2-(2)からの続きです。
○ 庄内料理のモーニング
3日目、旅行最終日の朝。朝食ビュッフェには、土地の料理が並んでいました。
庄内鶏の卵とじに、玉こんにゃく。
そしていも煮。やっぱり夏も、食べるのねー!
鍋料理と同じく、冬に食べるものととらえていた私の頭が固いのかしら~。
単に、夏にいも煮を出されたのが初めてだったということです。
土地の名産物を使った料理は、どこで食べるよりもおいしいもの。
よそっていただきました。
2泊したホテルをチェックインします。
長居をした割に、ほとんど夜しかいませんでした。
大きなホテルで、どこか昭和なレトロ感の残る内装。
この青い椅子、流線型で座り心地がよかったです。
○ 滝ガール加わる
車で駅前まで行き、アヤちゃんをピックアップ。
2日前にはアコリン、前日には私が乗ってきたのと同じ夜行バスでやってきました。
チョイスが少なく、路線は限られますが、3人が次々に3夜連続で同じバスを使っているなんて、なんだかおもしろいです。
滝ガールとして活躍中の彼女がジョインして、3人で鳥海山の滝巡りをすることに。
前に会った時に「私は吊り橋が好きだから、いつか滝と吊り橋でコラボしたいね!」と話していましたが、その後彼女は着々と滝を制覇し続けていき、もともと先に進んでいたのが、どんどん距離が開くばかり。
滝の化身じゃないかと思うほど、暇さえあれば滝を訪れている滝LOVEの彼女です。
○ いよいよ即身仏?
まず最初は滝ではなく、即身仏サマに会いに行くことに。
昨日一日かけてゆっくり覚悟、いえ決心しましたが、毎日公開されているわけではないことがわかりました。
この日は非公開日。
旅の最終日なので、がっかりして肩を落とすアコリン。
なぐさめようと手を伸ばしかけたら、パッとこちらをふり向いて「ホッとしてるでしょ?」と突っ込みが入りました。
すっ、鋭い!
まさしく図星で、ホッとしていますが、ようやく見に行く決心がついたとこだったので、(せっかく覚悟を決めたのに)と肩透かしを食らった気分。
ちょっと残念でもあります。
でも、アヤちゃんにその話をしたら「えっ、即身仏?私無理!!」と瞬時に却下されました。
「ほらー」と私。「あれー?」とアコリン。
「えっ、リカさんが行きたいんじゃないの?てっきりそうかと思った」とアヤちゃん。
「ひどいわー」とぶーぶー言うと、「リカさんいつもマニアックだから、間違いないかと思った」とのこと。
まずいわ、早急にイメージチェンジをはからなくては!
どのみちこの日は見られないので、どうしようもありません。
しぶしぶ、アコリンも諦めます。
と思ったら「そうだ、今度即身仏ツアーを企画しようっと」という小さなつぶやきが聞こえてきました。
どうやら、諦めてはいないようでした。(即身仏ツアーって~)
○ 鳥海山の滝巡り
滝ガールに案内してもらい、まずは胴腹滝へ向かいました。
滝があるのは山の中。どんどん山道を登って行き、急激な高度差に耳がウワーンとなります。
ある~日、森の中、熊さんに、出会った~♪
キャー、いやよー、出会いたくなーい!
