風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

なにわビギナー まち歩き 2-1

2016-12-27 | 近畿(兵庫・大阪)

1日目からの続きです。

● 追手門学院大学へ

前の晩、大阪は大雨洪水注意報が出るほどの悪天候でした。
朝は早めに起きましたが、雨が降り続いていたので、散歩はあきらめて二度寝しました。
支度をして出発。前日、迷いながら15分ほどかけてホテルに着いたので、駅までの正しいルートがわからず、早めに出発。
すると、ものの数分で改札に着きました。とても近かったのね。
快適に乗り換えて茨木駅まで。

スクールバスに乗って、追手門学院大学へ向かいます。
バスには30分ほど乗っていきます。とっても遠いんだなあ。
参加メンバー同士、知り合いが多いらしく、バスの中で頻繁にあいさつが交わされていますが、私にとっては初めての学会。
借りてきた猫状態で、静かにしています。

● おうてもん・おおてもん

関西の私立の大学に疎い私は、追手門学院と同志社大学と立命館大学と帝塚山大学が、3文字名前(?)というくくりで、かなりごっちゃになっています。(多分まだある)
追手門って名前が特徴的ですね。東京だと半蔵門や桜田門があります。
はじめ大阪城の三の丸跡に学校ができたので、城の表門=追手門(おうてもん)という名前になったそうです。
知らなかった!大手門と同じ意味でした。



たくさん大学グッズを頂いちゃいました~。
ミネラルウォーターについているのは「おうてもん」という大学のキャラクターです。
ちなみに、東京理科大学には「りかえもん」という大学ブランドのお茶があります。
「もん」しか一緒じゃないけど!



● 宮本輝と川端康成

午前中の会議が終わり、お昼時間には学食でランチ。
学内を散策すると、伝統的な日本屋敷がありました。
広すぎてよくわからず、職員の人に図書館の場所を聞いたら、親切に前まで連れて行ってくれました。
館内には宮本輝のミュージアムが併設されています。
彼はこの大学の卒業生だったんですね。しかも第一期生ということで、母校に思い入れが深いことでしょう。
『青が散る』を読んだ時に知った気もするなあ、とぼんやり思い起こしますが、当時から関西の私立大学はごっちゃになっていて、きちんと覚えられなかったようです。



さらに市内には、川端康成文学館もあるとのこと。
茨木は彼が幼少時を過ごした場所だそうです。
『伊豆の踊子』も『雪国』も、主人公はたしか東京の人なので、本人も江戸っ子かと思っていました。
気難しそうな文豪ですが「好っきやねーん」とか「あきまへんなぁ~」とか大阪弁を話していたんですね。
なんか意外~。



宮本作品で一番好きな『錦繍』の原稿が飾られていて、嬉しくなりました。
こういう字体なんだー、としげしげと見入りました。(残念ながら撮影不可)

● 藤原鎌足つながり

次に、将軍山会館に入ってみました。



入り口で出迎えてくれるおうてもん。
ロシアのチェブ○ーシカに似てますね…(言っちゃいけないこと?)

将軍山は、藤原鎌足の古墳と言われているそう。
鎌足は常陸国の出身です。茨城で生まれて茨木に埋葬されたのでしょうか。
とすると、両方の「いばらき」は、鎌足でつながっているのかも。

● ビリケン所長



今の理事長は笑いのわかる人。
ビリケンさんを大学笑学研究所名誉所長に任命したり、ガンバ大阪とパートナーシップ協定を結んだりしています。
さすが大阪ー。

新世界のあちこちで金色のビリケンさんを見ましたが、ここにいたのは金ピカのビリケンさん。
輝いています。受付の人に「写真撮影OKですか?」と聞いたら、OKでした。
手が差し込めるようになっているので「触ってもいいですか?」と聞いたら、OKでした。
ゆるくてうれしいわ~。
初めてビリケンさんに触りましたよ。
ビリケンさんにも、彼が入ったガラスケースにも、寄贈した卒業生の名前が書かれていました。



あとで友人に「ちゃんとビリケンさんの足の裏を触った?幸せになるにはそこを触るのよ」と言われました。
足の裏なんて思いつきませーん。ほんのちょっと、足の指先をタッチしただけでした。
まあ、プチ幸せくらいになれればいいかな。

● 駅ではなく総持寺

この日のセッションが終わり、あとはフリータイム。スクールバスで阪急茨木市駅に行きました。
隣駅にある西国三十三観音のひとつ、総持寺へ向かいます。
駅の花屋さんに総持寺の場所を聞いたら、「こっちこっち」と言いながら、指さして教えてくれたのは逆の方向でした。
さすがに違うとわかって、あれ?と不安になります。

さらに数人に聞いてみても、みんな「総持寺って、駅のこと?」という反応。
「お寺です」というと「ならごめん、わからないわ」と言われます。
あれー、皆さん、地元の方々では?
駅名にもなっているお寺なのに、予想外に知られていないので、心配になります。
もしや、私を怪しんで、関わりたくないから?江戸者だってばれちゃった?

