風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

島根に友を訪ね・ちょっぴり鳥取2-1

2016-12-01 | 中国(山陰)
1日目からの続きです。

○ まぶしくない朝

翌日は6時に起きました。
泊まった部屋は、西向きのオーシャンビュー。



カーテンを開けてバルコニーに出ても、太平洋岸ならそこにあるはずの朝日は見えません。
新鮮な空気の中、明るい空と海が広がっていました。



○ 駐車場での再会

朝食後、手早く荷物をまとめて車に乗り込みました。
出雲大社そばの駐車場で、Pちゃんと待ち合わせます。
「ちゃんとわかるかなあ」「神主さん顔になってるのかなあ」とドキドキしながら待っていたら、一台の車がやってきました。
ドライバーに注目。
「あっ、Pちゃん!!」さっちゃんと口々に声を上げます。
横顔を見ただけですぐにわかりました。

彼女もすぐに私たちに気付いた様子。
駐車場に自分の車を停めて、私たちの車に乗り込みます。
「久しぶり~!」「元気だった~?」
今日は一日、出雲をガイドしてもらいながら一緒に過ごします。



まず初めに向かったのは、Pちゃんのお勤め先、出雲大社。
天下にその名が鳴り響く出雲大社ですよ。敷居高~い。
ここで働いているなんて、すごいわ。選ばれし人ね。

まだ8時を過ぎたばかり。辺りはさわやかな朝の空気に包まれています。
境内もすいています。参拝客で混雑するのはもう少し後になってからですね。

○ まずは相撲の神様から

境内に新しい小さな祠がありました。
野見宿禰(のみのすくね)神社といいます。のっけから難しい漢字。
相撲場の前に建てられた、相撲の祖とされる神様をお祀りしています。どすこい!
狛犬の位置にはウサギちゃん。清潔な空気が漂っていました。



敷地内の駐車場は、本殿のすぐそばにありましたが、「せっかくなので、正門から案内するね」と二の鳥居のある入り口まで移動しました。
下り参道を通っていきます。
前に来たときは平成の大遷宮だったので、境内はとても混んでいました。
その時には、参拝する人々の長い行列ができており、参拝できなかった境外社を参拝します。
ごひいきの瀬織津姫をお参りできました。



○ 江戸時代の鳥居

出雲大社には4つの大きな鳥居があり、すべて材質が違うそうです。
一の鳥居は、大正時代に建てられた、当時初のコンクリート製。大きさは今でも日本一だそう。
二の鳥居は、境内入口に立つ木造のもの。
三の鳥居は、松の参道の鉄鳥居。
四の鳥居は、青銅製。一番拝殿に近く、1666年に毛利綱広氏が寄進したものです。



四の鳥居の柱の部分には、文字がぎっしりと刻まれています。
私だけなら、たとえ文字に気づいたとしても「わあ、漢字だらけ」で終わるところですが、Pちゃんは「これは鳥居寄進の由来について書かれているのよ」と教えてくれました。



鳥居には「素戔嗚尊者雲陽大社神也」と記されています。
奉納した当時の御祭神は、大国主命ではなく、素盞鳴尊(スサノオノミコト)だったそうです。
お父さんだったり、息子だったり。

出雲大社と言えば、思い出されるのは太いしめ縄ですね。
近くで見ると、お賽銭がたくさんささっています。
取るのが大変そう。よいこは真似しないでね!



○ 息子にご挨拶

拝殿で大国主命に参拝。
門の上にある、波乗りウサギの彫刻も確認しました。
巫女さんの周りの、丸く色がついている箇所は、かつての神殿を支えた宇豆柱(うづばしら)が見つかった場所です。
古い時代の木が、よく腐ってなくならずに残っていたものですね。



境内のあちこちでスタッフと話すPちゃん。駐車場の人とも挨拶を交わします。
職場なので、みんなと顔見知り。
この日は私たちのためにお休みをとってくれました。
どうもありがとう~。



神社内には大きな国旗が掲揚されていました。
日本一の高さを誇る大きさ70何畳分の日の丸だそうです。
じっとカメラを構えて、風が吹いていい感じになびくのを待つヒロポン。
それを見守る私たち。

「境内で国旗にチェックしている人っている?」とPちゃんに聞くと
「いないねー(笑)」と明快な答え。
「NHKの放映終了の画像みたい」
君が代が流れる、あれですね。朝早かったので、そう聞くと急に眠くなってきます。



大国主命と因幡の白ウサギの出逢いのシーン。
ボーイミーツガール、もとい、ボーイミーツラビット!

○ お父さんもパワフル

拝殿を参拝した後は、建物の裏側に回ってぐるりと案内してもらいます。



奥に鎮座するのは、大国主命の義理のお父さんの素鵞社(そがのやしろ)。
さすが神の世の稀代の荒くれもの。パワフルな空気に包まれており、心にびりびり響きました。



出雲大社は南向きですが、神殿の中にある大国主命の祭壇は、参拝者から見て左の西方向に設けられている不思議。
理由ははっきりわからないまま、参拝者は西側からもお参りします。
へそ曲がり?いえいえ。
かなりのパワースポットと言われているそうですが、私がシビレたのは、スサノオ社の方でした。

○ 朝の祝詞

9時半になると、朝の祝詞があげられ、朗々とした声が響き渡ります。
澄んだ心地よい時間。この時間しか聞けない、貴重なものです。
モロッコ滞在中、毎朝夜明けにモスクから流れてきた、エキゾチックな抑揚のアザーンを思い出しました。

神楽殿を訪れました。実は拝殿より、こちらのしめ縄の方が大きいそうです。
そのせいか、こちらの方がガイドブックに載ることが多く、それを見た人たちに拝殿と勘違いされることも多いとか。
結婚式の記念撮影が何式もとり行われていました。



○ 古代出雲歴史博物館

それから駐車場に戻り、車で歴史博物館へ向かいました。
敷地が広いため、歩くよりも車で移動する方がスムーズ。
ガラス張りのエントランスの、明るく開放的な建物でした。