胴腹滝とはなんだかすごいネーミングですが、鳥海山の伏流水が山腹から湧き出している様子を表した名前だそうです。
2本の滝の間に不動堂があります。昔から信仰の地だったとわかります。
水はとても美しく、苔むした大きな石をつたってお参りしました。
ここも湧き水が飲めるようになっています。
「殺菌加工を行っていないため、飲用には責任を持って」と書かれていますが、ここで殺菌加工を行うのも人工的な話なので、そのまま飲んでみました。
おいしかったです。
タンクやペットボトルを持った人たちもやってきました。
○ 虹の滝
それから、さらに山道を登り、車で行ける一番奥まで行きます。
車を停めて二の滝遊歩道を歩き、まず最初にある一の滝へ。
滝の横にある神社をお参りして、水際まで行くと、すごい水量が、ごうごうと音を立てて落ちて行きます。
じっと眺めていると、なぜか乗り物酔いをしたようなクラクラの気分になってきます。
日が射すと、かすかに虹が見えました。
一ノ滝は虹ノ滝でもあるんですね。
二の滝は、ここから30分ほど歩くことになるのだそう。
さらにその奥には、三の滝があるようです。
滝ガールのアヤちゃん一人なら迷わず行くでしょうけれど、滝ビギナーのアコリンと私にとっては大変なコースなので、別の滝に行くことにしました。
○ きららのソフト
一気に鳥海山を下り、いったん人里に戻ってきました。
鳥海山は大きな山なので、麓に至るいくつものルートがあります。
再び山中へと入る前に、アヤちゃんのリクエストで、道の駅きららによりました。
「ここのソフトクリームが食べたかったの」
彼女は鳥海高原ヨーグルトが好きで、自宅にお取り寄せしているそう。
ソフトクリームは、絞り立てのようなおいしいミルク味でした。
アコリンは、新鮮な地場野菜を段ボール一箱分買って、家に送っていました。
ふるさと便ですね。
○ 貴婦人の滝
次に訪れたのは、玉簾(たますだれ)の滝。
「たますだれって、南京玉簾かな?」と、あの竹のシャカシャカいうものを想像していきました。
ここにも、滝の前に御嶽神社があります。滝ごとに神様が祭られているみたい。
御神体のような存在なのでしょうか。
今度の滝はとても大きく、でも水量は先ほどの一の滝に比べて多くはありません。
水が簾のように見えるからだとわかりました。
まったく、南京玉簾のようではありません。そもそも南京玉簾って、どんなものかよくわかっていません。
エレガントなイメージの滝。力強いながらも、女性的な優しさが感じられて、すてきです。
先ほどは、観覧場所から眺めるだけでしたが、ここは近くまで行けるため、滝ガールは裸足になって、どんどん水の中に入って行きました。
それを見て、まねをする子供たち。
滝ガールは、やはり滝に少しでも近づきたいんでしょうね。
そばにいるだけで、細かい水の飛沫が全身に吹きかかり、ミストシャワーを浴びているようです。
とても気持ちがいいひと時でした。
○ 番地はこあら
そろそろお昼の時間なので、ランチをとることにします。
お店を探す中で発見した番地。
こあら・・・!これも、キラキラネーム?
じゃあ、隣は「かんがるー」とか「わらびー」なの?と思いましたが、いたって普通の地名です。
なぜにここだけコアラ?オーストラリアと姉妹地区?地区単位の交流って、あるの?
ユーカリの木もなさそうだし、冬には雪に覆われるだろうこの辺り。
とっても気になって、後で調べてみました。
そうしたら、「こあら」は漢字で書くと「古荒」なんだそうです。
もとからあった地名なんですね。
でもなぜ、漢字をやめたんでしょうね。元々は武士っぽいイメージだった土地が、ひらがな化でほのぼの感たっぷりになりました。
○ 落ち着けるランチ
おいしいと評判の新月ラーメン屋に行ってみたところ、ちょうどお昼時間とあって、長い行列ができていました。
店の外にまで並んでいるので、そこまでこだわっていない私たちはあっさりあきらめて、そばにある旬菜七草で昼食をとりました。
温かみのある店内に、おちつきます。
人気ラーメン店だとせわしないので、こういう処のほうが気持ち的にほっとします。
お店の人がカエル好きらしく、あちこちにカエルの置き物がありました。
鳥さんが楊枝を取ってくれるのです。わー、賢いのね!
かわいいしぐさを見たくて、楊枝、使わないのに、何回も動かしてみました。
から揚げ定食を頂きました。からりと揚がっていて、おいしかったです。
お皿のチョイスもすてき。お店の人の気配りがあちこちに感じられます。
家のそばにあったら、通いたくなるようなお店でした。
先ほどまでは山の中の滝めぐりをしていましたが、山を下りるとどこまでも緑の水田が広がります。
秋には黄金色になって、稲穂がたれるんでしょうね。
広々として気持ちのいい景色。
自然と深呼吸をしたくなるような場所では、都心のゴミゴミしたビル街にいる時よりも、食後の消化がよさそうです。
3-(2)(最終回)に続きます。
○ 庄内料理のモーニング
3日目、旅行最終日の朝。朝食ビュッフェには、土地の料理が並んでいました。
庄内鶏の卵とじに、玉こんにゃく。
そしていも煮。やっぱり夏も、食べるのねー!
