1日目からの続きです。
● 追手門学院大学へ
前の晩、大阪は大雨洪水注意報が出るほどの悪天候でした。
朝は早めに起きましたが、雨が降り続いていたので、散歩はあきらめて二度寝しました。
支度をして出発。前日、迷いながら15分ほどかけてホテルに着いたので、駅までの正しいルートがわからず、早めに出発。
すると、ものの数分で改札に着きました。とても近かったのね。
快適に乗り換えて茨木駅まで。
スクールバスに乗って、追手門学院大学へ向かいます。
バスには30分ほど乗っていきます。とっても遠いんだなあ。
参加メンバー同士、知り合いが多いらしく、バスの中で頻繁にあいさつが交わされていますが、私にとっては初めての学会。
借りてきた猫状態で、静かにしています。
● おうてもん・おおてもん
関西の私立の大学に疎い私は、追手門学院と同志社大学と立命館大学と帝塚山大学が、3文字名前(?)というくくりで、かなりごっちゃになっています。(多分まだある)
追手門って名前が特徴的ですね。東京だと半蔵門や桜田門があります。
はじめ大阪城の三の丸跡に学校ができたので、城の表門=追手門(おうてもん)という名前になったそうです。
知らなかった!大手門と同じ意味でした。
たくさん大学グッズを頂いちゃいました~。
ミネラルウォーターについているのは「おうてもん」という大学のキャラクターです。
ちなみに、東京理科大学には「りかえもん」という大学ブランドのお茶があります。
「もん」しか一緒じゃないけど!
● 宮本輝と川端康成
午前中の会議が終わり、お昼時間には学食でランチ。
学内を散策すると、伝統的な日本屋敷がありました。
広すぎてよくわからず、職員の人に図書館の場所を聞いたら、親切に前まで連れて行ってくれました。
館内には宮本輝のミュージアムが併設されています。
彼はこの大学の卒業生だったんですね。しかも第一期生ということで、母校に思い入れが深いことでしょう。
『青が散る』を読んだ時に知った気もするなあ、とぼんやり思い起こしますが、当時から関西の私立大学はごっちゃになっていて、きちんと覚えられなかったようです。
さらに市内には、川端康成文学館もあるとのこと。
茨木は彼が幼少時を過ごした場所だそうです。
『伊豆の踊子』も『雪国』も、主人公はたしか東京の人なので、本人も江戸っ子かと思っていました。
気難しそうな文豪ですが「好っきやねーん」とか「あきまへんなぁ~」とか大阪弁を話していたんですね。
なんか意外~。
宮本作品で一番好きな『錦繍』の原稿が飾られていて、嬉しくなりました。
こういう字体なんだー、としげしげと見入りました。(残念ながら撮影不可)
● 藤原鎌足つながり
次に、将軍山会館に入ってみました。
入り口で出迎えてくれるおうてもん。
ロシアのチェブ○ーシカに似てますね…(言っちゃいけないこと?)
将軍山は、藤原鎌足の古墳と言われているそう。
鎌足は常陸国の出身です。茨城で生まれて茨木に埋葬されたのでしょうか。
とすると、両方の「いばらき」は、鎌足でつながっているのかも。
● ビリケン所長
今の理事長は笑いのわかる人。
ビリケンさんを大学笑学研究所名誉所長に任命したり、ガンバ大阪とパートナーシップ協定を結んだりしています。
さすが大阪ー。
新世界のあちこちで金色のビリケンさんを見ましたが、ここにいたのは金ピカのビリケンさん。
輝いています。受付の人に「写真撮影OKですか?」と聞いたら、OKでした。
手が差し込めるようになっているので「触ってもいいですか?」と聞いたら、OKでした。
ゆるくてうれしいわ~。
初めてビリケンさんに触りましたよ。
ビリケンさんにも、彼が入ったガラスケースにも、寄贈した卒業生の名前が書かれていました。
あとで友人に「ちゃんとビリケンさんの足の裏を触った?幸せになるにはそこを触るのよ」と言われました。
足の裏なんて思いつきませーん。ほんのちょっと、足の指先をタッチしただけでした。
まあ、プチ幸せくらいになれればいいかな。
● 駅ではなく総持寺
この日のセッションが終わり、あとはフリータイム。スクールバスで阪急茨木市駅に行きました。
隣駅にある西国三十三観音のひとつ、総持寺へ向かいます。
駅の花屋さんに総持寺の場所を聞いたら、「こっちこっち」と言いながら、指さして教えてくれたのは逆の方向でした。
さすがに違うとわかって、あれ?と不安になります。
さらに数人に聞いてみても、みんな「総持寺って、駅のこと?」という反応。
「お寺です」というと「ならごめん、わからないわ」と言われます。
あれー、皆さん、地元の方々では?