ここで馬の埴輪のレプリカを発見。その名は「石やん」。
名前、必要だったのかしら?
またがってもいいと知って、喜んでそばにいきました。
これ、前々から腰掛けてみたいと思っていたものなのよね~。
木馬サイズの大きなものがあるなんて、ドリームズカムトゥルー!
埴輪気分を味わいました。
子供対象かもしれないと、石やんを壊さないように腰を浮かせているさっちゃんの優しさ。



○ 驚きの宇豆柱

博物館入り口には、先ほどの拝殿前の場所から発掘された3本の宇豆柱がありました。
直径約1mの木が3本束ねられたもの。
巨大神殿を支えるには、このくらい大きな土台が必要だったわけですね。
2000年にこれが発見されたというニュースを聞いた時には、たいそう驚いたものです。
約760年前のものである可能性が高い柱が、未だに残って保存されているのがすごい。
豊富な地下水のおかげで、奇跡的に当時の姿をとどめているのだそうです。
私もこの中に入ったら、700年後もまだ残っているかも。でもきっとミイラ~。



博物館には、この辺りで発掘された古代の品々がずらりと展示されています。
以前学芸員も務めていたPちゃんに、詳しく解説してもらって、すごーくよくわかりました。

もともと考古学専攻だったという彼女は、発掘作業に携わった経験もあるそう。
「なにを発掘したの?土器?恐竜の骨?」
ワクワクしながら聞いたら「貝塚かな!」との返事。
「貝かあ・・・」
いえいえ、それも重要です。

高校でも地学を選択していたというPちゃん。
「そうなの、私たちもよ!」
クラスが離れていたので、わかりませんでしたが、彼女も私たちのように、地中に悠久のロマンを感じたんでしょうね。

○ 神殿模型のロマン

有名な、想像神殿がありました。出雲の特集番組によく登場する復元模型です。



5名の学者が類推する神殿模型。やはりすごいですね。
この5つの中のどれなのか、あるいはどれでもない形だったのか、いろいろと考えて、夢が広がります。



東横線元住吉駅の長いエスカレーターに乗るたびに、いつもかつての出雲大社神殿のことを思い出します。
上階に改札があるので、神様のもとに行く気分で上に上がって、不思議な気分で改札を通っています。



○ 銅鐸のロマン

これまで銅鐸にほとんど興味がありませんでしたが、表面をよく見ると、鹿などが描かれていてユーモラス。
見れば見るほど細緻で、一つ一つに宇宙の物語が詰まっているようです。
うわあ、グイグイ引きこまれそう。
一つ一つをじっくり見ていると、展示部屋を離れられなくなりそうなので、ほどほどにしておきました。



○ 銅剣のロマン

発掘された百の銅剣がずらりと並んでいる様子は、美しく壮観。
最近増えている刀剣女子は、武士の日本刀を堪能したら、古墳時代のものにさかのぼったらいいかも。



王者の刀もありました。模型ですが、金色に輝いていて、とっても王者感があります。
ドキドキしながら持ってみましたよ~。
10cmぐらい持ち上げられるようになっており、かる~く持てちゃいました。
スサノオ効果で突然マッチョになったのかな?



○ たたらを踏む

前日、石見銀山で解説を聞きながら(たたら製鉄を思い出すなあ)と思っていたら、島根にあったことが判明。
「もののけ姫」では奥出雲地方のたたら製鉄をモデルにしているそうです。



「踏鞴(たたら)を踏む」という言葉がありますね。
「もののけ姫」でも、たたら場で「休まず踏みな。火を落とすと取り返しがつかないよ」という台詞が登場します。
そのたたら踏みに少年が挑戦していました。

○ ゆかりの映画

一畑電鉄(ばたでん)が使われた映画『レイルウェイ』の紹介コーナーもありました。
長らく中井貴一のファンだというPちゃん。
「この撮影の時にものすごくラフな格好をした人とすれ違って、その瞬間は気づかなかったけれど、(あ!)と気がついて、ダッシュで後ろを追いかけて握手してもらったんだ~」
役者オーラを消していた時でも、よくわかりましたね~。さすがファン。

博物館の廊下には、空港で見た三代目J Soul Brothersのメンバーのポスターが貼られていました。
「この3人って島根出身なの?」と聞きます。
「いや、違うでしょう」と即答するPちゃん。
「EXILEの中に3人も島根出身者がいるなんて、ありえないって!」
堂々と自虐っぽいことを言われて「うーん、そうかあ」と黙り込む私たち。
そのやりとりが、館内の解説員に聞こえていたようで「彼らは今度公開される『たたら侍』という映画に出演したご縁で、島根の観光ポスターに出ていただいているんですよ」と教えてもらいました。
そういうわけですか~。謎が解けました。
この辺りは、かつてたたら産業が盛んだったんですね!

○ 稲佐の浜のタケミカヅチ

再び車に乗り込みました。
交差点の向こうにある稲佐の浜には降りられず、車中からパチリ。
ここは交通量が多いため、看板が多くてムードがないのが残念。



ここで、タケミカヅチ(鹿島の神様)が剣の切っ先の上に胡坐をかいて座るという、すごいデモンストレーションを行ったんですね~。
私の貧困な想像力では、どう思い描いても中国雑技団っぽいシーンになっちゃいます。
大国主命もびっくりしたことでしょう。

○ 素足の日ノ御碕灯台

海岸線を通ってたどり着いたのは、日ノ御碕灯台。
前回は下から見上げるだけでしたが、今回は上ってみることにしました。



なんと、灯台の中には靴を脱いで入る決まりになっていました。
(えっ)と半信半疑のまま、靴をロッカーに預けます。
細い螺旋階段をソックスで上っていきます。
なんだかつるつるして、滑りそう。
ストッキングじゃなくてよかった~。

前日の予想外の登山@石見銀山が蘇ります。
夜のマリンタラソでかなり復活しましたが、どんどん階段を上がっていくと、昨日の今日なのですぐに筋肉が悲鳴を上げ始めました。

日本一を誇る高さ43.65mの灯塔。一気に上るのは、相当きついです。
でも、階段は小さくて一人しか上れないので、後に続く人や上から降りてくる人を待たせないために、ちゃっちゃと上っていくしかありません。
そうして自分の首を絞めまくった私たち。ゼイゼイ。
なんとか一番上まで辿り着いた時には、消耗して言葉も出ませんでした。
靴を履かずに灯台の上を歩くことに、ちょっと抵抗がありましたが、素晴らしい見晴らしを目の前にして、気にならなくなりました。



