スイスSTMicroelectronics(STマイクロエレクトロニクス:以下ST)と英Qualcomm Technologies International(クアルコム・テクノロジーズ・インターナショナル:以下QTI)が協業した無線IoT(Internet of Things)の第1弾製品「ST67W611M1」が発表された。
ST67W611M1はSTの製品で、Wi-Fi 6/Bluetooth Low Energy(BLE) 5.3/Thread対応の無線通信モジュールである。STのArmコアマイコン「STM32ファミリ」に外付けしてコプロセッサーとして使う。
STとQTIの協業は2024年10月1日に発表された。
その際、協業の第1弾製品は2025年第1四半期(1~3月期)に登場と予告されており、今回の発表はそれに沿う。
ST67W611M1は現在サンプル出荷中で、2025年第1四半期に機器メーカーへの提供を始める。同年第2四半期(4~6月期)には市場での提供を開始する予定である。
ST67W611M1はQTIの無線通信SoC(System on a Chip)「Qualcomm QCC743」、コードおよびデータ格納用の4Mバイトのフラッシュメモリー、40MHzの水晶振動子を内蔵する(図1)。
内蔵アンテナ搭載品種と外部アンテナコネクター品種があり、どちらも32ピンLGAパッケージ封止だが寸法が異なる。前者は12.28mm×17.28mm×2.4mm、後者は12.28mm×12.28mm×2.4mmである。
Qualcomm QCC743は、32ビットRISC-VコアベースのSoCであり、DSP(Digital Signal Processor)とFPU(Floating Processing Unit)を備える(図2)。
2.4GHz帯のRF回路を内蔵しており、Wi-Fi 6(IEEE 802.11b/g/n/ax)、BLE 5.3、Threadをサポートする。Matterにも対応可能である。このSoCには、暗号化ハードウエアアクセラレーターなどから成るセキュリティーブロックが含まれる。
図2 「Qualcomm QCC743」の機能ブロック図 (出所:Qualcomm)
日経記事2024.12.27より引用
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従来、電子部品メーカーがSTマイクロやQualcomからIC(RF+BB:最近は1chip)を購入し、基板(プリント基板やセラミック)の上に、受動電子部品(抵抗・コンデンサ・インダクタなど)を実装(貼り付け)し、モジュール化して、BluetoothやWiFiモジュールを販売していました。
特に、村田製作所はこのような無線接続(BluettoothやWiFi)機能を持ったモジュールを、コネクティビティモジュールと呼び、世界シェアの約6割持っていました。 最近ではICメーカー全体に元気がでてきて、売り上げ拡大のためにモジュール事業に参入しています。
モジュールビジネスは、電子部品メーカー同士の戦いでしたが、今後は従来業者であったICメーカが競合となりますが、普通に考えてICメーカーが勝つようになるでしょう。
電子部品メーカーが注目されるこの10年でしたが、さて2025年からは?
また、今回のIV,モジュールではWiFi6機能も入っているので、売れるでしょう。 5Gではお馬鹿たちが大騒ぎしていましたが、専門家の間では最初から失敗すると常識的に考えられていました。 4G通信でも料金が高いので、多くの人は無料のWiFiを使っていますね。
WiFi6は、10Gbpsと5Gと同じスピードです。 誰が料金の高い5Gを使うのでしょうか? 皆さんの自宅でも、Youtube等を4Gや5Gで観ていると知らぬ間にギガ数を使ってしまい、嫁さんに叱られていると思います。 誰が考えても、電波料金が無料のWiFi-6を使うでしょう。
光ファイバーで自宅まで来ている電話線に、家電ショップで1~2万円で売っているルーターと呼ばれる機械を購入し、ワンタッチで接続すれば、ルーターから5Gと同じスピードの電波が放出されます。ももしくはNTTdocomoがkのルーターを貸し出してくれており、安価な月額料金を支払っても使えます。