風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

初めての那須(那須・塩原)index

2013-04-08 | 北関東(茨城・栃木・群馬)
◆初めての那須(那須・塩原)1-1←日記へ
先月の爆弾低気圧の時は宗谷に、今月の爆弾低気圧の時は那須にいました。
いつ嵐が来るのかとはらはらしながらも、今のうちに楽しんじゃえー!と吊り橋巡りにいそしんだ私はキリギリス。(aiko風?)



◆初めての那須(那須・塩原)1-2
那須といったら那須与一。
彼が源平屋島の戦いで、船上の扇を射る時に祈願したという温泉神社をお参りしました。
これで私も勝負強くなれるかしら?



◆初めての那須(那須・塩原)2
やっぱりこの日も吊り橋三昧!那須牛三昧!
食べ物や温泉が豊かな土地では、あちこち出歩いて観光しようとせず、自然の恵みをじっくり楽しむのが一番だなあと思いました。



◆初めての那須(那須・塩原)3
最終日に、とうとう爆弾低気圧がやってきました。
その中を帰っていきます。
途中で雨雲を抜けると、これまでの嵐が嘘のようなからりとした快晴の空が広がっていました。





初めての那須(那須・塩原)3

2013-04-07 | 北関東(茨城・栃木・群馬)

○ Licca
○ 那須街道
○ 嵐を抜ける
○ epilogue
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2日目からの続きです。

那須旅行3日目。この日もアラームなしでゆっくり目覚めました。
8時に温泉に入りにいき、9時に部屋に戻ります。
いよいよこちらにも爆弾低気圧が到来したようで、外は大雨。
これまで天気はなんとかもって、傘をささずに来れましたが、今日は降れば土砂降り。やむ様子もないザアザア降りです。
東京の方は台風一過で、快晴とのこと。



11時のチェックアウトまで、テレビを見たり、またベッドに入って二度寝したりして、のんびり過ごします。
大雨の中を、外に出るのはおっくうですが、もともとこの日は帰るだけの予定。
栃木のソウルフード、レモン牛乳を飲んだことがないというアズサに挑戦してほしいなあと、ラングドシャを買いました。





○ Licca

2泊3日、ハーヴェストクラブにはお世話になりました。広々とした敷地、ゆったりとした部屋でのんびりできてよかったです。
雨の中、車を走らせて、イタリアンレストラン、Liccaへ。





私と同じ名前のお店。私というよりはリカちゃん人形のスペルですが。
この旅で、ようやく(!)女らしいチョイスのお店に入りました。



2011年にオープンしたばかりのお店で、林の中の別荘のような雰囲気。
暖炉には薪がくべられ、火があかあかとともっていました。



(店長がリカさんなのかな)と思って、ウェイターさんに、お店の由来を聞いてみましたが「えーと、ちょっと・・・」とわからない様子。あれえ。

魚介クリームパスタコースを頼みます。
高原野菜は甘みがあってみずみずしく、一皿目のサラダの段階で、本格的なイタリアンだとわかりました。



なんといってもチーズが本場の味。



生クリームを利かせたクリームはとても濃厚で(帰り道、車酔いしそう)と思ったくらい。
本格的なイタリアンに下鼓を打ちました。



おいしくランチをいただいて、一路帰途へと着きます。
晴れていたら、お店のツリーハウスで休憩を取りたいところでしたが、この雨の中では無理。
「帰る途中で佐野ラーメンを食べようか、宇都宮餃子にしようか」と食欲旺盛育ち盛りのアズサは悩んでいましたが、ここのパスタでおなかいっぱいになったので、寄り道せずにまっすぐ帰ることにしました。

○ 那須街道

もうすっかり通り慣れたメインストリート、那須街道(県道17号)を抜けていきます。
「那須は、青々とした並木道の印象がいいから好き」という友人がいますが、春の訪れが遅いこの地域では、まだアカマツ林も冬枯れの並木道。
しかも今回は、霧が立ち込めて、もやもや幻想的。
新緑の頃に来れば、またイメージもずいぶん変わりそうです。

寿楽や瑞穂蔵の前を通ります。どちらも、お世話になりました。
帰りは那須ICから。
雨はだんだんひどくなり、しぶきですぐ前の車もよく見えなくなってきます。
風も強いため、ハンドルを握るのが大変そう。