途中、安威川を渡っていきました。見るからに増水していました。



● 御朱印帳まちがえ

歩きながらも人に聞き続け、ようやく、わかるという人に出会いました。
親切にも、お寺のそばまで一緒に連れて行ってもらって、たどり着きました。
なんとか到着できた総持寺。駅ひとつ分ほど歩きました。
総持寺といったら、横浜の鶴見にある曹洞宗の大本山を思い出しますが、こちらのお寺も立派な古刹です。

ここで、ハタと気が付きました。
御朱印をいただこうと三十三観音巡りの御朱印帳を持参しましたが、西国ではなくて坂東の方を間違えて持ってきてしまったんです。
西国三十三観音と坂東三十三観音を並行して行っている最中ですが、御朱印帳はそれぞれ別のもの。
わ~、せっかくここまで持ってきたのに…。
そう書いても、わかってくれる人はほんの一握りでしょうけれど...。



立派な門をくぐって境内に入り、観音様をお参りしました。
弘法大師の祠もあったので、そこもお参りします。



御朱印をいただく時に「御朱印帳が…」と言いながら(坂東のと間違えたと言うべきか、わざわざ言う必要はないか)と考えて口ごもったら、お坊さんが「紙でお渡ししましょうか?」と言ってくれました。
「はい」・・・。あとで正しい御朱印帳に貼ります・・・。

● きゅうり加持とスイーツ巡礼

ここでは7月に、きゅうり加持が行われるとのこと。
土用丑に、きゅうりを人の身体にみたてて、夏の無病息災を祈る修法だそう。
大根加持なら時々聞きますが、きゅうりというのは初めてです。



その横には「西国スイーツ巡礼」の紙が。
スイーツの巡礼?今や、そんな摩訶不思議なものまであるのでしょうか。
今年から始まり、西国三十三所の各札所や茶店で提供されてきたお菓子がエントリーされているそうです。
門前町の茶屋で数か月間のみ出しているスイーツなど、気になるものがいろいろある中で、このお寺が出しているのは『亀の恩返し』というかりんとうでした。



● 亀の恩返し

亀の恩返しの話から、お寺のご本尊は、カメに乗った千手観音様だと聞いて(なぬ~気になる!)と、再び本殿を拝見しに行きました。
観音様の足元のカメはよく見えませんでしたが。
さらにこのお寺で、ちょうど秘仏の地獄めぐりが行われている期間でしたが、訪れた15分前には終了していました。
気になっていたのに、残念ー。



境内では蓮の蕾が膨らんでいました。
雨露に濡れてきれい。もうすぐほころびそうです。



このお寺でもまた、運命鑑定の札が境内にありました。
大阪って神社やお寺で占いをしてもらうところなんでしょうか?
なんか感覚が違~う。



帰りは最寄りの阪急の総持寺駅から電車に乗ることにしました。
お気に入りの阪急が通って行くのを見て、乗りたくなったのもあります。
でも駅まで徒歩5分の距離なのに、別方向に行ってしまい、道に迷ってようやく辿り着きました。
ホームの様子になんとなく京急日ノ出町駅を思い出しましたが、ここは普通しか停まらない駅で、急行電車がザーッと通り過ぎていきました。

2-2に続きます。

なにわビギナー まち歩き 1

2016-12-26 | 近畿(兵庫・大阪)
● prologue

6月末、大阪の茨木に出かける用事ができました。
鹿嶋に数年住んでいた私は「いばらき」というと茨城を連想します。
茨木はまだ行ったことがない場所。
どちらか「いばらぎ」だと思っていましたが、どっちも濁らないんですね。

地図で調べると、茨木は大阪駅と京都駅のほぼ真ん中にあります。
京都駅はよく知っていますが、大阪駅は全く不慣れです。
さて、どちらから行こうかな。

● 富士山見られず

結局大阪に泊まるので、新幹線で大阪まで行くことにしました。
今回は一人旅。品川から14時半発のひかりに乗りました。
普段見慣れた多摩川と鶴見川を、高速で超えていきます。
さようなら~丸子橋~。



東海道新幹線に乗ると、窓から富士山を眺めるのが楽しみですが、一人だとたいていその前に眠ってしまいます。
今回も、小田原辺りで寝落ちしてしまい、見そびれました。
誰かといると、起きていたり、教えてもらえたりするんですが。(人まかせ)
でも、いつしか外は大雨になっていたので、おそらく曇って見えなかったことでしょう。
名古屋辺りまで大雨でしたが、それから少しずつ上がっていき、終点の大阪に着いた時には、傘がなくても歩けるくらいになっていました。



● 大坂ビギナー

ここ10年ほど毎年訪れている京都は、もう地図無しでも歩けるようになりましたが、大阪は訪れる機会がなくて、ほとんど知らないまま。
神戸に行ったり、和歌山に行ったりする時に、通過したくらいです。
ウメダとナンバの区別がついておらず、二つが結構離れていることを、今回知りました。
東京と大手町のような近さだと思っていたら、それは大阪と梅田でした。
梅田と難波は、東京と新宿のような感じでしょうか。

エスカレーターに乗る時に、みんなピシッと右側に並ぶのを見て(おお!)と思いました。
大阪ですね~。
京都は右だったり左だったりとまちまちなので、ここまで見事な右整列を見は初めてでした。
左に立つことに慣れている私は「江戸者が紛れているぞ!」とバレないように(?)気を付けないといけません。

地下鉄のホームで、男性がマスコットをジャラジャラぶら下げたスマホ片手に、周りの目を気にせず、くねくねと踊っていました。
フリーダム…ザッツ・オーサカ。
ヒョウ柄服のおばさまは、今のところまだ見ていませんが、すれ違いざまに誰かに「バン!」と手の鉄砲で撃たれたら、「ウッ」と死ぬ真似をしなくちゃいけないと聞いているので、いつどこで殺られるかと、身構えています。

● 船上の関西ボーイ

大阪の人は強烈なキャラだというイメージがあります。
かつてヨーロッパを貧乏旅行していた学生の時に、ギリシアからイタリアまでフェリーで渡ったことがあります。
片道17時間の海の旅。夢とロマンが広がりそうですが、現実は甘くありません。
大揺れが続いて、すっかり船酔いし、死にそうになって船室に横たわっていたところにやってきたのが、大阪大学の青年。

外国で日本人に会えるのは嬉しいものですが、この時はグロッキーで、それどころではありません。
なのに、こちらの調子にはお構いなく、彼はハイテンションで、
「はよ元気になってーや。そや、おもろい話、聞かせたるさかいに」
と、船に乗っている間中、ずーっと話が続いたんです。
あれはダブルでつらかった~。
彼に悪気はなく、ただ日本語を喋りたかっただけなんでしょうけれど。
大阪の人みんながそうじゃないとはわかっていますが、船酔いに苦しみながら聞き続けるエンドレス関西弁マシンガントークはこたえました。
もしかしたら、それがあまり大阪に足が向かない原因かも?