強い風にあおられながら、灯台の上から覗き込み、眼下に広がる海に見とれました。
吸い込まれそうな美しさは、夢のよう。
日常を超えたサスペンスドラマが生まれそう。



眺望を満喫して、降り始めましたが、上りよりも下りの方が怖さを感じます。
今度は螺旋階段の手すりを手放せません。
うっかり階段を踏み外したら、前を歩く人たちが将棋倒しになって被害の連鎖が怒ってしまいます。
めいめいが無意識のうちにキャー!とかギャー!とか口走りながら、なんとか転げ落ちず、無事に地表に戻りました。あ~よかった。



○ 日ノ御碕神社アゲイン

次に日ノ御碕神社へ向かいました。
竜宮城のような建物です。



前回参拝したのちに、楼門の中に狛犬がいると知り、(見逃した~!)と残念に思っていたのです。
門を通った時、今度はきちんと中を覗き込みました。
狛犬ちゃんがいた~!



小さく喜びの踊りをしながら「前に見そびれた狛犬発見!」とみんなに説明しました。
「ごついね」「こわいね」「ロボみたいだね」
あら、みんなそんなにテンション上がらないのね。
まあ、たしかにね…。

前の時には、なぜかきちんと参拝できなかったスサノオ社を、今度はきちんと参拝しました。
一度お参りするだけでは、いろいろと不備があるものですね。



○ けいらばこ?

境内に「警ら箱」と書かれた木製の入れものを発見。
えー、見たことありません。これ、なんでしょう?



住民が気付いたことや意見を書いて投函する箱だそうです。
江戸時代、徳川幕府治下の「目安箱」みたい。
「警ら」とはパトロールの意味で、パトロール中の警察官が箱の中身を回収するんだとか。
なじみがないため、そう聞いても、牛乳瓶入れにしか見えませんでした。
びん牛乳、おいしいですよね~。

その2に続きます。


島根に友を訪ね・ちょっぴり鳥取1-2

2016-11-29 | 中国(山陰)
その1からの続きです。

○ 大久保間歩を探検

いよいよ、銀山採掘のために掘られた坑道、間歩(まぶ)の中へと入ります。
ここは、石見銀山の中でも最大級の規模の大久保間歩。
まぶしいほどに明るい外から中に入ると、目が慣れずに急に目の前が真っ暗になって、みんなまごつきながら、手に持つ懐中電灯を灯します。



石の壁を伝ってひっきりなしに地下水が流れてきており、どこもかしこも濡れています。
足元は、水たまりばかり。
長靴を履いているとはいえ、気をつけて歩かないとバランスを崩しそうな足場の悪さ。
足元を照らして歩いても、色が同化しているので、何度も水たまりにはまってしまいます。
外は暑いくらいでしたが、間歩の中は12度ぐらい。
一気に震えるほど寒くなり、急いでウインドブレーカーをはおりました。



思ったよりも天井は高く、ずっと高いところまで人の手で掘りぬかれています。
この大久保間歩の名前の由来は、江戸時代に大久保長安という奉行が、槍を持って馬に乗ったままこの中に入ったという伝承からだそう。
つまりそれだけ、穴が大きいということです。
高いところでは5mあるそうな。どうやって掘ったんでしょうね?

当時は、サザエの貝殻に火を灯して、坑夫が手作業で少しずつ岩を削りながら、堀り進んでいったとのこと。
大勢の坑夫が、ほぼ手探りで働いていたそうですが、換気が悪くて空気が薄そう。
岩を砕いて粉じんにまみれながら、つらい体勢で採掘していたため、長時間は作業できない過酷な仕事だったことでしょう。
こんなに暗い、足場の悪い中で、機会の手を借りずにここまでの坑道を掘ったなんて。
すごい、すごいです。

○ 暗がりで知るテクノロジー

坑内には、江戸時代に手掘りで作られた坑道と、明治時代に機械によって坑道が拡幅された場所がありました。
洞窟の中で見るテクノロジーの発展。
まさに、日本の産業革命を見る思いです。



そして中は、一本道ではありません。アリの巣のように、道が分岐しています。
とにかく真っ暗なので、方向感覚はすでにありません。ただ前の人について行くのみ。
ここで迷ったら、永遠に日の光を浴びることはできないんだわ。

『トム・ソーヤの冒険』の、インジャン・ジョーの話を思い出します。
洞窟にこっそり隠れ住んでいた殺人鬼で、ある日洞窟の入り口がふさがれたために、外に出られず餓死してしまったという悲惨な最期。
本を読んだのは子供の頃でしたが、あまりに鮮烈で、今でも忘れられません。
インジャン・ジョーの二の舞にならないためにもガイドさんが必要なんだと、心から理解できました。

果てしない距離を歩いたように思えましたが、実際に歩いたのは150メートルほど。
安全対策を施した落盤の恐れのない部分を、ガイドツアーで公開しています。
この間歩は、もっとずっと先まで続いており、全長900メートルあるそうです。

閉所恐怖症でも暗所恐怖症でもありませんが、それでも不安があおられるような、じめじめとした暗い間歩。
「こんな場所でも、実は生物がいるんですよ」とガイドさん。
「ええっ?」
本当でしょうか。なぜ好き好んでこんな場所に?
「この辺にいないかな」
ガイドさんがライトを当てたのは、水たまりの一つ。
「ときどき、いるんですよね。小さな魚が」
目がない小魚だそうです。暗い場所に生息しているから、視力は必要ないですものね。
ほかにはコウモリがいたりするそうです。

○ 希望の光



永遠に思えるような道を歩いて、外の光が見えて来た時には、ほっとしました。
ああ、地上だわ~。お日様って大切~。
ほっとして、みんなの顔に笑みが戻ります。
また違う間歩発見。
石見銀山には、こうした間歩が700以上もあるそうです。
本当に銀がザクザクと、たくさん採れたんですね。あの中がどんな風になっているのか、もう想像できます。