○ 嵐を抜ける

でもそのうちに、雨雲の切れ目が見えてきました。



雲を抜けると、本当にからりとした夏日のようないい天気。
あまりの変わりようにびっくりします。



蓮田SAが満車だったため、休憩なしでまっすぐ家の近くまで。
全く渋滞に合わなかったため、行きよりもずいぶん早く、2時間半くらいで到着しました。

それから、近くのカフェでお茶をしました。
町を歩く人はTシャツ姿が多く、一気に季節が変わった感じ。
「まだ日も高いし、これからどっかに行く?」と言いながらも、アズサは都会に戻って花粉症がひどくなってきたらしく、グスグスいいはじめ、私は強風で横揺れする車に乗りつづけて酔ってしまっているため、解散することにしました。
帰宅して、少しベッドで休みたかったのですが、あまりに天気がいいため、太陽に誘われるようにすぐに洗濯を始めました。

○ epilogue

いつもは、ついあれやこれやと予定を詰め込んで、盛りだくさんの大忙しになってしまう私の旅スタイルですが、今回はじっくり滞在型。
宿と食事にメインを置いて、ゆったりできました。

日ごろの疲れを取るには、こういう風に、ありあまる時間を愉しむという贅沢な過ごし方が一番ですね。
それに加えて、9つの吊り橋巡りもできたので、満足度の高い旅でした。

時には、天候を気にしない、こういう大人な旅もいいものだなあと思います。
心身ともにリフレッシュできた、癒しの旅でした。

初めての那須(那須・塩原)2

2013-04-06 | 北関東(茨城・栃木・群馬)
○ 瑞穂蔵
○ ⑤七つ岩吊り橋
○ ⑥紅の吊り橋
○ 塩原もの語り館
○ ⑦山ゆりの吊り橋
○ ⑧仙人岩吊り橋
○ ⑨福渡不動吊り橋
○ 寿楽ふたたび
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1日目その2からの続きです。

夕べは早めに寝て、9時間くらい寝たので、朝からすっかり元気。
朝風呂からあがると、ロビーにはチェックアウトをする宿泊客が大勢順番を待っていました。
連泊ってゆとりがあって、いいわー。
そのあとも、部屋でのんびりしました。

○ 瑞穂蔵ランチ



お昼時になったので、どこでランチにしようかと話し、宿のすぐ近くの「瑞穂蔵」へ向かいました。

私たちはまた開店同時に入って一番乗りでしたが、大きな古民家を改造したお店はあっという間に人で埋まりました。



昨日の寿楽は、お肉屋さんが経営しており、こちらは米屋さんが経営しています。
そのために、とにかくお米が美味しかったです。



田舎膳を頼むと、鹿の湯で茹でたという温泉卵がついてきました。
箱根大涌谷の温泉卵は真っ黒ですが、こちらは灰色の煤けた色。雰囲気がありました。もちろんおいしかったです。



那須地域は実はコシヒカリの名産地なんだそう。そういえば道すがら、コシヒカリの看板をよく見かけました。
かまどで焚かれたつやつやごはんがおひつに入って出てきました。おこげもあって、幸せー♪
ほかに8品のおかずがついて、ヘルシーで食べやすいです。アズサと「朝食と一緒だから、いいよね」と許し合って、ご飯のお代わりをしました。



古民家を改装した店内は広々としています。
太い梁や柱が頼もしく、おばあちゃんちに帰ってきたような感じでのんびりできました。

○ ⑤七つ岩吊り橋(長さ87m、幅1.5m、人道橋、箒川)

食後、「今日はどこに行こうか」と話し合いました。ホテルの近くのりんどう湖が気になります。
湖のそばには牧場があるそうですが、霧雨が降っているし、動物たちも奥に引っ込んでいるだろうから、どうかなあと考えます。



「じゃあ、昨日の続きで吊り橋めぐりはどう?」と、遠慮がちに切り出してみました。
というのは、吊り橋は塩原地区に結構多くて、ここから行くとなると車で1時間くらいかかってしまうからです。
ドライバーのアズサに、全ての決定権はゆだねられていますが、「いいよ」とあっさりOKをもらったので、うきうき向かいました。