でも、きっともう大丈夫。ここは海の上ではないので、今度はちゃんと逃げられます。
難波のホテルにチェックインして身軽になり、自転車を借りて外出しました。
日が沈む前に、天王寺公園に行ってみようと思ったのです。
美術館があると聞いたからですが、どこかで曲がる道を間違えたらしく、思いっきりコテコテの場所に出ました。
わー!突然キンキラした場所になったー!

● 迷い込んだ通天閣



奥にそびえるのは、通天閣!
ええと、この辺りはなんていうんでしたっけ?そうそう、新世界!
どうも横浜中華街の大世界の方を連想してしまいます。

わー、こんなキンキラしたニギヤカな場所が、日本にあるんですね~。
この光景、前に映画『プリンセス・トヨトミ』で観ましたよ。
突然さまよいこんだので、びっくりしました。
通天閣って、道頓堀にあると思っていたのに、ここ堀ないですね!
名前の雰囲気が似てるから・・・
本当に、大阪のこと知らないんです。
知らないけれど、いろいろな情報を聞きかじっているから、半端な覚え方をしているんだなあと、現地に来て実感。



わー、ビリケンさんってこんなに大きいの?
その斜め向かいには、メガトン級の大皿盛りのお店。
浪花っ子は大きいのがお好き?目立つから?



美術館に行くつもりが、思いもよらぬ場所にいます。
でも一人だし、いくらでも方向変換できるもの。
この辺りがとても大阪らしい場所だろうと、散策してみることに。
ジャンジャン町という細いアーケード街を通ってみました。



わー、「真実の口」がビリケンさんになってるー。
でもなんか違いますね。「恋人たちの真実」は、知ってはいけない気がする…。



その向かいにはホルモン屋台があって『じゃりン子チエ』の世界が広がっていました。

● 自転車で南下

この辺りをうろうろしているうちに夕暮れになったので、美術館ではなく住吉大社に行くことにしした。
たいていの神社は、お寺より少し遅い時間まで空いているからです。
途中まで南めざして自転車を走らせましたが、念のために途中でネットで調べてみたら「夕方には閉まる」と書かれていたので、これから行っても無理だろうと、あきらめます。
はじめから調べておくんだったわ。
でも自転車がスイスイ快調に走るので、さほど気になりません。
別の場所へ行けばいいのです。



小さな電車、阪堺電気軌道が走っていきました。
「赤指圧」という看板を発見。
まさか皮膚が赤くなるまで押すということじゃないですよね。
赤ひげ先生を思い出します。効きそうですねー。



● 阿倍野の神社

帰り道すがら、阿部王子神社を参拝しました。
プリンス・アベを祀っているところではありません。熊野神社の分霊社である九十九王子のひとつ。
つまり熊野大社の末社ということです。



こうした神社が99もあるなんて、かつての熊野詣での威力はすごかったんですね。
第二王子といっても、次男のお宮ではないんですよ。



にぎやかしく華やかな本殿。
カラフルな薬玉が飾られています。



境内に葛の葉稲荷神社がありました。
葛の葉といったら安倍晴明の母親の名前ですが、関係があるのかしら。



● 安部晴明生誕の地

次に、阿倍王子神社からすぐ近くにある安部晴明神社を参拝しました。
京都ではいくつもの安部晴明ゆかりの地を訪れ、大阪にあるこの神社も訪れたいと思っていたのです。
そのため、こちらの神社をメインに目指してきましたが、ここは阿倍王子神社の境外社なんだそうです。
たしかに参道の幅が違いますね。
京都の晴明神社とはまた雰囲気が違いました。



ご祭神は安倍晴明。この辺りの阿倍の地で生まれたとされるため、安倍の名前です。 



境内には彼の母親と言われれる葛之葉霊狐の像や、産湯に使われた井戸の跡があります。



晴明の等身大の銅像。でも台座に乗っているので、背比べはできません。



晴明といったら狐ですが、お稲荷さんではないので、本殿を護っているのは狐ではなく狛犬。



ぽってりとした狛犬です。



愛嬌がある顔。狛犬というよりこぶたちゃんのような。
ブヒ?とか言いそう…。



社務所に「占い相談コーナー」があることにびっくり!
初めて見ました。
さすがは陰陽師ゆかりの地ですね。



● 日本一高い塔

二つの神社を参拝した後は、一路北の方面へ。
あべのハルカスがどんどん近づいてきます。
下まで来て見上げました。
ランドマークタワーの記録を破り、今では日本一の高さを誇るこの建物。
抜かされた浜っ子としては複雑ですが、やっぱり高いですね~。そしてまだピカピカ。



● 車道に人が倒れてる

あべのハルカスから地下鉄御堂筋線沿いに坂を下りていくと、動物園前駅のモールが目に入りました。



ファンシーな動物たちの絵を写真に撮り、振り返って信号を渡ろうとしたら、金髪の女性が車道に倒れていました。
うつむいていて、顔はわかりませんが、ピクリとも動きません。
何人もの男性が彼女をかばうように立ち、車が轢かないように配慮しながら、救急車の到着を待っていました。
そういうと、騎士のようでかっこいいのですが、男性はみんな酔っぱらって少しフラフラしているおじさん達でした。

びっくり。何があったんでしょう。
あとでその話を大阪出身者にしたら「あの辺りは大阪の中でも一番物騒な界隈で、よく人が倒れている」ということでした。
動物園駅前なのに、危険なエリアなの?子供は動物を見に行けているの?
よく人が倒れているって、どんだけ危ない場所なの~?

