今回は私に顕れず、後ろの人の言葉を聞いて、このカタチは逆に新しいものとして進化し得るものではないかと少し思ったのは、ゲンキンなことではあります。セリフを援用して「生きた博物館」になりますようにとアンケート用紙の最後に走り書きしました。
ついでに、個人的なシュミでちょっと残念な気がしたこと。花木さんのパーカッションは、演出者も演奏者自体も舞台の効果音のつもりではないかもしれませんが、そのように聞こえ、せっかくのライブがもったいないように思いました。それから、演劇工房で踊っていいのは加養正之さんだけだと言ってるやつがいると言っといてください。(笑)
最後に。私にいちばん響いたのは、やはり「芝居がしたい」でした。阿片売りは漏れた一声で役者がわかりました。白く浮かぶうつくしい手、腕でした。
20世紀を世紀を演劇化する試み№12
今夜はありがとう。落までの日々、輝いてください。いえ別にずっと輝いたままでもいいけど。
皆さん席を立つのが早く、名前を書く暇もなかったアンケート書き込みは、持ち前のワケワカに拍車をかけました。
何作か拝見し(&居眠りもし)たこのシリーズで、今回はいちばん感ずるものがありました。たまたまノモンハンに関する文庫本を眺め了え、建築云々というハナシもありという個人的なことが大きかったりもしたワケですが。
始まったときに思ったのは、まず、話し言葉としての日本語を確かに伝えていく機能を負えるのは芝居しかないのではないか、もちろん世を写すという意味で多くの芝居たちが他のメディアと同様に新しい日本語会話を取り入れていかざるを得ないでしょうが、それら雪崩打つものといわゆる伝統芸能と並立するものがあってほしいということでした。
千田是也や森繁久弥の名とともにプロレタリア演劇という言葉が何度か出てきました。このシリーズはその流れなのでしょうか、不勉強ですみませんが。楽しむには、それなりの興味やら下地やら、そして聴く耳が必要でしょうね。
ミギの言うこともヒダリの言うこともうのみにしてはいけないというのは、ほんとうのことは寡黙だ、ということですね。そして、私を含め、ひとは楽なことで楽しみたい部分は多い。思想なくして語れない話と、もっと多くの人に知ってもらいたいので思想的な匂いをより減らせないか、とは矛盾するでしょうし、どう折り合いをつけるかはわかりませんが、江戸のことより満州のことを知ってほしい時代かもしれません。
若い人にもっと参加してほしいわねと休憩中に言っていた、私の左隣の身ぎれいな女の人は何度かスースーという小さな寝息を立てました。ナニかと物音や話し声を立てる、後ろの年配の男女は演劇に詳しい人たちのようで、いろんな演劇を見てきたけれどちょっと古いわねなどと言っていました。
このシリーズの提供する情報量及び質とともに、(少なくなった気はしますが→)仮面と歌謡、様式的というのかカリカチュアされた感のある舞台の催眠効果は今回は私に顕れず、後ろの人の言葉を聞いて、このカタチは逆に新しいものとして進化し得るものではないかと少し思ったのは、ゲンキンなことではあります。セリフを援用して「生きた博物館」になりますようにとアンケート用紙の最後に走り書きしました。
ついでに、個人的なシュミでちょっと残念な気がしたこと。花木さんのパーカッションは、演出者も演奏者自体も舞台の効果音のつもりではないかもしれませんが、そのように聞こえ、せっかくのライブがもったいないように思いました。それから、演劇工房で踊っていいのは加養正之さんだけだと言ってるやつがいると言っといてください。(笑)
最後に。私にいちばん響いたのは、やはり「芝居がしたい」でした。阿片売りは漏れた一声で役者がわかりました。白く浮かぶうつくしい手、腕でした。
20世紀を世紀を演劇化する試み№12