塩原地区に入り、昨日通った「留春の滝」の前を通ってもっと進み、まずは「七つ岩吊り橋」へ。



主塔はひとつだけ。片側だけから吊っている片タワー型が、珍しく感じます。
逆側は、主塔の代わりにアンカレッジ(コンクリート製のブロック)があり、それでケーブルを支えています。
橋の中ほどだけ、メッシュ状のグレーチング。那須ではけっこうこのパターンが多いなあと思います。
こ綺麗な橋で、近くには足湯がありました。



塩原温泉郷は、漱石や谷崎といった文豪が訪れた界隈ながら、今ではちょっとひなびている雰囲気が漂っています。
ここは那須塩原市という市ですが、那須高原のある那須町の方が洗練されている感じがするのです。
完全に別荘地になっているからかしら。

○ ⑥紅の吊り橋(長さ52.5m、幅1.5m、人道橋、箒川)・釣り堀「見晴台」の橋

それから道なりに進んで行き、「紅の吊り橋」へ。



ここも七つ岩吊り橋と同じく、片タワー型。那須はこの形式が多いのかも?



橋を渡ったところに露天風呂があり、入浴中のおじいさん?の姿が何名か遠目に見えて、きゃっと驚きました。
釣り堀「見晴台」の横を通り、たてつけのような釣り堀のきゃしゃな橋を渡ります。





頑丈な吊り橋よりも、こういう落ちそうな方が、かなり好み。
河原に人が多いなと思ったら、どうやらマスの渓流釣りをしているようでした。
釣り堀にいるのは稚魚で、川にいるのは成魚。澄んだ川面からも、何匹もの魚の影が見えます。
河原で竿を立てかけたり網を持っている人たちはみんな男性。
2、3人のグループがあちこちにおり、全部で10人くらい。男の世界だわ~。その近くに車はたくさん止まっていました。



○ 塩原もの語り館

「紅の吊り橋」のたもとにある古町の観光協会へ行き、吊り橋について質問しました。
「霹靂咆哮の吊り橋」があると知って、名前のカッコ良さに惹かれて行き方をきいてみると、駐車場に車を停めてから、片道1時間半歩くとのこと。
また、「元湯の吊り橋」へも、片道1時間歩くとのことでした。
どちらもアクセスが悪く、じきに嵐がやってくるこの日は、無理せずやめておこうということになりました。

あるとわかっている所に行けないのは残念ですが、吊り橋はえてして自然の中にあったりするため、荒天の時に行くのはやめておきたいのです。
塩原温泉の見所マップには、吊り橋が9つリストアップされており、「元湯の吊り橋」もその中にあるけれど、地図には載っていません。
ううむ、物足りない情報だわ。夜景専門家みたいに、コンサルタントになろうかしら。
これ以上道を進むと日光市に入りますが、Uターンして元来た方面へと戻り始めます。

○ ⑦山ゆりの吊り橋(長さ54m、幅1.5m、人道橋、箒川)

それに、霹靂咆哮や元湯のほかにも行きたい吊り橋は他にもあります。
まずは「山百合の吊り橋」。温泉宿の界隈ですが、どの宿も開いていないようなひなびた感じ。
幹線車道のすぐそばながら、あまりに静かなので、ドキドキしながら声をひそめ、静かに渡りました。



吊り橋はとても瀟酒で、歩道はレンガで真ん中に街灯があるといったヨーロッパ調ですが、岸にずらりと建っている温泉宿は、ゴーストタウンのようでした。



尾崎紅葉のゆかりの宿、「清琴楼」がすぐそばにあり、ここは『金色夜叉』の舞台となった場所なんですが。(熱海じゃなかったのね)
橋の下は、箒川が大きなカーブを描いてゆったりと流れていきます。
橋の向こうには、ここにも露天風呂「青葉の湯」がありましたが、扉の向こうに人が入っているかどうかを確かめる勇気は、私たちにはありませんでした。

○ ⑧仙人岩吊り橋(長さ60m、幅1.0m、人道橋、鹿股川)

それから仙人岩吊り橋へ。地図を見て、おおよそのあたりをつけた場所に行きましたが、普通の車が通る橋しかなくて、(ここ?まさか?)とあやしみます。
少し川沿いを走ってみましたが、それらしい橋はまったく見えません。
少し先に見える看板のところまで行って、手がかりがつかめなければUターンしようということになりました。

降りて看板を見てみると、「吊り橋はここ」と地図に書かれているので、ワクワクと川を見下ろしましたが、橋らしきものは見えません。
運転席で待っているアズサにそう話したら、「じゃあ降りてみよう」と車を寄せました。
協力的な友人で嬉しいです。