鍋料理と同じく、冬に食べるものととらえていた私の頭が固いのかしら~。
単に、夏にいも煮を出されたのが初めてだったということです。
土地の名産物を使った料理は、どこで食べるよりもおいしいもの。
よそっていただきました。
2泊したホテルをチェックインします。
長居をした割に、ほとんど夜しかいませんでした。
大きなホテルで、どこか昭和なレトロ感の残る内装。
この青い椅子、流線型で座り心地がよかったです。
○ 滝ガール加わる
車で駅前まで行き、アヤちゃんをピックアップ。
2日前にはアコリン、前日には私が乗ってきたのと同じ夜行バスでやってきました。
チョイスが少なく、路線は限られますが、3人が次々に3夜連続で同じバスを使っているなんて、なんだかおもしろいです。
滝ガールとして活躍中の彼女がジョインして、3人で鳥海山の滝巡りをすることに。
前に会った時に「私は吊り橋が好きだから、いつか滝と吊り橋でコラボしたいね!」と話していましたが、その後彼女は着々と滝を制覇し続けていき、もともと先に進んでいたのが、どんどん距離が開くばかり。
滝の化身じゃないかと思うほど、暇さえあれば滝を訪れている滝LOVEの彼女です。
○ いよいよ即身仏?
まず最初は滝ではなく、即身仏サマに会いに行くことに。
昨日一日かけてゆっくり覚悟、いえ決心しましたが、毎日公開されているわけではないことがわかりました。
この日は非公開日。
旅の最終日なので、がっかりして肩を落とすアコリン。
なぐさめようと手を伸ばしかけたら、パッとこちらをふり向いて「ホッとしてるでしょ?」と突っ込みが入りました。
すっ、鋭い!
まさしく図星で、ホッとしていますが、ようやく見に行く決心がついたとこだったので、(せっかく覚悟を決めたのに)と肩透かしを食らった気分。
ちょっと残念でもあります。
でも、アヤちゃんにその話をしたら「えっ、即身仏?私無理!!」と瞬時に却下されました。
「ほらー」と私。「あれー?」とアコリン。
「えっ、リカさんが行きたいんじゃないの?てっきりそうかと思った」とアヤちゃん。
「ひどいわー」とぶーぶー言うと、「リカさんいつもマニアックだから、間違いないかと思った」とのこと。
まずいわ、早急にイメージチェンジをはからなくては!
どのみちこの日は見られないので、どうしようもありません。
しぶしぶ、アコリンも諦めます。
と思ったら「そうだ、今度即身仏ツアーを企画しようっと」という小さなつぶやきが聞こえてきました。
どうやら、諦めてはいないようでした。(即身仏ツアーって~)
○ 鳥海山の滝巡り
滝ガールに案内してもらい、まずは胴腹滝へ向かいました。
滝があるのは山の中。どんどん山道を登って行き、急激な高度差に耳がウワーンとなります。
ある~日、森の中、熊さんに、出会った~♪
キャー、いやよー、出会いたくなーい!
