朝は時間がないので新聞も殆ど捲れないが今朝はちょっと見て人形町小泉今日子がちらりと目に入った。
K区立M桜中学校体育館わきの道路で作業をしていた。最初は男性教師の偉そうなダミ声と男子たちの気配。桜は、おんななんだなあ、などと、誰もいないうちに見た校名の文字を思い浮かべている。
女子中学生の高い声が乱反射して突き抜けたり吸収されたりしながらこちらに届く。「ときどきシャツがめくれるんだよねえ」と、あとで元大工のIシイさんが嬉しそうに言った。
私は決して見なかった。子供をもたず何十年たっても女子中学生の心情に戻れる気さえする者が突然見ず知らずの女子中学生の母になる。職業に貴賤はないとわざわざ言うひとがいるほど確かな職業差別がヨイトマケの唄を際立たせる。
昔と変わらぬびみょ~な脚線美?の小泉今日子が出ていたうぬぼれ刑事を見終えてから何となくNHKにしたら朝見た番組。日本橋にお中元を買いに行った時代があったと彼女は言い、私の頭には台風クラブだの濱マイクだののあの顔が夜のメリーゴーランドのようにぐるぐる回るが名前が出ない。
画面の夜景を見ながら、ごいんきょ新聞にときどき夜景ウオッチングを書くあの人は日々をどう過ごしているのだろうと思いつつ、相当長い間五十音を組み合わせていた。うぬぼれもながせだったのに。