風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

北海道・岬と神社と馬を見に(積丹~襟裳) 2-(2)

2013-09-14 | 北海道
◆ 2nd day[共和→倶知安→京極→喜茂別→札幌]

◯ 幌似神社
◯ 小澤神社
◯ 倶知安神社
◯ 京極八幡神社
◯ ふきだし公園
◯ 喜茂別神社
◯ 定山渓経由で札幌へ
◯ 友人恵ちゃん宅へ
◯ 札幌テレビ塔
◯ 大倉山ジャンプ場
◯ 夜の時計台

2-(1)からの続きです。

◯ 幌似神社

車は岩内町の隣の、共和町に入りました。
道路脇に立てられたのぼり旗を多く見るようになり、そこに書かれた幌似神社が気になって、立ち寄ってみることにしました。



緑の木立の中にある小さな神社。
周りの畑が見渡せる少し小高い場所にあり、芝が綺麗に刈り込まれていて、すがすがしい気持ちになります。



社殿は無人で、中に額入りの由緒書きが飾られていました。
緑に囲まれ、日差しを受けて、風の通り抜ける神社。
好きな感じです。
狛犬がいないのは残念でしたが・・・。

◯ 小澤神社

さらに道を進むと、今度は別の神社名の書かれたのぼり旗を見るようになりました。
また行ってみることにします。
こういう旅も、珍しいでしょう。
好みの合う人と、こうやって気ままに訪れる場所を決めるのっていいものです。



ここも小さな町の鎮守社。
仮設小屋が建てられて何人もの人が作業をしており、なにやら賑やかです。
お参りをしに拝殿に向かい、お賽銭箱近くにいた男性に挨拶をしたら「どこから来たんですか?」と聞かれました。
この辺りで見ない顔だからでしょう。

「東京です。この辺りの鎮守社を巡っています」と答えると、「おお!」と驚いたその方は「ちょっと待ってて」と社務所に入り、いろいろと抱えてきてくれました。
「これ、この辺りの神社でやっているもので、ここの由緒も書かれているから、持って行って」と渡されたものは、「南北海道神社巡りご朱印帖」!
なんと、先ほど泊稲荷神社でポスターを見かけたものではありませんか!!

この方は、宮司さんだったんですね。
まさかの御朱印帳との出会いがこんな形で訪れるなんて~!
欲しがっていた純は、大感激です。



「明日、秋祭りをやるので、これも持って行って」と、神殿に奉納されていたメロンとトマトもいただきました。
「えっ、奉納物を、いいんでしょうか?」
「いいのいいの、たくさんあるから」
恐縮しながらも、私は、大喜び。
だっていただいたのは、地方特産のらいでんメロンにアイコトマト!
まさに、北海道のおいしい味です。

思わぬプレゼントで、歓待して頂きました。
普段、氏子さんがお参りするくらいの小さな神社に、ひょっこり遠くから来た初顔が現れたので、喜んでいただけたのでしょう。
みんながハッピーハッピー!(^o ^)
鎮守社って、こういう暖かさがあるんですよね。
嬉しくなりました。


◯ 倶知安神社

それまでは、標識を見つけたらふらりと神社に立ち寄る形でしたが、御朱印帳を入手したことですし、さっそくそこに掲載されている神社をめぐることにしました。

めくってみると、登録されている南北海道の神社は56社となかなかの数にのぼります。
北海道には寺社が少ないというイメージが強かったのですが、なかなかどうして、あるものですね。
「ああ、もう参拝してきた神社もある~!」と純は悔しがります。
「まあまあ、また周ればいいし」
今度は私が慰める番です。



倶知安神社の社碑には「蝦夷富士一の宮」と書かれており、一の宮めぐりをしている純は「ハウッ!」と反応していました。
一の宮・・・私も好きですが、困ったことに、きちんとした定義がなされていないのが気にかかっています。
そもそも、東北以北は「新一の宮」という別のくくりなんですが、さらにまた違う一の宮が出てくると、何がなんだかわからなくて、「神社庁は何をしているんだ!ファジーすぎる!」と言いたくなってしまいます。
神社ごとのみなし方と根拠があることとは思いますが、なんだか、言った者勝ちのような気がしてなりません。
それもこれも、明確なルールがないから~。

ここの神社も、特に公式サイトがあるわけではなく、ネット上での情報はありません。
神主さんに、その場でお話を聞くべきだったなあと思います。

純は、一の宮と名のつくところはすべて認めたい、オープンマインドのようですが、私は歴史的に見て正統な格式のものだけを一の宮とみなしたいところ。
なので、(むむ?)と首をひねり、なんとなくモヤモヤしながら、参道を歩いて行きました。

でもここには、素敵な狛犬が待っていてくれたので、そういうことはすぐに忘れてしまいました。



ニの鳥居を抜けると、さらに屋根付き門が見えます。
これが蝦夷富士一の宮の風格といったところでしょうか。

たくさんの社が合併されているため、御祭神がたくさん。
珍しくも、アメノウズメノミコトまでおいででした。
摂社として蝦夷富士羊蹄山神社があり、山神様にもお祈りをしてきました。