外に出て、さらに小高い場所へと登って行きます。
釜屋間歩の辺りでひと休みしながら、ガイドさんの話を聴きました。
前に座っているのは、熱心に解説に耳を傾けるフランス人。

○ 白銀の国ジパング

ここは日本最大の銀山で、石見には10万人もの炭坑関係者とその家族が暮らしていたそうです。
坑夫は30歳越えるとお祝いされるほど、きつい危険な仕事だったそう。
そんな人々の努力によって、最盛期には日本は世界の銀の約3分の1を産出したと言われています。
黄金の国じゃなくて、白銀の国ジパングなんですよね。



銀を彫ったわけでもなく、ただその道を歩いただけでしたが、それにしてもハードな行程でした。
長靴を履いていても、バランスが悪い箇所でぐらつくことも何度か。
体力のない人や体調の悪い人、足腰の弱い人には向かない、かなり参加者を制限するツアーなんだなと、改めて感じました。
外に出た時には、既に両足とも、前も後ろも筋肉痛になっていました。



○ マタタビフラワー

白い可憐な花があったので、なにかとガイドさんに聞いたら「またたび」だと教えてくれました。
またたびの花って初めて!花が咲くものなのね~。
ゴロゴロしているごきげんなネコは、残念ながらいませんでした。



○ 世界遺産に選ばれたわけ

行き帰りともこの専用バスで。
帰り、「どこから来ましたか?」とガイドさんが一人一人に聞いていました。
みんな日本のさまざまな場所からやってきています。イギリスやフランスの人までいて、インターナショナル。
世界遺産パワーですね。



石見銀山がなぜ世界遺産に選ばれたのかというと、規模が大きかったのはもとより、森林の伐採をきちんと管理して行っており、環境への負荷の少ない開発がなされたからだそうです。
たしかに、銀山は木々が青々と生い茂る山の中にあり、きちんと森林が残されていました。
素晴らしいですね、こうやって後世で評価されるなんて。
ツアーが終了した後も、3人ともなかなか興奮冷めやらず、しばし資料館の中にいました。

○ 大森の町並み散策

あまりにぽーっと余韻に浸りすぎていた私たちを見かねてか、資料館の人が「これからどうされますか?」と親切に尋ねてくれました。
お勧めスポットを紹介してもらい、往時の伝統的な町並みが保存されているという大森地区(重要伝統的建造物群保存地区)へと向かいます。
わあ、すてきな街並み。旅籠もありそうです。



○ 地元の名家

まずは名家熊谷家へ。広々とした邸宅で、重要文化財です。
広い屋敷地に主屋、納屋と共に五つの蔵が建ち並ぶ総漆喰の建物です。



解説をしていただきました。敷物が気になったので訪ねたら、堺に注文をしたもので、若い御嬢さんの手で1畳ずつ手織りで作られたものだそう。
最高級のペルシャ絨毯も、目がいい少女しか織ることはできないことを思い出しました。



近年、屋敷の下に隠し倉庫が発見されたそうで、ガラス越しにのぞくことができました。
存在するという話は聞いていたものの、長いこと見つからず、改築の時に探し当てたそうです。
これを見てもわかるように、下に降りるすべは完全にありません。
梯子を垂らさなければ降りられない作りで、高い機密性が保たれるというわけです。
いったいここに、どんなお宝が保管されていたんでしょうね。



外の倉庫の扉についているのは、ネズミよけでしょうか。
「美味しいお菓子を隠してるんだよ」とヒロポン。「
「なぬ~!そんなおちゃめな当主だったら愉快だけど」
「それよりみんなと分けようよ!」



猫が寝てるー、静かにしよう!と思ったら、ぬいぐるみでした。
ほんものそっくりです。ヒロポンはカピパラさんを載せて撮影していました。



一階には、かつての台所の様子が再現されていました。
実際にこんな風に使われていたそうです。
今の時代、ちゃぶ台って見なくなりましたね~。



御釜がたくさん並んでいました。
大勢の使用人を雇っていたんだろうと、往時がしのばれます。
今では、時々小学生を対象にご飯を炊いているとのこと。
「みんな、炊飯器になって、釜炊きがどんなものか知らないからね」と館内の人。
私もよく知りません~。小学生に混ざって参加してもいいですかー?



○ 清張のことば

5時過ぎるとすべてが閉館に。
外はまだ明るいので、通りを散策しました。
人通りがなくて、さりげない自分の田舎に帰ったかのよう。
きれいな小川がありました。自然たっぷりで落ち着きます。



中村ブレイスという義肢装具の会社(世界的なメーカーだそう)の前に、作家の故・松本清張氏の「空想の翼で駆け 現実の山野を往かん」と書かれた石碑がありました。
いい言葉ですね。
会社の創業者と親交があり、昭和60年に小説「数の風景」の取材で氏が大森を訪れた時に送られた言葉だそうです。

石碑のそばに停まっていたベンツ。
「(石見銀山)町民で~す。見守り中」というメッセージが見えました。なんかおちゃめ。



○ 町を見下ろすお寺

岩の上にお寺が見えたので、気になって登ってみました。
立派な朱色の門の中にはにらみをきかせた仁王様。



観世音寺といって、今は華に埋もれた、ひと気のない静かなたたずまい。
江戸時代には、大森代官所が銀山隆盛を祈願するための祈願寺として栄えたそうです。
大森地区の渋い街並みを見下ろせました。



猿橋のような屋根つきの橋がありました。
この辺でUターンします。



○ 神社の鳴き龍

通りを戻って代官所前を過ぎ、道の突き当りにある城上(きがみ)神社を参拝しました。
瓦葺き・入母屋造りの重層式拝殿は、亀井戸天満宮を手本としたもので、県の文化財に指定されています。
ご祭神は出雲大社と同じ、大国主命。縁結び祈願神社でもあるそうで、絵馬はハート型でした。



参拝してから、拝殿に上がります。
ここの鏡天井には、極彩色の「鳴き龍」が描かれています。
龍の真下に座って手を叩くと、龍が鳴く声が聞こえるとのこと。
「パン!パン!」



すると「リン!リン!」という、小さくも通る音が上から響いてきました。
龍が鳴いたわ。

日光東照宮の鳴き龍は、いつ行っても押すな押すなの大混雑で、手を叩いていいのはお坊さんだけ。
でもここは、私たちしかいなかったので、好きなだけ龍の鳴き声を聞くことができました。