石碑の裏には何もないかと思いきや、ひっそりと木の階段があったので、それをどんどん降りて行ってみました。
「熊に注意」の表示を見ながら。「注意してても、遭うときは遭うよねー」
そう、もうどうしようもないですよね。でも死んだふりをしてはいけないようです。



ほかに「禁漁」の注意書きも見つけました。
「・・・ねえ、今日って4月6日だよね?」とアズサに確認します。
「そうだよ」「・・・」
じゃあさっきの釣竿垂らした男性たちは・・・!?もしや、解禁を待ちきれずにフライング?



下まで降りると、とつぜん、きちんと造りこまれた川沿いの遊歩道が現れました。
車道からではとてもわからない場所で、看板もありませんが、一直線なので歩いていってみると、ほどなくして、吊り橋が見つかり、小躍りしました。
鉱物を含んだ青い水が流れる鹿股川。



前に仙人が空を飛んでいた時、 いい感じの岩を見つけてそこに降り、住んだのが「仙人岩」という名前の由来ですが、崖崩れでその岩はもう見えなくなっているとのこと。
この旅で渡る橋は、だんだん私好みになってきています。作った年よりも新しく思えるのは、手入れが行き届いているためかもしれないし、あまり人が通っていないためかもしれません。



探しあてられたうれしさに、うきうきと階段を登って車のところへ戻りました。
本当に、特に表示もなかったので、たまたま止まらなければ見つけられなかったと思います。



帰り、小鹿が車道のすぐそばにいたので、車をバックして見てみました。
すぐそばに寄っても特に警戒せずに草をもぐもぐ食べていました。まだ人間を怖がっていない小鹿だからか、よっぽど食欲を優先させてるのか、どちらでしょう。



○ ⑨福渡不動吊り橋(長さ34m、幅1.5m、人道橋、箒川)

ここで山道を上り下りして結構歩いたから、元湯や霹靂咆哮の橋にまで行かなくて正解でした。
それから不動の吊り橋を目指します。道路そばなのに行きに見つけられなかったのは、国道400号が西行きと東行きに分岐している所だったからとわかりました。



車を止めてから、川までのアプローチがわからず、かなり大回りをして向かいます。
それでも川沿いの遊歩道が整備が行き届いていて、快適。
シックな色の橋でした。木の度合いが多くて嬉しいです。



この橋も、渡ったところには「岩の湯」と「不動の湯」という二つの露天風呂があり、やっぱり人影を見かけます。
不動の湯から出てきたと思われる若者2人が、次には岩の湯へと入って行ったので、(みんな好きなんだなあ)と思います。
男性なら気楽に入れて、いいんですけれどね~。
清掃料に200円かかり、露天風呂は、夜には入れず、吊橋を閉門するとのことで、きちんと管理されて風紀が整っている感じがしました。



この日もいろいろと橋を巡り、満足して車に戻ったら、すぐに大粒の雨が降ってきました。
なんてラッキー。晴れ体質なのはどっちかな?
大雨ですが、車の中なので平気。あとは那須へと戻るだけです。
ちょっとホテル近くの別荘地を回ってみたりしながら。東京ドーム保養所があり、(東京ドームって会社なのね?)と思います。
那須はセブンイレブンも茶色。環境に合わせているのでしょうか。



いったんホテルに戻り、部屋でひと休憩。アズサはまたふかふかベッドにダイビングして、ちょっと寝ています。

○ 寿楽ふたたび

それから4時半になったので、また昨日の寿楽へ行きました。
ほかにもお店はあるんですが、昨日のお肉が本当においしくて、二人とも「行く…?行っちゃう?行こうか!」と、意見が一致したのです。
また開店時間直後に行ったつもりが、お店の外に人が並んでいるので、(えっ、もう店内いっぱいなの?まだ4時台なのに!)とすごく驚きました。
そうしたら、まだお店が開いておらず、この日は5時開店になっていました。フリーダムだわ。
それにしても待ちかまえている人たちが十名以上おり、人気のほどを目の当たりにします。



