教習所フェンス越しの田無タワー。
──────
単彩。
ズルだよ発言し給えと
私はホボクロ猫に言う
ときおりふと。
まれに囁くホボシロ猫
幕をおろした士族の娘
密やかを模し夏を忌む。
バッグのそれ
ポケット に うつし 仰ぐ
そらと太陽は
しろにうめて
しろくぬいて
小花と茎を微かに焼く
悼みすらなき我執をや。
猫にあろうはずもない。
あせとかぜに
かたちほどく夏を喰む。
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単彩。
ズルだよ発言し給えと
私はホボクロ猫に言う
ときおりふと。
まれに囁くホボシロ猫
幕をおろした士族の娘
密やかを模し夏を忌む。
バッグのそれ
ポケット に うつし 仰ぐ
そらと太陽は
しろにうめて
しろくぬいて
小花と茎を微かに焼く
悼みすらなき我執をや。
猫にあろうはずもない。
あせとかぜに
かたちほどく夏を喰む。