○ 瑞穂蔵
○ ⑤七つ岩吊り橋
○ ⑥紅の吊り橋
○ 塩原もの語り館
○ ⑦山ゆりの吊り橋
○ ⑧仙人岩吊り橋
○ ⑨福渡不動吊り橋
○ 寿楽ふたたび
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1日目その2からの続きです。
夕べは早めに寝て、9時間くらい寝たので、朝からすっかり元気。
朝風呂からあがると、ロビーにはチェックアウトをする宿泊客が大勢順番を待っていました。
連泊ってゆとりがあって、いいわー。
そのあとも、部屋でのんびりしました。
○ 瑞穂蔵ランチ
お昼時になったので、どこでランチにしようかと話し、宿のすぐ近くの「瑞穂蔵」へ向かいました。
私たちはまた開店同時に入って一番乗りでしたが、大きな古民家を改造したお店はあっという間に人で埋まりました。
昨日の寿楽は、お肉屋さんが経営しており、こちらは米屋さんが経営しています。
そのために、とにかくお米が美味しかったです。
田舎膳を頼むと、鹿の湯で茹でたという温泉卵がついてきました。
箱根大涌谷の温泉卵は真っ黒ですが、こちらは灰色の煤けた色。雰囲気がありました。もちろんおいしかったです。
那須地域は実はコシヒカリの名産地なんだそう。そういえば道すがら、コシヒカリの看板をよく見かけました。
かまどで焚かれたつやつやごはんがおひつに入って出てきました。おこげもあって、幸せー♪
ほかに8品のおかずがついて、ヘルシーで食べやすいです。アズサと「朝食と一緒だから、いいよね」と許し合って、ご飯のお代わりをしました。
古民家を改装した店内は広々としています。
太い梁や柱が頼もしく、おばあちゃんちに帰ってきたような感じでのんびりできました。
○ ⑤七つ岩吊り橋(長さ87m、幅1.5m、人道橋、箒川)
食後、「今日はどこに行こうか」と話し合いました。ホテルの近くのりんどう湖が気になります。
湖のそばには牧場があるそうですが、霧雨が降っているし、動物たちも奥に引っ込んでいるだろうから、どうかなあと考えます。
「じゃあ、昨日の続きで吊り橋めぐりはどう?」と、遠慮がちに切り出してみました。
というのは、吊り橋は塩原地区に結構多くて、ここから行くとなると車で1時間くらいかかってしまうからです。
ドライバーのアズサに、全ての決定権はゆだねられていますが、「いいよ」とあっさりOKをもらったので、うきうき向かいました。
塩原地区に入り、昨日通った「留春の滝」の前を通ってもっと進み、まずは「七つ岩吊り橋」へ。
主塔はひとつだけ。片側だけから吊っている片タワー型が、珍しく感じます。
逆側は、主塔の代わりにアンカレッジ(コンクリート製のブロック)があり、それでケーブルを支えています。
橋の中ほどだけ、メッシュ状のグレーチング。那須ではけっこうこのパターンが多いなあと思います。
こ綺麗な橋で、近くには足湯がありました。
塩原温泉郷は、漱石や谷崎といった文豪が訪れた界隈ながら、今ではちょっとひなびている雰囲気が漂っています。
ここは那須塩原市という市ですが、那須高原のある那須町の方が洗練されている感じがするのです。
完全に別荘地になっているからかしら。
○ ⑥紅の吊り橋(長さ52.5m、幅1.5m、人道橋、箒川)・釣り堀「見晴台」の橋
それから道なりに進んで行き、「紅の吊り橋」へ。
ここも七つ岩吊り橋と同じく、片タワー型。那須はこの形式が多いのかも?