● 大阪のマンホール

2週間前に滞在したアメリカでは、マンホールがデザインされていないシンプルなもので、ぜんぜん物足りませんでした。
ここ大阪のマンホールのデザイン性の高さに、嬉しくなります。
やっぱり、こうでなくっちゃ。



ああ、日本に帰ってきてよかったー。
このクオリティをアメリカ人に見せてあげたい。



カラーの配色もばっちり。日本のマンホールは、すばらしい芸術です。



光の灯ったアベノハルカス。煌々と輝いてきれいでした。



暗くなってきたので宿に戻り、夜はのんびり過ごしました。
ただ、次第に雨が降り始めて本格的に大雨となり、その夜、大阪市に大雨洪水注意報が発令されました。
ひえー。翌日から仕事なのに。夜のうちに止みますように。

2日目に続きます。

ジャズ・ワニ・フレンチ、ニューオーリンズ index

2016-12-23 | 海外
[2016.5.29-6.5]
◆ フライト 1-(1) ←旅行記へ
 5月から6月にかけての8日間、ニューオーリンズに滞在しました。
 まずはシカゴへ。美しい湖畔の都市を空から眺めます。
 久しぶりの時差ボケとの闘い。眠っていいの?いけないの?
  ○ prologue ○ 大きいつづらと小さいつづら ○ 歯ブラシ持参
  ○ 映画鑑賞 ○ ひとりジェットストリーム ○ 夜明けの陽
  ○ 計画都市シカゴ ○ こわもて検査官 ○ ダウンタウンに行けず ○ 時差ボケとの闘い 



◆ フライト 1-(2)
 シカゴからニューオーリンズまで、眼下にミシシッピ川を眺めながら飛んでいきました。
 ホテルの部屋は広すぎて、なんだか落ち着きません。
 アメリカはとにかく何もかもが大きなイメージです。
  ○ 安全なシェルター ○ セキュリティチェック ○ 機内持ち込み没収
  ○ 緑のシカゴ ○ ミシシッピ・リバー ○ ニューオーリンズ着
  ○ 市街地方面へ ○ ホテルはスイート ○ スーパー買い出し ○ 大きなアメリカ



◆ ニューオーリンズ 2-(1)
 時差ボケのため、暗い夜明け前に目覚めました。
 フリータイムに観光しようとしたら、突然の大雨に足止めを食らいます。
 待っている間は、ひたすら眠気との闘いでした。
  ○ 時差ボケ早起き ○ バスケで来た人 ○ モダンとクラシック
  ○ アメリカの車 ○ 会場受付 ○ メンバーの部屋へ
  ○ 雨宿りと眠気 ○ スリップアラート



◆ ニューオーリンズ 2-(2)
 大雨が上がり、ダウンタウンへ繰り出しました。
 雄大なミシシッピ川と蒸気船を眺めて、ようやくニューオーリンズに来た実感がわきます。
 思ったよりもジャジーでフランス色が強く、ワニグッズが多い町です。
  ○ ようやく雨上がり ○ ミシシッピ川へ ○ 世界最古の路面電車
  ○ ジャクソン・スクエア ○ カフェ・ドゥ・モンドの行列 ○ ジャンヌ・ダルク像
  ○ ワニの町 ○ 国内ワニスポット ○ ラファイエット ○ リー将軍
  


◆ ニューオーリンズ 3
 3日目は一日屋内でしたが、昼休みにスーパードームをぐるり。
 夕食時に繁華街に出て、名物のオイスターとワニをいただきました。
 ディキシーランドジャズの本場では、夜が深まるほど、通りの角を曲がるごとに、ジャズ演奏が聴こえてきます。
  ○ 晴れ時々スコール ○ 焼きベーコンと鮭とば ○ 町の建築アート
  ○ トイレのギャップ ○ スーパードーム一周 ○ 古いものと星条旗
  ○ シンプルすぎるマンホール ○ 夜のフレンチクォーター ○ オイスターの店
  ○ フライド・フリュイ・ド・メール ○ アリゲーターはどこ? ○ ディキシーの国



◆ ニューオーリンズ 4
 アメリカのホテルは冷房がききすぎて、建物の中で遭難しそうなほど。
 こちらは日暮れが遅く、夕方になってもまだ散歩しやすい明るさ。
 ジャズの王様、ルイ・アームストロング公園へ。なぜかシモン・ボリバル像もありました。
  ○ 増えたルームキー ○ 朝のセッション ○ 屋内は冷え冷え
  ○ シモン・ボリバル発見 ○ 剛腕さんと竜馬 ○ サッチモのわけ
  ○ 死の博物館 ○ ホテルの夕食サービス ○ またもや散歩へ ○ アムトラックの駅 



◆ ニューオーリンズ 5
 連日のセッションに疲れ気味で、気分転換をかねて毎夕散歩に出かけます。
 外を歩くだけで元気の出るような、いい天気の日。
 滞在を重ねるにつれ、この町のすばらしさとこわさが見えてきました。
  ○ 時差ボケを直さない人 ○ エレベーターでおのぼりさん ○ ロングセッションとピーカンパイ
  ○ オフには川へ ○ オーデュボンと移民 ○ タトゥーカップル
  ○ ムーンウォーク ○ Bourbon Street ○ ジャズとブラック