昨日、がっつりお肉をいただいたので、今日は「那須牛牛すじ煮込み」にしました。限定20食がまだあってラッキー。



アズサは昨日と同じ(たれは変えたらしい)、那須牛ステーキ300gを完食。



食べっぷりがまぶしいわー。店長にも顔を覚えられていました!
やわやわ、うまうま、しあわせー。
そうこういているうちに、あっというまに店内はいっぱいになっていました。



大満足して宿へ。夕飯を早く食べ終わると、夜までの時間をのんびり過ごせます。
お風呂に入って、露天風呂で温まりながら、ざあざあ降りの雨を眺めていました。



アズサは、この日は買ってきた那須ワインをまた一人でフルボトルあけていました。
運転をずーっとお任せしていて、私よりもスタミナを使っているからね。
昨日の茶臼山遭難親子は、今日になって自力で下山できたとニュースで流れたので、ほっとひと安心しました。



今回は、家から宿までずっと車なので、口が開いたリゾートバッグでくることができました。
普段なかなか使う機会がないので、うれしいです。

3日目に続きます。

初めての那須(那須・塩原)1-2

2013-04-05 | 北関東(茨城・栃木・群馬)
○ ④つつじ吊り橋(長さ130m、幅1.5m、人道橋)
○ 那須平成の森
○ 駒止めの滝
○ 殺生石
○ 那須温泉神社
○ 東急ハーヴェストクラブ那須
○ ステーキハウス寿楽
○ 驚きのニュース二つ

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1-1からの続きです。

○ ④つつじ吊り橋(長さ130m、幅1.5m、人道橋)

次には、2005年に完成したつつじが谷吊り橋を渡りました。



山を降りてきたとはいえ、まだ標高1000m地帯で、とても寒く、上着をはおります。
なかなか高いところにある上に、真ん中がグレーチングになっており、下が見えるため、覗き込んではアズサが怖がっています。



無補剛桁歩道吊橋としては、先ほど渡ってきた塩原温泉の「もみじ谷大吊り橋(320m)に次ぐ、県内2番目の長い吊り橋。
川からの橋の高さは38mで、これまた去年渡ってきた栗山村の「瀬戸合峡わたらっしゃい吊橋」(100m)に次ぐ、県内2番目に高い吊橋。
細かく説明書きがあり、理解の助けになります。



体重70㎏の人が560人乗っても耐えられる丈夫さがアピールされており、逆にがっかりしました。
「危険なので5人以上は乗らないで」というような橋が好きなので。
帰りもけっこう揺れます。行きはワクワクしていたので、あまり感じませんでしたが、慣れてみるとたしかになかなか怖い感じ。
渡れない人もかなり多いらしいです。



○ 那須平成の森

次に、那須平成の森へと向かいました。
那須といったらこの平成の森が連想されるため、私のリクエストです。
平成23年5月にオープンしたばかりなので、まだ新しい場所。
もと御用邸で、とても広々としています。全面積560haだとか。どのくらいかさっぱりわかりませんが、とにかく森でした。



まずビジターセンターに立ち寄ってから、近くをサックリと回ってみましたけれど、なんだかもの足りず、もう少し大回りコースを歩いてみることに。
「ふれあいの森」という、雰囲気のいい散策路だけれど、石がゴロゴロ大きくて歩きづらく、下ばかり見ていました。



元皇室の森でも、整然と整備されているわけではないんですね。まあ自然のままの状態を大切にしているということなのでしょうけれど。
寝不足と車酔いに加え、この日は昼食をとっていないため、馬力が出ずにフラフラ。
時間をかけて少しずつ坂道を登っていきます。
途中、熊よけのブリキ缶とトンカチがありました。元皇室の森でもクマ出没注意なんですね。
熊には関係のないことですもんね。そこで、カンカンとブリキを鳴らしていきました。

○ 駒止めの滝

ようやく駒止めの滝に到着。幅2m、落差20mの、ドラマチックなとてもいい滝で、引き込まれるように見とれます。
絶景かな~~。険しい崖になっており、「下までは降りていけません」と表示がありました。
たしかに、滝壺まで行ってみたくなる、魅力的な滝。



2011年にここの観瀑台ができるまでは、見ることさえもままらなかったため、幻の滝と呼ばれるそうです。
この滝を見られただけでも、歩きづらい坂道を上りつづけてきた甲斐があったわ。