○ 海に沈む夕日

石見と大森地区を満喫して、この日の宿のある出雲方面に戻りました。
途中で車を停め、日本海に沈もうとしている夕日をしばし眺めました。
ああ、美しいわ~。



海の向こうに夕日が沈んでいきました。
太平洋岸の民にとって、普段は見る機会のない「海に沈む夕日」は、見逃せないもの!
ああ、きれい。いい一日だったなあ。



日の入りを見守ってから、ホテルにチェックイン。
今度は、東の空に月が浮かんでいました。
くしくも満月。さっきまで見ていたお日様と同じまん丸の月です。

この日の宿は、マリンタラソ出雲
タラソテラピー好きの私のリクエストです。



タラソプールの時間に間に合うように、荷物を置いたら、すぐ夕食にしました。
ホテル内のレストランはとても混んでいたため、近くの神楽(からく)というラーメン店へ。
昼も夜も急ぎ目の食事になったし、気がつけばどちらも麺類だったなあ。



○ タラソテラピープール

ホテルに戻って、いざプールへ。
青森の市浦にあるタラソテラピー施設、しーうらんどには何度も行っていますが、ここは初めて。
青森と同じ、元気海プールという名前のプールでした。
雰囲気も同じでなつかしいなあ。
全身に水圧を受け、マッサージ効果で身体が柔らかくなって、みんなでリラックス~。



さらに夜は深まり、空にはくっきりきれいな満月が輝いていました。
プール上がりには、アイスとお菓子とカクテル。
部屋ではゆっくりと過ごしました。



">2日目に続きます。

 

島根に友を訪ね・ちょっぴり鳥取1-1

2016-11-28 | 中国(山陰)

○ prologue

高校時の仲良しさっちゃんが、共通の友人Pちゃんと、久しぶりに連絡が取れたと、教えてくれました。
Pちゃんが別の大学に進んだことまでは知っていましたが、その後なんと出雲の神社にお嫁入りし、さらに神主の資格もとっているとのこと。
ピアノの先生を目指していた彼女が、神職についていたなんて、びっくりぽんです。
西洋と東洋は、音階からして違うのにねー。(お互い音楽部だったのでこんな感想に)

恋人がサンタクロース、ならぬ、友だちが神主さん~♪(あ、歌える)
彼女が今、どんな人生を送っているのか、とても気になります。
Pちゃんも懐かしがってくれたので、さっちゃんとそのパートナーのヒロポンと3人で、出雲まで会いに行くことにしました。

○ 出雲までの道

さっちゃんは目下熊本在住。ヒロポンは中国出張中。私は横浜。
3人がバラバラの場所から、出雲空港で集合することになるのかと思いました。
号令がかかった、いわくありげな秘密結社のメンバーみたいですが、彼女が横浜に一時帰省しにきたので、一緒のフライトで行けることになりました。

早朝に羽田空港で落ち合い、2人で飛行機に乗り込みます。
出雲にはANAは就航していないため、JAL便で。
機内ドリンクのキウイジュースが人気だと聞いたので、頼んでみました。
最近乗るのはLCCばかりだったから、ドリンクを出してもらえて感激~。
何も食べずに来たため、機内にクロワッサンを持ち込んで、2人で食べようとしたら、CAさんがそっとおしぼりを出してくれました。
さすが、大手航空会社は気配りが違いますね!



お互いとても早起きをして寝不足ですが、眠さを忘れてお喋りしていたら、あっという間のフライト。
境港を上から眺めて「わー、地形がくっきりわかるねー」と言っているうちに、出雲に着きました。
「しまねっこ」のキャラクターにかわいく歓迎されると思ったのに、SPが立ちはだかってる?
いえ、三代目J Soul Brothersのメンバー3人のいかついポスターでした。
空港のあちこちでみかけます。出雲が出身なのかしら。



○ 縁結び空港

正式名称は「出雲縁結び空港」。出雲は空港までもが縁結びなんですね~。
フルネームで言うにはなんだかちょっと照れちゃいます。「神話の里空港」とかの方が言いやすいのに。
宗教っぽくなるからダメなのかしら。
壁には巨大なハート型ののしと、しめ縄がかけられていました。



この空港で、中国出張を終えて福岡経由でやってくるヒロポンと待ち合わせ。
国際便が到着するまで、空港内を探検しました。



○ 秘密結社鷹の爪

2階出発ロビーに『秘密結社鷹の爪』の吉田君のパネルを発見。
た~か~の~つ~め~。
そういえば、彼は島根のキャラクターだったわ。
来たばかりなのに「ようこそ」じゃなくて「また来てね」って別れを告げられちゃいました。
その隣には、湯の川温泉のやがみちゃん。キャラもタッチも違います。



片隅にはフライトシミュレーターがありました。
「これなんだろう?」観察してもよくわからない、メカに疎い私たち。
「パイロットごっこができるんだね、きっと」
「"電車でGO!"の空版かな」
「うん、スカイバージョン」
「英語で言いかえただけだね」

飛行機の操縦席からの眺めを体感できるそうです。
5分間のジェットストリーム体験。好きな人は操縦桿を離せなさそう。
初級から上級まで何コースかあり、上級レベルは出雲空港から羽田空港まで、雷雨・強風の中、ボーイング767を夜間飛行させるそうです。
モーション付きフライトシミュレーターが空港にあるのは、全国でもここだけだそうですよ。

○ とんがり帽子の道の駅

予定通りにヒロポンが到着。メンバーがそろってほっとします。
ちゃんと集合できれば、旅はほとんど成功したようなものですからね。
それにしても、二人ともスーツケースが大きいわ~。私はバッグ一つなのに。
そうか、この旅の前にそれぞれ別の旅をしていたからなのね。

さっそくレンタカーに乗り込んで出発しました。
「まずはどこに行こうか?」
今回、直前まで3人ともバラバラに過ごしていたため、詳しいルートは会ってからにしようと、まだ決めていません。
旅の作戦会議をするために、道の駅に向かいました。



着いたのは、道の駅「キララ多伎」。
なんとここは、平成5年に全国の道の駅第一号として認定された場所だそうです。
全国初があるなんて、すごいじゃない、島根。

とんがり帽子のかわいい建物。そばには風車があって、絵になりますが、眺めていてもピクリとも動きません。
それなりに風は吹いているのに。
「今日土曜日だから、休みなんじゃない?」
「休日があるの?」
「なんてやる気のない風車!」
ヒロポンともすでにおなじみなので、楽しく車内の話は弾みます。



建物内に入ると、2階の方から何か視線を感じました。
見上げると、そこにはスパイダーマンが。
なぜか2体。あれ、双子だったっけ?
あ、分身の術ね。あれ、使えたっけ?