純は、早速いただいた御朱印帳にここの神社の印を受けていました。

→巡礼ブログ「倶知安神社」

◯ 京極八幡神社

いよいよ京極にたどり着きました。
車を停める前に、鳥居前の狛犬を見て「わあっ!」と声を上げます。
テンション上がるわ~。



苔むした、古めかしい石段を上がって、本殿を参拝しました。



倶知安神社でも見かけていましたが、この地域では「初老記念」に灯籠や狛犬を奉納する習わしがあるようです。
初老会の人々による寄進でした。
でも、還暦や古希記念の文字はありません。40歳に狛犬寄贈とは、なかなか大きなイベントですね。
初老・・・老いては子に従え。(ちょっと違う)



狛犬ならぬ元気な犬がいて、純が御朱印をもらっている間、わんこと戯れていました。

→巡礼ブログ「京極八幡神社」

◯ ふきだし公園

京極には、名水百選のひとつに選定された羊蹄山の伏流水が湧き出ています。
湧き水飲みたさに、ふきだし公園を訪れました。
もう3時になっており、ここで軽い昼食をとります。



湧水口に行ってみると、滝のように豊かな水量の水が、どんどん流れており、見ているだけで心が洗われるよう。
1日の水量は約8万トンなんだとか。
ああ、水が潤っている場所って、なんだか安心します。



味はとてもまろやかで、すっと喉を通っていく感じ。
訪れた人々は、めいめいに水を飲んだり、容器に入れたりしていました。
台車で大量の水タンクを運んでいく人もおり、ルルドの泉を訪れた時のことを思い出しました。

雪深い北海道には吊り橋が少なく、吊り橋ファンとしては残念なところですが、この公園にはあったので、喜びました。



ゆっくり散策するにいい広い緑地が公園として人々に開放されています。
ああ、こんな場所が近所にあれば、人生がとても潤うのに。
うらやましくなりました。



一日中、なにもしないでここでゆっくりしていたーい!と思いましたが、「もう時間がないから急がなくちゃ」と急かされて、しぶしぶ車に乗り込みます。

◯ 喜茂別神社



眩しい空の光を受けてシルエットが輝く羊蹄山を眺めながら、訪れたのが、喜茂別神社でした。
ほかの方のブログに、倶知安神社の神主さんはこちらの神主さんの息子さんだと書かれていました。
4時過ぎていたので、まだ御朱印を受け付けてもらえるか、純は気にしましたが、神主さん用と思しき車が停まっていたため、伺っていただきました。
そろそろ時間がなくなってきたため、私はその間、別行動で狛犬を激写していました。



→巡礼ブログ「喜茂別神社」

◯ 定山渓経由で札幌へ

これでこの日の神社めぐりは終了。10社周りました。

あとは、一路札幌を目指します。

土地勘がありませんでしたが、喜茂別から札幌は、結構距離があるんですね。
到着予定時刻は、6時半。
2時間近くかかるようです。
途中のトンネルが、おむすび型でした。全部丸いわけじゃないんですねー。



予定では、支笏湖畔を通るはずでしたが、別ルートで定山渓温泉を通っていきました。
「ここ、前に来たことがあるような・・・」とそれぞれ言い合います。別々に。
私はツアー旅行の時に、この温泉に宿泊したような気がしますが、はっきり覚えていません。
ツアーって、まるまるおまかせなので、記憶に残りづらいんですよね。
日記を書いていなければ、なおさら。
あと、頭のなかで定山渓と層雲峡がごっちゃになっている気がします。(峡しか合ってないのに…)
どちらも泊まったような気がします。でももう記憶の彼方・・・
札幌市内だとは知りませんでした。

◯ 友人恵ちゃん宅へ

この日の夜は、友人恵ちゃん宅に泊めてもらいます。
市街に入り、少し道路が混みましたが、予定より早く到着。
彼女とは7月末に東京で会ったばかり。今回は私が遊びに来ました。

自宅で料理教室を開いている彼女の家は、居心地の良いおもてなし空間。
旦那さんと息子さんにお会いしました。
はじめて対面したので、ドキドキでしたが、家族の皆さん、お話好きで、歓待してもらいました。

さっそく純が、さっきもらったメロンとトマトを進呈します。
わらしべ長者みたい~。

日中は、大量の生パスタを一日手打ちしていたとのこと。
夕食はしゃぶしゃぶでした。
席についた私達の前に牡蠣があったので、牡蠣好きとして「あっ!」と反応したら、
「それ、厚岸の牡蠣よ。この前もらった分」とのこと。
先日、彼女がfacebookに、厚岸の牡蠣の調理写真を載せ、私が超テンション高いコメントを載せたことを、覚えていてくれたのです。



わ~、うれしー!!
しかも、2つずつ!!キャー、贅沢ー!
これ食べたさに、今回の旅も釧路方面にしようかと思っていたくらいで、方向が違ったので、すっかりあきらめていたんです。
純と大喜びして、いただきました。



