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正伝寺の記憶 -ボウイと遠州の美意識-

ボウイの写真展に出てきたので、以前訪れた正伝寺。
2016年ボウイが亡くなって間もなく訪れました。

正伝寺
吉祥山正伝護国禅寺は臨済宗南禅寺派の寺院。

承応二年(1653)南禅寺塔頭金地院の小方丈を移建し本堂とした。
同建造物は伏見城の御成殿の遺構を移したものと伝えられている。
広縁の天井は「血天井」と称され、伏見城落城の際に自刃した武士の血痕が残った廊下の板を用いたとされる。

ボウイがこの正伝寺を訪れたのは1979年12月、宝焼酎「純」のCM撮影の事。
この寺を撮影場所に指定したのは、なんとボウイ本人だったという。

獅子の児渡しの庭
比叡山を借景とする枯山水庭園。小堀遠州作と伝わる。

撮影中のボウイは庭園を見つめ、涙を浮かべていたそうで、庭園の美しさがボウイの心を動かしたのか、それとも天井に遺る侍たちの血に何かを感じたのか、それは判らない。

CMにはボウイ作のインスト曲「Crystal Japan」が使われている。クライアントはボウイの歌入りの曲を期待したが、ボウイはインストを選んだ。自分と庭園の映像があれば歌は不要と思ったとしても不思議は無い。
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