でも、いちじくソフトクリームの看板を見たら、すぐに意識はそちらの方へと移りました。
食べたことなーい。食べてみたーい。
つぶつぶ入りだ、わーい。
いちじくは、出雲の名産というわけではなく、この辺り限定の名産だそうです。



○ リゾート日本海

道の駅は海に面した場所にあり、ソフトクリームをなめながらきれいな海を眺めました。
とてもきれいで、白い砂浜が広がっています。

日本海になじみが薄い私たちにとって、しぶきが岩にぶつかって飛び散る、凍れる演歌の世界が日本海。
「リゾート気分を味わうなんて思わなかった」
「全然、こぶし握りしめての"悲しみ本線"ってイメージじゃないね」
「そもそも電車走ってないしねー」



○ 隠岐の島と竹島

島根県のこと、実はあんまりよく知りません。
さっちゃんとヒロポンは、今回が初めての島根旅行だそう。
私は数年前に出雲大社を参拝しましたが、そのほかの場所はほとんど見知らぬ土地です。

そこで敷地内にあるマップで、県の形を確認しました。
「隠岐の島がある」
「後鳥羽上皇は、島根に流されたんだね」
「その上に別枠であるのは・・・えっ?竹島!?」

竹島の領有権を巡っては、近隣の国々でまだ論争が続いています。
実際のところはどうなっているのでしょう。
Wikipediaには「韓国が実効支配しており、日本および北朝鮮がそれぞれ領有権を主張している」とありました。
だから日本の地図に、竹島も描かれるわけですね。
それが島根県に属しているとは思いませんでした。
穏やかな神話の里のイメージが、一気にものものしい国際問題にとって変わったよう。



みんなでプランを考えて、この日は石見方面に行くことにしました。
南に車を走らせます。水田が多いなあと思います。
夏のような天気に、どこまで行っても同じ感じの田園風景。

○ 石見国一宮 物部神社

まずは私のリクエストで、石見国一宮の物部神社へ。
「物部氏っていたね。」
「ええと、蘇我氏のライバルだね」
「蘇我むしごろし」
「それ、大化の改新(645年)じゃん」

ここの御祭神は、物部氏の御祖神とされているそうです。やっぱり物部氏ゆかりの場所でした。
高校の時に音楽の教育実習で見えた物部(ものべ)先生のことを、さっちゃんと二人で思い出しました。(ヒロポンは別の高校)



立派な鳥居が石段の上にあります。
まさに見下ろされている感じ。
緑が深みを増す季節、境内は生き生きとした新鮮な空気に満ちていました。



鳥居を抜けると、参道の奥に拝殿が。
後ろには鎮守の森が広がっています。



○ 狛犬に狛鶴

狛犬の横を通り過ぎると、次には一対の鶴が奉納されていました。
阿吽?の鶴なんて初めて!なぜ鶴なの~?
ここのご祭神の宇摩志麻遅命(ウマシマジノミコト)が、鶴に乗ってこの地に降臨したと伝えられているからだそうです。



目つきの悪い手水舎。迫力ありますねー。



神社を訪れると、境内にときどき奉納された馬の像を見かけます。
びっしりと書かれた解説文があったので読んでみました。
かつて皐月賞、ダービー、菊花賞を含め7冠を取ったシンボリルドルフという競走馬がいました。
オーナーが、この神社の氏子だった縁から、シンボリルドルフの父馬の像を奉納したのだそう。
競馬の馬だったとは。



ここにも、『秘密結社鷹の爪』の吉田君の絵がありました。
た~か~の~つ~め~。
吉田君、活躍していますね。



ふと後ろ側に周ってみると、そこにはイラストが描かれていました。
FROGMANって書いてあるので、作者の直筆ですね。
「物部様最高!」と言っています。ファンみたい。



○ 石見銀山探検ツアー

そこから車を走らせて、石見に着きました。
目指したのは、銀山。
国内の世界遺産の中でもかなりマイナーで、人気の度合いも若干微妙だと聞き、「それだけレア度が高いってことじゃない」と、逆に行ってみることにしました。
(へそまがり?いえいえそんなことは)

ビジターセンターに向かうと、建物の中にFROGMANのカレンダーがありました。
おお、これが『島根県×鷹の爪 スーパーデラックス自虐カレンダー』ね。
"「日本で唯一○○がない県」の常連。"
たしかに自虐炸裂~。
ほかに「交通量調査のバイトの人数の方が多かった」「県花の花言葉は“人見知り”」などがあるそうです。
が、がんばれ~。



お勧めされたツアー「ガイドと歩く石見銀山最大の坑道跡 大久保間歩一般公開限定ツアー」がそれなりのお値段(4000円)だったので、一瞬みんなで顔を見合わせましたが、せっかくなので参加することにしました。



○ すべりこみソバ

ツアーは10分後から始まります。
3時間コースなので、今食べておかないと、暗い坑道の中でおなかが空いてしまいそう。
そこで、急いでそばを注文しました。
「こっちに来たら出雲そばを食べようと思っていたんだけど~」と言いながらも、時間がないので背に腹は代えられません。
普通のざるそばをつるつるいただいて、ツアーにすべりこみました。



ソールがある靴をすすめられて、さっちゃんは靴を借りました。
「手には極力ものを持たない方がいいですよ」と言われた私は、日傘を預けました。
中は寒いからと、ウインドブレーカーを手渡されました。
それだけでも(え?え?)と思っているのに、集合場所に現れたガイドさんは、完全な登山スタイルでした。
(山に登る格好なの?軽装で大丈夫かな)と内心あせります。
いったいどんなツアーなんでしょう?