また石ゴロゴロの道を通って、車を停めてあるビジターセンターへと戻りました。
往復1時間強のお散歩でした。

○ 殺生石

宿に向かう途中、殺生石のところで降りました。
名前が怖い上に、硫黄の匂いが立ち込め、降りるのを一瞬ためらうほど荒涼とした光景が広がります。
赤いおべべをつけた千体地蔵がずらりと並び、賽の河原もあり、辺りは石がゴロゴロと転がる、岩だらけの場所。



九尾の狐が悪さを繰り返し、最後に石に化けたのだといういわれが紹介されていました。
そのため、その石に近づく生き物は死んでしまうと言われています。
実際には石ではなく、この辺りの噴気孔から出る毒ガスが原因だとのこと。
毒ガスが生物を殺すと言われて、名前の由来になったのだとか。



伝説はかなり荒唐無稽で「話の展開がすごいね」「ついていけないね」と話します。
ここには芭蕉も訪れたのだそう。
湯の花が取れる場所もあり、駐車場近くに大きな木造の建物があったので「あれはなんだろうね?」と話していたら、共同浴場の鹿の湯でした。
そこからは那須温泉発祥の源泉が湧きでているとのこと。1380年ほど昔から湧き出続け、今でも枯れていないというのですから、すごいことです。

○ 那須温泉神社

それから、隣にある那須温泉神社へと向かいました。
名前のインパクトがすごいですね。
(そういえば温泉の神様が祀られている神社に、これまで行ったことがなかったわ)と気が付きました。
1300年前に建立されたという由緒ある神社で、長いまっすぐの参道の奥にある、重厚な本殿をお参りしました。





那須といえば私の好きな那須与一。
今回、那須与一ゆかりの場所に行きたいと調べてみたところ、那須ではなく大田原市内に多いことに気づいて、(ちょっと場所が違ったわ)と思っていましたが、彼は屋島の源平合戦の出陣前にここに戦勝祈願の祈りを捧げたそうです。
そしてあの有名な、平家の的を射る時にも、八幡大神宮やここの温泉神社に戦勝祈願の祈りを捧げたらしいのです!



栃木には温泉神社が80社もあると知って驚きました。さすがは温泉大国ですね。
そしてここがその中心。大きな古い神木が枝を広げ、芭蕉の歌碑もありました。



○ 東急ハーヴェストクラブ那須

寒くなってきたので、ロイヤルロードを通って宿へと向かいました。
ロイヤルロードなんて英国風ですが、御用邸がある通りなので、この名前なんだとか。
今回の宿は那須国際カントリークラブ敷地内にある東急ハーヴェストクラブ那須。
贅沢な会員制のホテルです。チェックイン開始時間だったのか、人がたくさんロビーにいて、驚きました。
ゆったりとした敷地、そして部屋。確かにのんびりできそうです。





○ ステーキハウス寿楽

部屋で一休みしてから、ステーキハウス寿楽へと向かいました。
那須牛を取り扱うお肉屋さんが経営しているステーキ店。



行列必至だということで、4時半の開店直後に入りました。
それでも、もう何組かの先客がいました。



お昼を食べ損ねているので、おなかもいい感じに空いています。
ここで、お店の看板メニューの那須和牛サイコロステーキを注文。
那須ブランドに認定されているメニューなんだとか。



ジュージューという豪快で食欲をそそる音を立てて、運ばれたお肉は、見るからに美味しそう。
私は150g、ドライバーを担当してくれたアズサは、300gに挑戦します。
柔らかくて美味しい!本当に、極上の味でした!
お腹パンパンになり、二人とも大満足。
少し遠回りをしてりんどう湖経由でぐるりと周り、宿に戻りました。

○ 驚きのニュース二つ





少しおなかを休めてから、温泉へ入ります。露天が気持ちいーい。
早めに夕食をとったので、早めにお風呂に入り、部屋でのんびりと過ごしました。



この日の午後、職場そばの山の上ホテルから出火し、オフィスが煙い」との知らせをもらい、画像を見て驚いていたら、NHKニュースでは「栃木県の茶臼山に登った親子が遭難して帰ってこない」と報じられて、二度びっくり。
さっき乗り場まで行ったロープウェイで、親子は登って行ったとのことです。
今日行ったばかりのところだけに、ひやりとしました。
とても視界の悪い日だったので、事故につながりそうでしたが、どうぞ無事でありますように。