駅名にもなっているお寺なのに、予想外に知られていないので、心配になります。
もしや、私を怪しんで、関わりたくないから?江戸者だってばれちゃった?
途中、安威川を渡っていきました。見るからに増水していました。
● 御朱印帳まちがえ
歩きながらも人に聞き続け、ようやく、わかるという人に出会いました。
親切にも、お寺のそばまで一緒に連れて行ってもらって、たどり着きました。
なんとか到着できた総持寺。駅ひとつ分ほど歩きました。
総持寺といったら、横浜の鶴見にある曹洞宗の大本山を思い出しますが、こちらのお寺も立派な古刹です。
ここで、ハタと気が付きました。
御朱印をいただこうと三十三観音巡りの御朱印帳を持参しましたが、西国ではなくて坂東の方を間違えて持ってきてしまったんです。
西国三十三観音と坂東三十三観音を並行して行っている最中ですが、御朱印帳はそれぞれ別のもの。
わ~、せっかくここまで持ってきたのに…。
そう書いても、わかってくれる人はほんの一握りでしょうけれど...。
立派な門をくぐって境内に入り、観音様をお参りしました。
弘法大師の祠もあったので、そこもお参りします。
御朱印をいただく時に「御朱印帳が…」と言いながら(坂東のと間違えたと言うべきか、わざわざ言う必要はないか)と考えて口ごもったら、お坊さんが「紙でお渡ししましょうか?」と言ってくれました。
「はい」・・・。あとで正しい御朱印帳に貼ります・・・。
● きゅうり加持とスイーツ巡礼
ここでは7月に、きゅうり加持が行われるとのこと。
土用丑に、きゅうりを人の身体にみたてて、夏の無病息災を祈る修法だそう。
大根加持なら時々聞きますが、きゅうりというのは初めてです。
その横には「西国スイーツ巡礼」の紙が。
スイーツの巡礼?今や、そんな摩訶不思議なものまであるのでしょうか。
今年から始まり、西国三十三所の各札所や茶店で提供されてきたお菓子がエントリーされているそうです。
門前町の茶屋で数か月間のみ出しているスイーツなど、気になるものがいろいろある中で、このお寺が出しているのは『亀の恩返し』というかりんとうでした。
● 亀の恩返し
亀の恩返しの話から、お寺のご本尊は、カメに乗った千手観音様だと聞いて(なぬ~気になる!)と、再び本殿を拝見しに行きました。
観音様の足元のカメはよく見えませんでしたが。
さらにこのお寺で、ちょうど秘仏の地獄めぐりが行われている期間でしたが、訪れた15分前には終了していました。
気になっていたのに、残念ー。
境内では蓮の蕾が膨らんでいました。
雨露に濡れてきれい。もうすぐほころびそうです。
このお寺でもまた、運命鑑定の札が境内にありました。
大阪って神社やお寺で占いをしてもらうところなんでしょうか?
なんか感覚が違~う。
帰りは最寄りの阪急の総持寺駅から電車に乗ることにしました。
お気に入りの阪急が通って行くのを見て、乗りたくなったのもあります。
でも駅まで徒歩5分の距離なのに、別方向に行ってしまい、道に迷ってようやく辿り着きました。
ホームの様子になんとなく京急日ノ出町駅を思い出しましたが、ここは普通しか停まらない駅で、急行電車がザーッと通り過ぎていきました。
2-2に続きます。