橋を渡ったところに露天風呂があり、入浴中のおじいさん?の姿が何名か遠目に見えて、きゃっと驚きました。
釣り堀「見晴台」の横を通り、たてつけのような釣り堀のきゃしゃな橋を渡ります。
頑丈な吊り橋よりも、こういう落ちそうな方が、かなり好み。
河原に人が多いなと思ったら、どうやらマスの渓流釣りをしているようでした。
釣り堀にいるのは稚魚で、川にいるのは成魚。澄んだ川面からも、何匹もの魚の影が見えます。
河原で竿を立てかけたり網を持っている人たちはみんな男性。
2、3人のグループがあちこちにおり、全部で10人くらい。男の世界だわ~。その近くに車はたくさん止まっていました。
○ 塩原もの語り館
「紅の吊り橋」のたもとにある古町の観光協会へ行き、吊り橋について質問しました。
「霹靂咆哮の吊り橋」があると知って、名前のカッコ良さに惹かれて行き方をきいてみると、駐車場に車を停めてから、片道1時間半歩くとのこと。
また、「元湯の吊り橋」へも、片道1時間歩くとのことでした。
どちらもアクセスが悪く、じきに嵐がやってくるこの日は、無理せずやめておこうということになりました。
あるとわかっている所に行けないのは残念ですが、吊り橋はえてして自然の中にあったりするため、荒天の時に行くのはやめておきたいのです。
塩原温泉の見所マップには、吊り橋が9つリストアップされており、「元湯の吊り橋」もその中にあるけれど、地図には載っていません。
ううむ、物足りない情報だわ。夜景専門家みたいに、コンサルタントになろうかしら。
これ以上道を進むと日光市に入りますが、Uターンして元来た方面へと戻り始めます。
○ ⑦山ゆりの吊り橋(長さ54m、幅1.5m、人道橋、箒川)
それに、霹靂咆哮や元湯のほかにも行きたい吊り橋は他にもあります。
まずは「山百合の吊り橋」。温泉宿の界隈ですが、どの宿も開いていないようなひなびた感じ。
幹線車道のすぐそばながら、あまりに静かなので、ドキドキしながら声をひそめ、静かに渡りました。
吊り橋はとても瀟酒で、歩道はレンガで真ん中に街灯があるといったヨーロッパ調ですが、岸にずらりと建っている温泉宿は、ゴーストタウンのようでした。
尾崎紅葉のゆかりの宿、「清琴楼」がすぐそばにあり、ここは『金色夜叉』の舞台となった場所なんですが。(熱海じゃなかったのね)
橋の下は、箒川が大きなカーブを描いてゆったりと流れていきます。
橋の向こうには、ここにも露天風呂「青葉の湯」がありましたが、扉の向こうに人が入っているかどうかを確かめる勇気は、私たちにはありませんでした。
○ ⑧仙人岩吊り橋(長さ60m、幅1.0m、人道橋、鹿股川)
それから仙人岩吊り橋へ。地図を見て、おおよそのあたりをつけた場所に行きましたが、普通の車が通る橋しかなくて、(ここ?まさか?)とあやしみます。
少し川沿いを走ってみましたが、それらしい橋はまったく見えません。
少し先に見える看板のところまで行って、手がかりがつかめなければUターンしようということになりました。
降りて看板を見てみると、「吊り橋はここ」と地図に書かれているので、ワクワクと川を見下ろしましたが、橋らしきものは見えません。
運転席で待っているアズサにそう話したら、「じゃあ降りてみよう」と車を寄せました。
協力的な友人で嬉しいです。
石碑の裏には何もないかと思いきや、ひっそりと木の階段があったので、それをどんどん降りて行ってみました。
「熊に注意」の表示を見ながら。「注意してても、遭うときは遭うよねー」
そう、もうどうしようもないですよね。でも死んだふりをしてはいけないようです。
ほかに「禁漁」の注意書きも見つけました。
「・・・ねえ、今日って4月6日だよね?」とアズサに確認します。
「そうだよ」「・・・」
じゃあさっきの釣竿垂らした男性たちは・・・!?もしや、解禁を待ちきれずにフライング?
