ハリス氏㊨は副大統領候補に選んだワルツ氏との選挙キャンペーンを激戦州から始動した(6日、
米ペンシルベニア州)=ロイター
【ワシントン=坂口幸裕】
米民主党が11月の大統領選の党候補者に正式指名したハリス副大統領は6日、副大統領候補に指名された中西部ミネソタ州のティム・ワルツ知事との選挙活動を始動した。
結果を左右する激戦7州で最大の票田となる東部ペンシルベニア州でそろい踏みした。
6日夕、ペンシルベニア州の最大都市フィラデルフィア中心部の大学。ワルツ氏と並んで登壇したハリス氏は、支持者を前に演説で「赤い州から青い州まで、すべての人に手を差し伸べると約束する」と訴えた。
党派を超えた米国の団結をめざす姿勢を強調した。
米国は民主が強い「ブルーステート(青い州)」と共和が優勢の「レッドステート(赤い州)」に大別される。
二大政党のシンボルカラーにちなんで名付けられた。いずれにも属さず、勝利政党がたびたび入れ替わる「スイングステート(揺れる州)」が選挙結果を決定付けるため、両党は激戦州として重視する。
ペンシルベニアのほか、同じ激戦州の中西部ミシガン州やウィスコンシン州も含む「ラストベルト(さびた工業地帯)」の労働者取り込みが選挙戦の主戦場になる。
ハリス氏は「ペンシルベニアは中間層の未来のための戦いであり、自由のための戦いだ」と唱えた。
6日を手始めにワルツ氏と10日までに激戦5州を回る。7日にウィスコンシンとミシガン、9日に西部アリゾナ、10日に同ネバダに入る。予定していた南部ノースカロライナとジョージアは天候不良のため延期する。
米国の大統領選は有権者が候補者に直接投票するのではなく、大統領に投票する「選挙人」を選ぶ間接選挙制を採る。
全米50州と首都ワシントンに割り当てられた計538人の「選挙人」の数を争う。270人を獲得した候補が当選者になる。
激戦7州の計93人の選挙人をいかに多く獲得できるかが結果に直結する。他の大半の州は民主、共和のいずれかがほぼ確実に勝利する「青い州」と「赤い州」に分けられ、激戦州の勝敗が重要になる。人ペンシルベニアは7州のうち最大の19人の選挙を抱える。
トランプ氏は勝利した16年大統領選で男性中心の白人労働者を味方につけてペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガンの3州をいずれも制した。一方、20年は民主党のバイデン大統領が3州を奪還し、大統領に就いた。
ハリス、トランプ両氏ともラストベルトを残り3カ月となった選挙戦の勝負どころと位置づける。
ワルツ氏の起用は、共和が地盤としている農村部や白人の票を掘り起こして激戦州での勝利につなげる狙いがある。
ウィスコンシンに隣接するミネソタ選出の下院議員時代に共和が強い農村地域で議席を維持した。都市部に強い民主の弱点を補える可能性があるとの計算が働く。
白人男性のワルツ氏を副大統領候補に充てれば、黒人女性、アジア系で非白人や女性の支持に強みを持つハリス氏を補完できるとの期待もある。
トランプ氏はラストベルトで育ったバンス氏を副大統領候補に充てた。製造業が衰退した現地の実相を描いたベストセラー「ヒルビリー・エレジー」の著者で、内政外交で米労働者を第一に据える。16年の再来をもくろみ、白人労働者の地盤を固める意図があるのは明らかだ。
トランプ氏の陣営は6日、「ハリスと同様に、ワルツは危険な極左」などと記した声明を出した。
農村部を念頭に「ワルツはハートランドの米国人を支援するふりをしているが、テレビカメラがないところで米国の田舎は『ほとんどが牛と岩』だと考えている」と書いた。
2024年に実施されるアメリカ大統領選挙に向け、ハリス副大統領やトランプ氏などの候補者、各政党がどのような動きをしているかについてのニュースを一覧できます。データや分析に基づいて米国の政治、経済、社会などに走る分断の実相に迫りつつ、大統領選の行方を追いかけます。
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日経記事2024.08.07より引用
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トランプとバンス、ハリス陣営の勢いに焦り、無意味なノイズのデマ悪口ばかり言っていますが、これは逆効果になると共和党、そして彼らの支持者は心配している事が報道されています。
その通りだと思います。
まあ、最後はテイラースイフトをどちらの陣営が味方に付けるかで選挙戦は大きく左右されるでしょう。
本当に、トランプとバンスは小さな男よのう。
ミジンコ爺さんたち。