今回お世話になるワイン好きのアズサに、2002年のシャトー・ベイシュヴェル(Chateau Beychevelle)を奮発してプレゼントしました。
とても喜んでくれたので、こちらもほっとします。
おうちに持ち帰り、ワインセラーに入れるものとばかり思ったら、ホテルの部屋でコルクを抜き、なんと一人で一瓶、開けてしまいました。
「おいしかったよ~!」とご満悦のアズサ。
那須牛も300gぺろりと完食したし、いい食べっぷり飲みっぷりでした。

寝る前にもう一度、温泉に入りに行き、明日起きる時間も特に決めずにのんびり眠りにつきました。
ああ、こういうのをバカンスっていうのね~。

2日目に続きます。

初めての那須(那須・塩原)1-1

2013-04-05 | 北関東(茨城・栃木・群馬)
○ 初めての那須
○ 高速を乗り継いで
○ ①もみじ谷大吊り橋
○ ②回顧の吊り橋
○ ③留春の吊り橋
○ ボルケーノハイウェイ
○ ロープウェイ山麓駅

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○ 初めての那須

友人、梓に声をかけてもらい、那須に行ってきました。
那須に行くのは初めて。緑豊かな土地というイメージです。
今回は、普段のようにあちこち動き回るのではなく、宿を拠点に温泉と食でゆっくり過ごそう、というのが目的。
そのため、道路のすいている金曜日のうちに、出発することになりました。

○ 高速を乗り継いで

那須まで、高速を乗り継いでいきました。
都筑-(第三京浜)→多摩川-(環八)→用賀-(首都高)→西那須野塩原

当日、6時に家まで迎えに来てくれるというので、4時半に起床しました。
環八が混むから、早いうちに東京を抜けたいそうです。
数時間しか寝ておらず、寝不足ですが、アズサは寝坊したとのことで、30分遅れてやってきました。
予定より30分遅れてしまったため、6時台なのにもう道路はかなり混んでいます。

これが毎朝のことだと言われ、実際の混雑ぶりを目にして驚きました。
車通勤の人とか仕事の人とか、大変だわー。それでトラックは深夜に運転するのね。
ゆっくりと多摩川を渡ります。



じりじりと移動し、1時間ほどかけて用賀に着きました。
混んでいましたが、あと30分遅かったら道路はもう動かなくなって、ギリギリ抜けたという感じなんだとか。
用賀からは下りになるため、すいていて快調。反対車線の東京方面の道路が混んでいます。
快適に隅田川を渡りました。



途中、蓮田SAで朝食休憩。明太子バゲットを食べます。
飛行船がふわふわと飛んでいました。



気球まで。春の陽気に誘われてでしょうか。



西那須野塩原ICで高速を降りました。
11時半になっており、家から5時間かかったことになります。
やはり、東京を抜けるまでのロスが大きかったようです。
道の駅「アグリパル 湯の香しおばら」に寄ってみると、五月人形が建物の真ん中に飾られていて、のどかな雰囲気でした。

○ ①もみじ谷大吊り橋(長さ320m、幅1.5m、主塔高26.2m、人道橋、箒川、300円)

那須に大きな吊り橋があると聞いていたため、400号を通ってまずそこに向かってみました。
地図を調べて、もみじ谷大吊り橋へ向かいます。



塩原ダム湖に渡された、長さ320m、幅1.5m、主塔の高さ26.2mの歩行者専用橋。
「無補剛桁歩道吊り橋として本州一長い」と書いてありますが、読むことさえできずに二人で「む・・・むほ・・・」と言い淀みました。(正確には、むほごうけた)
アズサに(当然知っているでしょう?)という目で見られますが、聞くのも初めての言葉。
補剛桁(トラス)ではなく、ワイヤーロープを横に張って、橋の強度を高めた構造だそうです。
完成当初は日本一でしたが、今では九州の九重"夢"大吊橋に抜かれてしまい、本州一になったとのこと。



足元は木板で、真ん中からはグレーチング(鋼が格子状に組まれた床版)になっていて、上から湖面が見え、なかなかスリリング。
空中散歩は心地よくて楽しいけれど、揺れないのがちょっと残念。



私の好みには頑丈すぎますが、アズサは喜んでいます。
吊り橋吊り橋と言う私につき合って、意識して渡るのは、これが初めてだからだとか。



もっとハイシーズンに来たら、新緑や紅葉を楽しめたんだろうなとも思います。
渡りきった対岸は公園になっていました。

○ ②回顧の吊り橋(長さ100m、幅1.0m、人道橋、箒川)