メインはラムしゃぶ。
ラムのしゃぶしゃぶなんて、初めて。北海道ならではですね。
もともと苦手ではないし、香りも気になりませんでした。



ホクホクのポテトもおいしいし、満足~。

恵ファミリーはとてもお話し上手。
息子さんも「お喋りしてくれるかしら?」と思っていましたが、発言する時には立ち上がって、身振り手振りを交えて熱心にものを教えてくれる親切君で、わきあいあいとした楽しい夕食タイムを過ごしました。
恵ちゃんはじめ、皆さん明るく親切な人でした。

この日以降、純とは別行動になります。
夕食後、ホテルに向かう純をみんなで見送ってから、私達は夜の札幌に繰り出しました。

◯ 札幌テレビ塔



テレビ塔がきれいにライトアップされています。
5色に彩られて、東京タワーみたい。
ちょうど今は、大通公園でオクトーバーフェストが行われており、辺りは人々が集って賑やかでした。



恵ちゃんとテレビ塔に登ります。
テレビ父さん~。ゆるいわ~。



それほど高くないかと思いましたが、上に登ったらなかなかの臨場感で、ガラス張りの下、せまりくる地面に、恵ちゃんは固まっていました。
ほかにも、柱にしがみついたまま、動けなくなっている人がいます。



高いところが好きな私も(おおっと)と思うくらい、迫り来るものを感じました。
わー、下がよく見えるー。高すぎず低すぎず、絶妙の怖さなのかもしれません。

「北1西2」のような交差点名でもわかるように、札幌は碁盤の目の町なんだなあと、上から眺めて実感します。
道が遠くまでまっすぐ伸びているのが、見ていてスッキリします。
観覧車も見えました。上からほぼ全体が見えるなあと思ったら、デパートの上についているそうです。
上から眺めた夜の大通公園は、ヨーロッパの町のような雰囲気でした。



ひとしきり夜景を堪能して、振り返ると、底に鎮座していたのは「テレビ父さん神社」。
テレビ母さんもいるのねー。まあ、独身じゃない名前ですが。
今日は10社巡ったと思っていましたが、さらにもう一社、神社参りしたことに。
お参りしていく人は意外に多くいたし、テレビ父さんグッズもたくさん売られていて、コーナーは真っ赤っ赤でした。

◯ 大倉山ジャンプ場

本当は、藻岩山展望台に連れて行ってくれる予定だったそうですが、時間が遅くなったため、大倉山になりました。
でも私はワクワクです。
横浜の大倉山に馴染みのある私は、先日神戸の大倉山も訪れ、(残るは札幌・・・)と、熱い視線を向けていたところだったのです。
これで、日本の三大大倉山(というより3つしかない)を、全部制覇したわー!どうだー!!



近未来的なエスカレーターで、上まで向かいます。
まんまるの月が出ています。
もうリフトは止まっていましたが、ゲレンデ下についたところで、「9時半に消灯します」と放送が入りました。
なんと、5分前に辿り着いたことになります。ギリギリまにあってよかった~!
じゃないと、真っ暗な中、手探りで大倉山を登らなくては。。。というより、もう閉鎖していたでしょうから。
(これが、オリンピックが行われるジャンプ台なのね~)と、下から見上げます。迫り来る迫力でした。



「ここを、"水曜どうでしょう"で大泉洋が滑り落ちたんだよ」と教えてもらいました。
身体張ってるわー。北海道の人は誰もが、あの番組大好きのようです。
大泉さんは、どこに行っても愛されてます。



札幌中心地の夜景が見えました。函館の100万ドルほどではないにせよ、きれいな光がまたたいています。
「テレビ塔も見えるはずなんだけど、草が生い茂って隠れてるなあ」
夏草は、伸びるの早いですからね。

◯ 夜の時計台

次には、時計台に行きました。
前の日に、横を通り抜けたきりですが、今度は車を停めてそばまで行きます。
中にはもう入れませんでしたが、親切にも撮影スポットがあり、そこで写真を撮りました。



中でコンサートも行われるとのこと。木造だし高さもあるし、いい音響でしょうね。
一度聴いてみたいものです。
夜の札幌を満喫して、恵宅に戻り、就寝しました。

3日目に続きます。


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2 Comments

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Unknown (アネッティワールド)
2016-07-07 14:45:45
やっぱりリカさんは凄いなぁ。
わたくしなどお土産屋さんや店で購入しないと食べれないものを
行き先先で地元の方と親しくなり
一番旬の状態をいただくんですから。
宮司さんにメロンとトマト
参りましたm(_ _)m
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アネッティワールドさん (リカ)
2016-07-10 02:11:27
いえいえ、めったにないことで、私も驚きました。
観光客が行かない所に訪ねて行ったので、喜んでいただけたようです。
ぽんとメロンを丸ごといただけるなんて、北海道の大地の懐の深さを感じましたよ~。
本当に、旅って予測できないことがあれこれ起こるのが、一番の醍醐味ですね(^o^)
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