胴腹滝とはなんだかすごいネーミングですが、鳥海山の伏流水が山腹から湧き出している様子を表した名前だそうです。
2本の滝の間に不動堂があります。昔から信仰の地だったとわかります。
水はとても美しく、苔むした大きな石をつたってお参りしました。
ここも湧き水が飲めるようになっています。
「殺菌加工を行っていないため、飲用には責任を持って」と書かれていますが、ここで殺菌加工を行うのも人工的な話なので、そのまま飲んでみました。
おいしかったです。
タンクやペットボトルを持った人たちもやってきました。
○ 虹の滝
それから、さらに山道を登り、車で行ける一番奥まで行きます。
車を停めて二の滝遊歩道を歩き、まず最初にある一の滝へ。
滝の横にある神社をお参りして、水際まで行くと、すごい水量が、ごうごうと音を立てて落ちて行きます。
じっと眺めていると、なぜか乗り物酔いをしたようなクラクラの気分になってきます。
日が射すと、かすかに虹が見えました。
一ノ滝は虹ノ滝でもあるんですね。
二の滝は、ここから30分ほど歩くことになるのだそう。
さらにその奥には、三の滝があるようです。
滝ガールのアヤちゃん一人なら迷わず行くでしょうけれど、滝ビギナーのアコリンと私にとっては大変なコースなので、別の滝に行くことにしました。
○ きららのソフト
一気に鳥海山を下り、いったん人里に戻ってきました。
鳥海山は大きな山なので、麓に至るいくつものルートがあります。
再び山中へと入る前に、アヤちゃんのリクエストで、道の駅きららによりました。
「ここのソフトクリームが食べたかったの」
彼女は鳥海高原ヨーグルトが好きで、自宅にお取り寄せしているそう。
ソフトクリームは、絞り立てのようなおいしいミルク味でした。
アコリンは、新鮮な地場野菜を段ボール一箱分買って、家に送っていました。
ふるさと便ですね。
○ 貴婦人の滝
次に訪れたのは、玉簾(たますだれ)の滝。
「たますだれって、南京玉簾かな?」と、あの竹のシャカシャカいうものを想像していきました。
ここにも、滝の前に御嶽神社があります。滝ごとに神様が祭られているみたい。
御神体のような存在なのでしょうか。
今度の滝はとても大きく、でも水量は先ほどの一の滝に比べて多くはありません。
水が簾のように見えるからだとわかりました。
まったく、南京玉簾のようではありません。そもそも南京玉簾って、どんなものかよくわかっていません。
エレガントなイメージの滝。力強いながらも、女性的な優しさが感じられて、すてきです。
先ほどは、観覧場所から眺めるだけでしたが、ここは近くまで行けるため、滝ガールは裸足になって、どんどん水の中に入って行きました。
それを見て、まねをする子供たち。
滝ガールは、やはり滝に少しでも近づきたいんでしょうね。
そばにいるだけで、細かい水の飛沫が全身に吹きかかり、ミストシャワーを浴びているようです。
とても気持ちがいいひと時でした。
○ 番地はこあら
そろそろお昼の時間なので、ランチをとることにします。
お店を探す中で発見した番地。
こあら・・・!これも、キラキラネーム?
じゃあ、隣は「かんがるー」とか「わらびー」なの?と思いましたが、いたって普通の地名です。
なぜにここだけコアラ?オーストラリアと姉妹地区?地区単位の交流って、あるの?
ユーカリの木もなさそうだし、冬には雪に覆われるだろうこの辺り。
とっても気になって、後で調べてみました。
そうしたら、「こあら」は漢字で書くと「古荒」なんだそうです。
もとからあった地名なんですね。
でもなぜ、漢字をやめたんでしょうね。元々は武士っぽいイメージだった土地が、ひらがな化でほのぼの感たっぷりになりました。
○ 落ち着けるランチ
おいしいと評判の新月ラーメン屋に行ってみたところ、ちょうどお昼時間とあって、長い行列ができていました。
店の外にまで並んでいるので、そこまでこだわっていない私たちはあっさりあきらめて、そばにある旬菜七草で昼食をとりました。
温かみのある店内に、おちつきます。
人気ラーメン店だとせわしないので、こういう処のほうが気持ち的にほっとします。
お店の人がカエル好きらしく、あちこちにカエルの置き物がありました。
鳥さんが楊枝を取ってくれるのです。わー、賢いのね!
かわいいしぐさを見たくて、楊枝、使わないのに、何回も動かしてみました。
から揚げ定食を頂きました。からりと揚がっていて、おいしかったです。
お皿のチョイスもすてき。お店の人の気配りがあちこちに感じられます。
家のそばにあったら、通いたくなるようなお店でした。
先ほどまでは山の中の滝めぐりをしていましたが、山を下りるとどこまでも緑の水田が広がります。
秋には黄金色になって、稲穂がたれるんでしょうね。
広々として気持ちのいい景色。
自然と深呼吸をしたくなるような場所では、都心のゴミゴミしたビル街にいる時よりも、食後の消化がよさそうです。
3-(2)(最終回)に続きます。