◆ ニューオーリンズ 6
 アメリカでの用事はこの日で終了。華やかなセレモニーで終了しました。
 散歩の時に、ひそかに町に存在する禅寺を探してみます。
 ステーキ店ではお肉の量に圧倒され、カニの爪をチョイスしました。
  ○ ワッフルを焼きにきた ○ 手話通訳 ○ クロージング・セレモニー
  ○ チアリーディングガールズ ○ 禅寺はどこ ○ 戦争ミュージアム
  ○ マクロとミクロ ○ リバーウォーク ○ クラシカルな建築
  ○ 最後の晩餐 ○ 本場のステーキ ○ かにのつめ ○ ジェンガ風荷造り


◆ ニューオーリンズ 7・8
 アメリカ最終日。空からミシシッピ川に別れを告げました。
 シカゴからは機内で映画三昧。
 ニューオーリンズをゆっくり味わえた一週間でした。
  ○ 早朝チェックアウト ○ ノラさんの正体 ○ ロイホ好きのCA
  ○ 上空から眺める景色 ○ トランク取り忘れ ○ スタッフドピザ
  ○ シカゴはほぼ日本 ○ 帰国便 ○ 機内映画三昧 ○ epilogue




ジャズ・ワニ・フレンチ、ニューオーリンズ 7・8(最終日)

2016-12-23 | 海外
6日目からの続きです。

● 早朝チェックアウト

最終日のこの日は、朝4時に起床。まだ外は真っ暗です。
5時の集合時間に向けて支度をしていたら、一番乗りのスタッフからメールが来ました。
「早く起きてしまったのでそのまま下に降りたら、もうロビーにタクシードライバーがいて、コーヒー飲んでます」
早朝なので、朝食のワッフルは焼けません。もう十分に食べたからいいけれど。

6泊もしたので、去る時にはセンチメンタルな気持ちになりました。
さようなら、居心地がいい私の部屋。
ホテルのチェックアウトを済ませて、大型カブに乗り込みます。
空港までの道は真っ暗で、まだ町は眠りの中。
起きている人はほとんどいないようでしたが、空港に着くとしっかり人はいました。

靴を脱いで両手を挙げたホールドアップ状態で、赤外線チェックを受けます。
空港の中は冷房で冷え冷え。まだ夜明け前なのに、こんなに冷やしちゃって。
ゲートのソファで、次第に空が白み始め、朝が訪れるのを眺めていました。

● ノラさんの正体

空港にもお土産グッズが売られています。
ベスは、空港でニューオーリンズと書かれたパーカーを購入。
「おのぼりさんみたい?」
「いやー、場所的にはおくだりさんでしょう」



「NOLA」と書かれたTシャツが、バリエーション豊かにたくさん売られています。
これは「ニューオーリンズ、ルイジアナ」の意味。
初めて見た時「LACA(ロサンゼルス、カリフォルニア)に似てるなあ。似せてるのかな?」と思いました。

ビルとベスが「ノラだ、ノラ」と言うので、何かと思ったら、町の標識などにもNOLAと書かれているので
(この辺りはずーっとノラさんの土地なんだ。よっぽどの大地主だなあ。さすがアメリカンドリーム)と思っていたそうです。
言ってくれれば、ノラさんの正体を教えてあげられたのに~(笑)。2人とも、初めてのアメリカでしたからね。



少しずつ夜が明けてきました。ジャズの町よ、さようなら~。



シカゴまでの便は、またもや小さな飛行機。
帰りも機内に乗り込むところで、トランクを預けるように求められました。
ああ、まただわ。ロックして係員に渡します。

● ロイホ好きのCA

私よりも先に機内に入ったベスが、入口を入ったところに男性CAといて「この人、ホストだって話しかけてくるんだけど」と言いました。
ホスト?職業?おもてなし?
よく聞くと「ロイヤルホスト」と言っていました。
「君たち、日本の人でしょう?ロイヤルホスト好きなんだ」
まさか突然ニューオーリンズで、外国人からロイホという単語を聞くなんて。
ベスと2人で目を丸くしました。

テンション高めの彼はAAのパーサーで、NYに住んでおり、「快適だけれど日本に比べて綺麗じゃない」と言います。
京都の細道が好きなんだとか。
私が横浜から来たと言ったら「ランドマークの上には大きなフードコートがあるね」と言いました。
細かく知ってるのね~。そういう形の食べ物が好きなんでしょうね。

さようなら、ニューオーリンズ。



● 上空から眺める景色

帰りも外を眺めていました。ミシシッピ川が眼下に広がります。
もうすっかり、なじみの川になっています。



この日も川にはたくさんの船が浮かんでいます。
見ているだけで、豊かな気分になります。



視界の限りに流れていく長い大河。
雄大な景色です。都会なのにこんなに自然にあふれているなんて、すばらしい。



平和で牧歌的な光景です。





川のすぐそばには、これまた大きなポンチャートレイン湖。
アメリカで2番目に大きな汽水湖です。
もう1つの湖に繋がり、さらにその向こうのメキシコ湾に流れていきます。



きれいに蛇行するミシシッピ川の上空を離れて。



ゆっくりとポンチャートレイン湖の上を渡っていきます。



上空からでないとおよそ全貌を見ることができない大きさの湖。
ワクワクします。



湖の上を細い線が横切っているのが見えるでしょうか。
あれはコーズウェイという、全長38.42kmの橋です。
あそこを渡ってみたかったんですが、地図で見るよりもはるかに距離があるようでした。
片道40キロ近いですからね。途中で飽きちゃっても、簡単には後戻りできませんね。



湖は、さらに別の湖へと流れ込んでいます。
この辺りはラグーンなので、こうした水面があちこちに見られます。



自然って美しい。その偉大さにただ感嘆するばかり。
でも機内で窓の外をかぶりつきで見ている乗客は、私くらいでした。
もったないなーい。



隣の席はバットマンの悪役をした渡辺謙(ラーシュ・アル・グール役)のような男性。
迫力があって(こわい)と思いましたが、いつの間にか横で眠っていました。
シカゴに到着したときに、その人に肩を叩かれて「着いたよ」と起こしてもらいました。
「この飛行機はまたすぐに戻っちゃうからね」
こわがってすみませんー。親切な人でした。