その近くに、別の吊り橋があるとわかったので、行ってみました。
回顧の吊り橋といいます。「なにをかいこするんだろうね?」「お蚕さんの蚕から来たとか?」と言っていたら、「みかえり」と読むんだとか。
読めないわー!
高さと揺れは塩原一だそうで、いい感じです。



道路から水面へと下って行きながら、アズサに吊り橋が好きになったきっかけを聞かれて、語りに入りました。
まあ、普通の人(?)にとっては、不思議かもしれませんね。それにアズサとは長いつきあいなので、最近目覚めたことがまた不思議なようです。
好きな吊り橋の候補3つも語りました。
①木製、②歩行者専用、③揺れる。この3点が揃っているものは、かなり好みです!



そんなレクチャーが終わった頃、橋までたどり着きました。ダム湖にかかっている吊り橋で、真ん中から、いましがた渡ったもみじ谷大吊橋が見えます。
静かな雰囲気のいい場所でした。



○ ③留春の吊り橋(長さ20m、幅1.0m、人道橋、箒川)

回顧の吊り橋のところの地図を見ると、この辺りはほかにも吊り橋が多いことがわかりました。
そうなのね?ガイドブックには特に載っていなかったので、てっきりないものと思っていましたが。



塩原温泉街は「温泉と滝と吊橋の町」とうたっているのだそうです。
思わぬラッキー!今回は特に予定のない旅ですし、吊り橋巡りができそうです。



地図を撮影し、それを見ながら留春(りゅうしゅん)の吊り橋へと向かいます。
かなり急な石段をどんどん沢の方へと降りて行きます。
「これ、帰りには登るんだよね」と、ちょっとげっそりしながらも向かった橋は、小さなものでしたが、渡ったところにある滝がとてもすてきでした。





アズサは大学生の時、奥多摩の川下り中にボートから落ちてしまったことがあるそうです。
泳ぎが得意なため、そのまま泳げると思いきや、川の流れに巻き込まれてなかなか川面に顔を出せず、死を覚悟したとのこと。



落ちないように気をつけなくてはね。
吊り橋もだんだん揺れる私好みの感じになってきています。



でもここから車を停めた場所まで戻るのが大変でした。不規則な石段を延々上がって、すっかり疲れてしまいました。
塩原の吊り橋はここまでにしましたが、ほかにもいくつもあることがわかります。
箒川沿いの塩原渓谷には、吊り橋や滝が点在しているようです。
やっぱり現地まで来ないとわからないものがあるので、ガイドブックばかり頼みにしてはいけませんね。

○ ボルケーノハイウェイ

それから那須方面へと向かい、茶臼山のロープウェイ乗り場を目指しました。
場所は那須の中心よりも北の方です。
車酔い止めベルトはしているものの、寝不足すぎて体調はイマイチ。
那須の中心を抜けて、道は山道にさしかかり、クネクネカーブが延々と続いたため、すっかり酔ってしまいました。
かなりつらくなって、目を開けることもできません。
さすがはボルケーノハイウェイだわ。(よくわからないけど)



○ ロープウェイ山麓駅



さんざんカーブを抜け、ようやく乗り場まで到着しました。
気持ち悪さにつぶってきた目を開けると、根雪が残っていて驚きます。

標高970mの那須湯本から1400mの高さにまで登ってきたことになります。これでも十分、登山です。
標高1915mの茶臼山が近くに迫っていました。
山肌には雪がまだ残っており、その迫力に驚きます。



那須山脈のうち一番高く、活火山で、白い煙を上げ続けている山。
ここから山頂駅まで、ロープウェイに乗ればあっという間だけれど、あまりに気持ちが悪くてとても乗るパワーはありません。
加えて、この日は天気はいいものの、ガスがかかっていて、山の下が全く見渡せないため、ロープウェイに乗っても見晴らしが望めないと思い、やめておきました。
それに、まだ雪の残る山を歩く時には、とがったスパイクのついたスノウブーツが必要だそうです。私たちは普通のスニーカーだし、無理はしないことにします。
少し休憩してから降りましたが、やっぱり下りのカーブもきつくて、またすぐに車に酔い、死ぬ思いをしました。

1-2に続きます。