下まで降りると、とつぜん、きちんと造りこまれた川沿いの遊歩道が現れました。
車道からではとてもわからない場所で、看板もありませんが、一直線なので歩いていってみると、ほどなくして、吊り橋が見つかり、小躍りしました。
鉱物を含んだ青い水が流れる鹿股川。
前に仙人が空を飛んでいた時、 いい感じの岩を見つけてそこに降り、住んだのが「仙人岩」という名前の由来ですが、崖崩れでその岩はもう見えなくなっているとのこと。
この旅で渡る橋は、だんだん私好みになってきています。作った年よりも新しく思えるのは、手入れが行き届いているためかもしれないし、あまり人が通っていないためかもしれません。
探しあてられたうれしさに、うきうきと階段を登って車のところへ戻りました。
本当に、特に表示もなかったので、たまたま止まらなければ見つけられなかったと思います。
帰り、小鹿が車道のすぐそばにいたので、車をバックして見てみました。
すぐそばに寄っても特に警戒せずに草をもぐもぐ食べていました。まだ人間を怖がっていない小鹿だからか、よっぽど食欲を優先させてるのか、どちらでしょう。
○ ⑨福渡不動吊り橋(長さ34m、幅1.5m、人道橋、箒川)
ここで山道を上り下りして結構歩いたから、元湯や霹靂咆哮の橋にまで行かなくて正解でした。
それから不動の吊り橋を目指します。道路そばなのに行きに見つけられなかったのは、国道400号が西行きと東行きに分岐している所だったからとわかりました。
車を止めてから、川までのアプローチがわからず、かなり大回りをして向かいます。
それでも川沿いの遊歩道が整備が行き届いていて、快適。
シックな色の橋でした。木の度合いが多くて嬉しいです。
この橋も、渡ったところには「岩の湯」と「不動の湯」という二つの露天風呂があり、やっぱり人影を見かけます。
不動の湯から出てきたと思われる若者2人が、次には岩の湯へと入って行ったので、(みんな好きなんだなあ)と思います。
男性なら気楽に入れて、いいんですけれどね~。
清掃料に200円かかり、露天風呂は、夜には入れず、吊橋を閉門するとのことで、きちんと管理されて風紀が整っている感じがしました。
この日もいろいろと橋を巡り、満足して車に戻ったら、すぐに大粒の雨が降ってきました。
なんてラッキー。晴れ体質なのはどっちかな?
大雨ですが、車の中なので平気。あとは那須へと戻るだけです。
ちょっとホテル近くの別荘地を回ってみたりしながら。東京ドーム保養所があり、(東京ドームって会社なのね?)と思います。
那須はセブンイレブンも茶色。環境に合わせているのでしょうか。
いったんホテルに戻り、部屋でひと休憩。アズサはまたふかふかベッドにダイビングして、ちょっと寝ています。
○ 寿楽ふたたび
それから4時半になったので、また昨日の寿楽へ行きました。
ほかにもお店はあるんですが、昨日のお肉が本当においしくて、二人とも「行く…?行っちゃう?行こうか!」と、意見が一致したのです。
また開店時間直後に行ったつもりが、お店の外に人が並んでいるので、(えっ、もう店内いっぱいなの?まだ4時台なのに!)とすごく驚きました。
そうしたら、まだお店が開いておらず、この日は5時開店になっていました。フリーダムだわ。
それにしても待ちかまえている人たちが十名以上おり、人気のほどを目の当たりにします。
昨日、がっつりお肉をいただいたので、今日は「那須牛牛すじ煮込み」にしました。限定20食がまだあってラッキー。
アズサは昨日と同じ(たれは変えたらしい)、那須牛ステーキ300gを完食。
食べっぷりがまぶしいわー。店長にも顔を覚えられていました!
やわやわ、うまうま、しあわせー。
そうこういているうちに、あっというまに店内はいっぱいになっていました。
大満足して宿へ。夕飯を早く食べ終わると、夜までの時間をのんびり過ごせます。
お風呂に入って、露天風呂で温まりながら、ざあざあ降りの雨を眺めていました。
アズサは、この日は買ってきた那須ワインをまた一人でフルボトルあけていました。
運転をずーっとお任せしていて、私よりもスタミナを使っているからね。
昨日の茶臼山遭難親子は、今日になって自力で下山できたとニュースで流れたので、ほっとひと安心しました。
今回は、家から宿までずっと車なので、口が開いたリゾートバッグでくることができました。
普段なかなか使う機会がないので、うれしいです。
3日目に続きます。