シカゴまで来ると都会に戻った気がします。
大きなシカゴの空港内を、乗り換えのために端から端にターミナル移動します。



● トランク取り忘れ

かなり歩いたところで「あれ、トランクはどうしたの?」と聞かれました。
「今回も、直前で預けることになって」
「それ、いつ戻ってくるの?」
・・・いけない、忘れてた!
寝ぼけていて、トランクを受け取るのをすっかり忘れていました。

いったいどこで受け取るべきだったんでしょう。
気づかずに前を通り過ぎたのでしょうか。
預けた時にタグをもらっていないということは、タグなしの荷物、つまり失くしたら追跡調査はできないということになります。

内心、かなりあせって、到着ターミナルに戻ります。
先ほど、どのゲートから出てきたかわからないため、グランドホステスに調べてもらって。
教えてもらった搭乗口にに行ったら、私よりも一足先に係員に近づいた青年が「荷物を受け取るのを忘れたけれど、搭乗券を多分捨てちゃったんだ」と言いながらカバンを探っていました。
私が「同じようなことだけど」と搭乗券を見せると、「ここにあるわ」とトランクを出してきてくれました。
よかった~。
ぐるぐる回るバゲージクレームのところまで行き、一旦外に出なくてはならないのではないかと覚悟していました。
再び荷物検査を受けることになったら、すごく面倒だし時間かかると思っていたのです。

持ってきてくれた人が、「金の斧、銀の斧」の女神様のように、神々しく見えました。
この時の私は、まさにこのスリップアラートのように滑って倒れる寸前。
この旅で一番ピンチを味わった時でした。あぶないあぶない。



● スタッフドピザ

一段落したところでメンバーと合流し、みんなでランチにしました。
行きに食べそびれたシカゴピザを、帰りに食べるつもりでしたが、今しがたのことでどっと緊張が抜けた私は放心状態。



行きには「シカゴのピザー!」と騒いでいたんですが。
心臓のバクバクが収まらず、まったく食欲がわきません。



みんなが「わあ、ボリュームたっぷり」とおいしそうに食べるのを眺めていました。
「ほんとに分厚かった。おなか一杯」と満足の様子。
うん、みんなが満足したのなら、良かったわ。



● シカゴはほぼ日本

目の前のスタバで、日本人パイロット風の人が3名、コーヒーを買っていきました。
私たちの乗る成田便を操縦する人かもしれません。よろしくね~。

シカゴまで来ると、かなり(日本に近づいてきたなあ)と感じます。
距離的には大した違いはありませんが、シカゴは日本人が想像できるアメリカ。
直行便があるのが大きいでしょう。

搭乗口のベンチには、コンセントとUSBポートがついていました。
すごいー、便利ー。近代的ー!
でもついているのは長く並んだ列の一か所だけで、その場所に座らないと使えませんでした。



● 帰国便

JALの機内に入ると、もう日本に戻ったかのような安心感。
前にエアーインディアに乗り込んだ途端、カレーの匂いがして(もうインドに入ったんだ)と思ったものです。
広い座席で落ち着きます。

機内食は納得のクオリティ。



行きも帰りもハーゲンダッツが出ました。おいしい~。
 


窓際の席なので、景色を楽しめます。



今はどの辺りなのかしらー。



地図で確認すると、アラスカ上空を飛んでいました。



● 機内映画三昧

帰りも映画をたくさん観ようっと。機内で観られる映画リストをチェックしました。

シカゴは今年亡くなったばかりのプリンスの住んでいたミネアポリスの近く。
プリンスが映画の主題歌を歌っていた『バットマン』を、彼の追悼ということで観ました。
曲のPVはおもしろくプリンスもバットマンもダンスをするダンサブルなので、ゆかいな楽しいヒーローストーリーなのかと思ったら、かなりシリアスなストーリー。
渡辺健が憎々しい悪役で登場しました。
予想外の暗さに驚いて、次は明るいロマンチックコメディの『ノッティングヒルの恋人』を。
今年亡くなったデヴィッド・ボウイ出演の『戦場のメリークリスマス』もあったので、これも追悼で見ました。(でも寝落ち)

ニューオーリンズを舞台とする映画は『イージー・ライダー(Easy Rider)』と『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』。
インタビュー...の作家アン・ライスは、ニューオーリンズ出身だそうです。
ただ、どちらの映画もリストにはありませんでした。

またニューオーリンズは、島根県松江市と姉妹都市なんだとか。
ちょうど一週間前に松江を訪れていたなあ。

成田-シカゴ往復便で観たものは、以下の通り。

映画
『アナ雪』・・・大人気映画なのにストーリー展開の粗さにびっくり。
『オデッセイ』・・・よかった、満足!
『最高の人生の見つけ方』・・・泣けた~。
『スクール・オブ・ロック』・・・ジャック・ブラックはまり役。
『バットマン・ビギンズ』・・・予想外にダークで後味が。
『ノッティングヒルの恋人』・・・お口直し。ラブラブ。
『マイケル・ジャクソン/This is IT』・・・マイコーフォーエバー!
『魔法にかけられて』(寝落ち)
『スターウォーズ/フォースの覚醒』(寝落ち)
『戦メリ』(寝落ち)
『スティーブ・ジョブズ』(寝落ち)

TV
『M-1グランプリ2015』・・・日本のお笑いが見たくなって。
『アメトーク!』・・・日本のお笑いが見たくなって。銭湯芸人特集でした。
『Youは何しに日本へ』
『Friends』(寝落ち)・・・アメリカのドラマ。なつかしかったので。