参加者20名の中には外国人の姿もありました。まずは座学のレクチャーから。
大きなジオパノラマでの説明を受けて、おおまかな土地の形状を頭に入れます。



○ 準備体操からの登山

説明が終わると、建物入口に待っている大型バスに乗り込んで、現地に向かいます。
バスを降り、敷地内に入った辺りで念入りに全身ストレッチを行いました。
「はい、オイッチニ、サンシ!よ~く身体をほぐしてくださいね~。」
ますますどんな場所なのか、気になる~!
準備体操を済ませたところで、登山用の木の杖を片手に、出発ー!



途中、いくつか、鉱山の穴が見られました。
石見銀山では、坑道のことを間歩(まぶ)と呼んでいたそうです。
そうした間歩は、危険だということで、今は閉鎖されていました。



うっかり誰かが入り込んじゃったら、大変ですものね。
熊のねぐらになっても面倒だし。



途中まで、えっさえっさと細い山道を登って行きます。
すぐに洞窟かと思いましたが、結構暑い中を急勾配で上っていく。簡単に音を上げたくなります。
確かにここでは登山用の杖は必要。暑い日で、上着を脱いでもハーハー息切れがします。

○ メット・長靴・懐中電灯

標高400mの金生坑(きんせいこう)までノンストップでひたすら登って行き、小高い場所にある小さな小屋にたどり着きました。
ゼイゼイいっている参加者たちは、そこでヘルメットと長靴を渡され、荒い息のままで装着します。
懐中電灯を手に、フル装備完了。
長靴で岩場を歩くことに慣れていないため、ゴム底の感触にみんなはじめはおっかなびっくり。
ものものしい格好になって、後姿だと誰が誰だか、判別つかなくなっています。



ここが内部見学できる間歩の入り口。
入る前に、注意事項の連絡が再び行われ、それからいよいよ中へと向かいます。
暗い道に近づくごとに、冷たい冷気に包まれていきました。



その2に続きます。


山陰1200キロ横断ドライブ index

2013-11-22 | 中国(山陰)
◆ 1st day-(1) [東京→米子→出雲]←日記へ
    山陰地方を旅してきました。
    1日目は、米子から出雲地方へ。
    ちょうど日本中の神様が訪れている出雲大社は、参拝客でいっぱいでした。
    ● prologue  ● キャメル号  ● カフェ エスタシオン  ● 皆生温泉「汐の湯」
    ● 長浜神社  ● 出雲大社(出雲国一の宮)  ● 一畑電鉄
    ● 日御碕神社  ● 十六島  ● 日御碕灯台

◆ 1st day-(2) [出雲→米子]
    出雲めぐりの後半です。
    縁結びの神社がたくさんあり、恋する乙女たちが大勢参拝していました。
    この日は、朝も夜も皆生温泉へ。いいお湯でした。
    ● 宍道湖しじみラーメン  ● 玉作湯神社  ● 八重垣神社
    ● 熊野大社(出雲國一の宮)  ● お菓子の壽城  ● シャトーおだか ● 入船旅館



◆ 2nd day-(1) [米子→大山]
    山陰旅行2日目。この日は大山に行きました。
    遠くから見ると美しい山ですが、実際は修験者たちの霊峰。
    長い石の参道をつるつる滑りながら、参拝しました。 
    ● 米子市観光協会  ● 大神山神社  ● 大神山神社奥の宮
    ● 大山寺  ● 大山滝吊り橋  ● 大正神社

◆ 2nd day-(2) [倉吉→鳥取]
    2日目の続きです。この日は餅しゃぶなるものを食べてみました。
    お餅をしゃぶしゃぶ、楽しかったです。
    山陰の家の屋根には、シャチホコがついているもの?
    ● 豊栄神社  ● シャチホコ屋根の家々  ● 福積神社
    ● 福富神社  ● 倉吉の餅しゃぶ  ● 倭文神社(伯耆国一の宮)

  ◇ 2nd day-(3) 山陰海岸ジオパーク 1[鳥取] (別テーマ立て)
      ○ prologue  ○ 白兎海岸(G=ジオパーク)  ○ 道の駅 神話の里白うさぎ(G)
      ○ 白兎神社(G)  ○ 湖山池(G)  ○ ホテル砂丘センター  ○ 蟹の恩返し



  ◇ 3rd day-1 山陰海岸ジオパーク2-(1)[鳥取]
      ○ 鳥取砂丘(G=ジオパーク)  ○ 砂丘のラクダ
      ○ ジオパークセンター(G)  ○ 宇倍神社(因幡国一の宮)

◆ 3rd day-2 [鳥取→若桜]
    少し内陸にある若桜町を訪れました。
    弁天社への道を一山間違えてしまい、うっかり徒歩で峠を超えそうになりました。
    駅にはレトロな若桜鉄道が停まっていました。
    ● 福本白兎神社  ● 若桜鉄道 若桜駅  ● 遠見峠のぼりかけ
    ● 江嶋神社(若桜弁財天)  ● 若桜神社  ● 国道482号の悲劇

  ◇ 3rd day-3 山陰海岸ジオパーク2-(2) [香住]
      ○ ジオパークロード  ○ 浦富海岸(G)
      ○ 中国地方限定GEORGIA  ○ 余部橋梁(G)  ○ 下浜(G)
      ○ 香住港(G)  ○ 今子浦(G)  ○ 柴山港(G)
      ○ かに一番館のカニ爪  ○ 佐古谷湾(G)

  ◇ 3rd day-4 山陰海岸ジオパーク2-(3) [竹野]
      ○ 佐津駅  ○ さづっ子橋  ○ 佐津湾(G)
      ○ 安木海水浴場(G)  ○ 竹野海岸(G)  ○ 鷹野神社(G)
      ○ 鋳物師戻峠  ○ 城崎温泉(G)  ○ 城崎のカニビール

  ◇ 3rd day-5 兵庫・但馬地方 1  (別テーマ立て)
      ○ 兵庫・城ブロガー  ○ 香美町観光大使  ○ 妙見社
      ○ 道の駅あまるべ  ○ 絹巻神社  ○ 城崎温泉の夜



