なかなか手強いウイルスと、
がっぷり組み合う土俵の上。両者一歩も譲らず。
「この身体は、わしのもんじゃい」
と、ただ横になって意気がるだけの私とは違って。
うちの相方は偉い。激務であろう仕事をこなし、
家では食事作り、後片付けから、洗濯まで。
その合間には、電器毛布を買いに走り。
前もって部屋を暖めてくれ、
喉が渇いていないかとホットミルクを入れる。
すべて、私が頼んだことじゃない。
文句ひとつ口にせず、ただ黙々と動き続け
「しんどいだろう、可哀相に」と、あたたかい声をかける。
何かをしてくれるからという訳ではないけれど、
自分が弱ったとき困ったとき非力なときこそ
人の真の姿が見える。
この喜び、この感謝、
どうやったら伝えられるのか。
どうやったら返せるのか。
こういう人に、私はなりたい。
夫婦とはたぶん、命を共にするという意。
相方の優しさと、病の苦しみが渦巻く中で、
例えばいつ命を終えても、悔いはないと思った。
大きなものに出あうと、腹が座る。
けれど、私は絶対に忘れない。
命尽きるその時まで、
命を共にしている人がいることを。
私にできる、たったひとつの事だから。
がっぷり組み合う土俵の上。両者一歩も譲らず。
「この身体は、わしのもんじゃい」
と、ただ横になって意気がるだけの私とは違って。
うちの相方は偉い。激務であろう仕事をこなし、
家では食事作り、後片付けから、洗濯まで。
その合間には、電器毛布を買いに走り。
前もって部屋を暖めてくれ、
喉が渇いていないかとホットミルクを入れる。
すべて、私が頼んだことじゃない。
文句ひとつ口にせず、ただ黙々と動き続け
「しんどいだろう、可哀相に」と、あたたかい声をかける。
何かをしてくれるからという訳ではないけれど、
自分が弱ったとき困ったとき非力なときこそ
人の真の姿が見える。
この喜び、この感謝、
どうやったら伝えられるのか。
どうやったら返せるのか。
こういう人に、私はなりたい。
夫婦とはたぶん、命を共にするという意。
相方の優しさと、病の苦しみが渦巻く中で、
例えばいつ命を終えても、悔いはないと思った。
大きなものに出あうと、腹が座る。
けれど、私は絶対に忘れない。
命尽きるその時まで、
命を共にしている人がいることを。
私にできる、たったひとつの事だから。