広大で巨大なアメリカ。よくある「全米が泣いた」はないなあ、と改めて思ったりして。
太平洋を渡り終わって、この辺りはもう日本です。









自然たっぷり。ルイジアナ州に負けていません。



けっきょくほとんど寝ずに、映画ばかり見て成田に到着。
機上で『Youは何しに日本へ』を見てきたので、空港に着いたら撮影クルーを見るだろうと思っていましたが、帰国したらほっとして浮かれてしまい、すっかり忘れていました。
空港で解散し、各自帰宅。

● epilogue

日本に帰ってホッとしました。
勝手知ったる故郷だし、とても安全な国だからです。

仕事で久しぶりに訪れた海外。
アメリカなので感覚的に慣れがありましたが、ニューオーリンズに訪れるは初めてでした。
楽しい観光地であると同時に、南部の闇も存在する場所。
直行便がないため遠く感じますが、とても魅力的な町でした。
次回はクロウフィッシュとスタッフド・ピザを食べたいな~。


ジャズ・ワニ・フレンチ、ニューオーリンズ 6

2016-12-22 | 海外
5日目からの続きです。

● ワッフルを焼きにきた

ワッフルを焼くのは、私の毎朝の恒例行事。
もはや(ワッフルを焼くためにアメリカまで来ました)という気分になっています。
なのにほかのメンバーは一切作りません。なぜかしら?
焼き立てのワッフルはおいしさがありますが、ほかの味は正直あんまり・・・なので、どんどんチョイスが少なくなってきます。

こちらの牛乳はコクがあっておいしいけれど、卵はスクランブルエッグにしてもゆで卵にしても、なぜだろうと首をひねるほどにおいしくありません。
もはや作り方ではなく、もともとの卵の味のせいなんじゃないかしら?



● 手話通訳

この日は会議最終日。
手話通訳が入ったセッションがありました。
日本語以外の手話を実際に見るのは初めてで、興味津々。
中学生の時、世界で通じるサインだから覚えようと手話クラブに入ったのに、後になって日本の手話はユニバーサルではないと知ってがっかりしたものです。



話の中には専門用語も出てきますし、データを説明する時には、細かい数字を伝える必要があるので、手話でスピーチのすべてを伝えるのはとても難しいことでしょう。

● クロージング・セレモニー

開会の時のように、閉会時もビュッフェつき。



ハッ、またワッフル取っちゃった。そんなにワッフル好きだったかな。
まあ食べ比べってことで。



広いホールで華々しく行われ、会は大盛況のうちに幕を閉じました。



これで連日通いつめたハイアットリージェンシーホテルともお別れです。
ゴージャスだったなあ。

● チアリーディングガールズ

会場を出ると、吹き抜けの下の階がなんだか賑やか。
覗いてみると、チアリーディングの女の子たちが大勢いました。
チアリーディングクラブが集まって、サマーキャンプが行われるようです。
いろいろなコスチュームが一堂に会して、カラフル。はじける青春だわ。



帰りがけ、ホテル内の売店をのぞきました。
ビルは、ペットの犬へのおみやげに、真っ赤なロブスターのぬいぐるみを買っていました。
「振り回して遊ぶから、すぐにヒゲや爪はちぎれちゃうけど」
ロブスターから車エビになるんですね。

ベスが「ニューオーリンズのTシャツを買おうか考え中」と悩んでいます。
まさかとは思いながらも「I ♡ NO」とプリントされたものかと思ったら、もっとさりげないものだったので、ほっとしました。

● 禅寺はどこ

最終日は早めに終了したので、夕方まで自由時間。
部屋で少し休むつもりが、気づけば熟睡しており、その後でまた一人で散歩に繰り出しました。



通りを歩いていると、よく教会を見つけますが、この町には寺社仏閣はありません。
住んでいるアジア人は少なそうです。



でも禅寺があると知り、興味を惹かれて行ってみました。



教会の隣にあるということでしたが、あるはずの場所に行っても見つかりません。



どうやらお寺として独立した建物があるのではなく、雑居ビルの一室にあるようでした。
小規模の道場なのでしょう。



● 戦争ミュージアム

近くには、国立第二次世界大戦ミュージアムがありました。
街の中に「Way to Tokyo」「Way to Berlin」とでかでかと広告が出ているところです。





これは繁華街で見られる巨大ポスター、



数日前の5月27日に、来日中のオバマ大統領が、広島原爆記念館を訪れました。
このミュージアムでは、どんなふうに日本戦が紹介されているのか気になりますが、外から見るにとどめました。
向かいには、南北戦争博物館もあります。道路向かい合わせに二つの戦争博物館がある、少し重い界隈です。
(そういえば、the Civil Warっていったら、アメリカでは南北戦争を指すんだっけ)と思い出しました。



● マクロとミクロ

前の話になりますが、ここをメンバーと歩いていた時、壁に窓が描かれているのを眺めていたら、ベスが「ATMがなぜあんな低いところにあるんだろう?」と言いました。
「え、何の話?」とキョロキョロします。



彼女が見ていたのは、ここでした。
マクロとミクロ。見ているところがお互い違いすぎて、新鮮。



確かに、中腰にならないといけなさそうなのに、なぜでしょう。
「あと、こっちのATMって、ブースの中じゃなくて普通に道端にあるけれど、危険じゃないのかな?」
お金を出すタイミングで、背中に銃を突きつけられたりしたら、終わりですね。
でも、時々おろしている人を見かけます。
ブースの中に入る方が、周りから見えづらくなるとかで逆に危険なのかもしれません。



● リバーウォーク

再びミシシッピ川まで出て、川沿いを歩きました。

河原には、石を積み上げてありました。
日本だと、これは宗教的な行いになります。
同じことをしていますが、こちらでもキリスト教の神への祈りかもしれません。
あるいは単に遊んで積み上げたか。