  ◇ 4th day-1 山陰海岸ジオパーク3 [城崎]
      ○ 楽々浦(G=ジオパーク)  ○ 玄武洞公園(G)
      ○ 此隅山(G)  ○ 出石神社(G)(但馬国一の宮)

  ◇ 4th day-2 兵庫・但馬地方2-(1)
      ○ 絹巻神社再び(但馬五社)  ○ 船町天満宮  ○ 小田井縣神社(但馬五社)
      ○ 豊岡カバンのバス  ○ 兵庫県立コウノトリの郷公園  ○ 中嶋神社

  ◇ 4th day-3 兵庫・但馬地方2-(2)
      ○ 出石温泉館乙女の湯  ○ 船着場跡・おりゅう灯籠  ○ 有子山城跡
      ○ 出石城跡  ○ 有子山稲荷神社  ○ 出石の皿そば

◆ 4th day-4 [宮津→伊根]
    兵庫を離れて、今度は丹後半島に向かいました。
    初めての天橋立。さかさから見るのをすっかり忘れていました。
    この日の宿は伊根の舟屋。窓を開ければそこは海。ああ、すてき。
    ● 金刀比羅神社  ● 大宮売神社(丹後国二の宮)  ● たんたんトンネル
    ● 成相寺(西国三十三観音)  ● 元伊勢篭神社(丹後国一の宮)
    ● 伊根の舟屋  ● 「兵四楼」



◆ 5th day-(1) [伊根→丹波]
    舟屋でまぶしい朝を迎えて、丹後半島を下りました。
    途中の川に、10月の台風で流された橋が残っており、衝撃。
    元伊勢伝承の神社を巡りながら、但馬国一の宮に向かいました。
    ● 舟屋の朝  ● 伊根の舟屋群  ● 舟屋の里公園(道の駅)
    ● 真名井神社(元伊勢)  ● 流された三河橋  ● 豊受大神社(元伊勢)
    ● 天寧寺(丹波古刹十五ヶ寺)  ● 粟鹿神社(但馬国一の宮)

◆ 5th day-(2) [柏原→篠山]
    ちょうど紅葉時期の丹波古刹十五ヶ寺巡りは、どこもとてもきれいでした。
    柏原のお城は閉館日でしたが、不思議な木の根橋を渡ることができました。
    木の根っこが川の向こうまで伸びて届いているんです。自然の力って、すごい!
    ● 高源寺(丹波古刹十五ヶ寺)  ● 岩瀧寺(〃)  ● 高山寺(〃)
    ● 達身寺(〃)  ● 山陰の山並と横断歩道旗  ● 兵主神社
    ● 柏原八幡神社  ● 木の根橋  ● 柏原陣屋跡
    ● 苅野神社  ● ささやまホロンピアホテル  ● ごちそう家はなぱら



◆ 6th day-(1) [篠山→加西]
    いよいよ最終日。この旅初めての吊り橋巡りをします。
    この辺りで見つかった丹波竜の化石は、一般人が発見したんですって。ロマンですね。
    篠山城を見学して、昨日の失敗はなかったことにしました。
    ● 広田のつり橋  ● 川代公園のつり橋  ● 篠山城跡大書院
    ● ファーマーズマーケット「味土里館」  ● 津山のホルモン焼きうどん

◆ 6th day-(2) [加西→米子]
    旅行最終日午後は、伯耆因幡國開運八社めぐりの続きをしました。
    8社というのに9社ある開運社を、時間内にギリギリ全部周り終えます。
    到着地の米子に戻り、帰途につきました。
    ● 金持神社   ● 福成神社  ● 福栄神社
    ● 石見神社  ● 霞神社  ● 樂樂福神社
    ● 富益神社  ● ふたたびの米子  ● epilogue





ウサギとカニに出逢う旅(山陰海岸ジオパーク) index

2013-11-20 | 中国(山陰)


◆ 1st day [鳥取]←日記へ
    ジオパーク巡りは、まず因幡の白兎ゆかりの地から始めました。
    砂丘の隣にあるホテルで、蟹三昧の夕食!
    バチが当たりそう~と言いつつ完食!悔いはありません!
    ● 白兎海岸(G=ジオパーク)  ● 道の駅 神話の里白うさぎ(G)  ● 白兎神社(G)
    ● 湖山池(G)  ● ホテル砂丘センター  ● 蟹の恩返し



◆ 2nd day-(1) [鳥取]
    朝、リフトが動き出すのを待ってホテルから砂丘へ向かいました。
    朝からラクダは涼しい顔をして大活躍。
    ひとしきり砂と戯れたあと、長寿の神様を祀る神社をお参りしました。
    ● 鳥取砂丘(G=ジオパーク)  ● 砂丘のラクダ
    ● ジオパークセンター(G)  ● 宇倍神社(因幡国一の宮)

◆ 2nd day-(2) [鳥取→竹野]
    鳥取から海岸伝いに東にドライブしました。
    複雑な海岸線からいくつもの岬や島が見え、とても美しい光景。
    ● ジオパークロード  ● 浦富海岸(G)
    ● 中国地方限定GEORGIA  ● 余部橋梁(G)  ● 下浜(G)
    ● 香住港(G)  ● 今子浦(G)  ● 柴山港(G)
    ● かに一番館のカニ爪  ● 佐古谷湾(G)

◆ 2nd day-(3) [竹野→城崎]
    宿は城崎温泉で。夜には町をそぞろ歩きして、外湯を楽しみました。
    ● 佐津駅  ● さづっ子橋  ● 佐津湾(G)
    ● 安木海水浴場(G)  ● 竹野海岸(G)  ● 鷹野神社(G)
    ● 鋳物師戻峠  ● 城崎温泉(G)  ● 城崎のカニビール



◆ 3rd day [城崎→出石]
    ジオパークエリア最終日。この日も晴天です。
    玄武洞公園を訪れて、マグマが作った自然のパワーに圧倒されました。
    理科で習った玄武岩の言葉の意味も、ここでわかりました!
    ● 楽々浦(G=ジオパーク)  ● 玄武洞公園(G)
    ● 此隅山(G)  ● 出石神社(G)(但馬国一の宮)