夕方までの時間に、もう少し遠くまで行くつもりでしたが、昼寝をしたため、時間的に行ける場所が限られてしまいました。
フレンチマーケットのところで引き返します。
この日も街角のどこかから、ジャズ演奏が聴こえてきます。





前の日には夕方に通ったためか、もっと治安が悪く感じましたが、この日はまだ4時ごろで危険性は感じません。
ただ、繁華街では喫煙率が高いなと感じます。
北部の大都市では考えられないこと。
やはり南部は黒人率が高く、また低所得の人が多いからかもしれません。

道端に座っている物乞いは、たくさんいすぎて飽和状態。
その中から人にコインをもらうには、なにか個性が必要かも。
もはや座ってコップを振るだけではいけない時代。
オリジナリティは、物乞いの世界でも重要ですね。

これはアメリカマン?



ジャクソンスクエアの前にいた銀色の人。



● クラシカルな建築

パステルカラーのきれいなおうち。
気がつくと、すき間なくぴったりとつながっています。
こちらの建物は、ぴったりとくっついていて、隙間がないのをよく見かけます。
土地はたっぷりあるのに、なぜでしょう。
火事が起こったら火が移って、二次災害が広がりそう。





排水口が古代のイルカのデザインになっていました。
すてき。マンホールもこうであったら・・・ぶつぶつ(まだ言ってる)



● 最後の晩餐

ホテルに戻ると、男性陣が遅れてやってきました。
二人とも散歩をしていたわけではなく、ギリギリまで寝ていたようです。
ベスはスーパードームまで行っていたとのこと。女性の方が元気?

最後の夜なので、みんなで外食しようと、再びフレンチクオーターに向かいます。
「肉が食べたい」というボスのリクエストで、先日オイスターを食べたお店のそばのステーキ店、ディッキー・ブレナンズ・ステーキハウス(Dickie Brennan's Steakhouse)へ。
ゴージャスな内装です。

サーブしてくれたウェイターさん、アルフレッドは、トミー・リー・ジョーンズにそっくり。
でもメキシカンなのか、かなりなまっており、いまいちコミュニケーションとれませんでした。



● 本場のステーキ

メニューを開くと、載っているのはすごい量のステーキばかり。
ビルは14オンスのお肉を頼みます。
「オンスってどのくらいだっけ?」とみんなでざわざわしましたが、まあいいやとよく調べずにオーダー。

やってきたお肉の多さを見て、私は驚いて「うわ!」と声を揚げましたが、本人は「あ、いけるいける」。
問題ない量だったようです。
「本当はミディアムレアが好きなんだけど、お肉が当たるのは避けたいから」と、ウェルダンで注文。
お店の照明が暗くて、ステーキが丸焦げのように見えますが、実際はきれいな焼き上がりでした。



「土地の野菜サラダ」を頼んだら、すべての野菜がグリルされてきました。
生野菜を想像していたのに。こちらではサラダを焼く習慣があるんでしょうか。
エシャロットとビートと玉ねぎがありました。量も多いし、揚げてあるので、これだけでもかなりおなかいっぱいになりました。



● かにのつめ

お肉の量がすごそうで、メニューの写真を見ているだけで私はお腹がいっぱいになってしまいました。
そこでステーキハウスなのにステーキではなくクラブクロウを注文。
本当はクロウフィッシュが食べたかったんですが、メニューになかったので。

クロウフィッシュとは、ザリガニのことです。
いつも利用しているスーパーの外にテーブルといすがあり、時々そこで、買ったばかりの赤いクロウフィッシュを、ひたすら食べている人がいます。
こんもり山になるほど大量なので、きっとやみつきになる味なんだろうなと思っていたのです。
日本だとそんなにザリガニを食べることってありませんが、なんと世界の95%のザリガニがルイジアナ州で消費されているんだとか。
すごいー。ほとんどこの辺りの人が食べてるってことですね。

クラブクロウが運ばれてきました。こちらはザリガニではなく、カニの爪です。
きれいに盛り付けされています。



食べながら「ヤンバルクイナのばるは、東国原基知事の原と一緒」という話などを聞きました。
「○○牛という銘柄は、みんな出島からきている」「港なのに?」「いや、あそこは島だから」

紅茶を頼んだら、今までで見たことがない出され方をしました。
お湯にティーバック3つにレモンの切り身たくさん。
結構ちゃんとしたお店なんですが、かなりぞんざいというか豪快な出し方です。
やっぱりコーヒーの国だから、紅茶は二の次なんでしょうか。

コーヒーを飲まない私は、アメリカにいる間でも、一度もコーヒーを飲まずに終わりそうです。
でも、ニューオリンズはアメリカで一番コーヒーが飲まれている場所なんだとか。
つまりこの辺りの人々は、コーヒーを飲んでザリガニを食べているわけですね!

お土産に、カフェ・デュ・モンドのチコリ入りコーヒー豆を買いました。



食事を済ませて店から出ると、外は大雨が降っていました。
滞在中、毎日のようにスコールのような大雨が降っていながら、うまいこと当たらずに済んでいましたが、最後の日にとうとう大当りしてしまうとは。
足元のぬかるみに気を付けながら、傘をさしてホテルに戻りました。

● ジェンガ風荷造り

帰ってから荷物のパッキング。お土産を買ったので、私の小さなトランクはかなり危機的状況にあります。
中身を縦にしたり横にしたりしながら、ジェンガのようにはめ込んでいきます。



つけっぱなしのTVから耳なじみのあるBGMが流れてきたので顔を挙げたら、日本のAmazonの犬のCMが流れていました。
こちらでも放映されているとは、評価の高い作品なんでしょうね。

最後の夜は静かに暮れていきました。

7日目に続きます。