風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

神戸リンリンサイクルめぐり 2-(1)

2017-06-26 | 近畿(兵庫・大阪)
1日目からの続きです。

● 自転車で町巡り

2日目。チェックアウトの11時に合わせてゆっくりホテルで朝食をとり、10時半頃に出発しました。
ホテルに荷物を預けて、この日もレンタサイクルします。
坂が多い港町神戸ですが、山は三宮駅の向こう側。線路のこちらは海側なので、駅を越えて行かず、線路に沿って移動するのならば大丈夫でしょう。

レセプションで長田神社への行き方を聞いたら「遠いから、三ノ宮から電車で行くことをお勧めします」と言われました。
結構距離がありそうですね。でも自転車で動く気満々なので、せっせと漕いでいくことにしました。

● デゴイチ

JR神戸駅のそばに、蒸気機関車が置いてありました。
黒光りするデゴイチ。D51型1072です。



かつての神戸市長・宮崎辰雄氏による石碑(昭和53年)があり、その説明によると、昭和19年から昭和50年まで動いていたそうです。
機関車が置かれているのを見るたびに「ずっしりと重そうだなあ」と思っていましたが、重量が書いてありました。
これは87トンだそうです。想像つかない―!とにかく重い―!
機関車からは、鉄の重さだけでなく、ずっしりとした歴史の重みも感じます。

● 長田神社

なかなか長田神社にはたどり着きません。
ホテルの人に言われた通り、やっぱり遠かったです。
道はそれほど難しくありませんでしたが、6キロの道のりだったため、迷わないよう、途中で人に聞きながら向かいました。



ここは神戸市長田区長田町。まさに長田神社の所在地です。
神戸市長田地区は、阪神大震災の時にとりわけ大きな被害を受けた場所ですね。
この神社は、それからもずっと、人々の心の支えになり続けてきたのでしょう。



主祭神は事代主神(ことしろぬしのかみ)。出雲大社の大国主の息子です。

● 楠と赤エイ

朱塗りの大きな社殿を取り囲むように、末社が並んでいます。
奥には高さ30mにもなる樹令推定800年の楠の御神木があり、それを祀った楠の宮がありました。



楠の宮には、なぜか赤エイの買かれた絵馬がたくさん飾られていました。
健康祈願だとか。楠と赤エイの関係ってなんでしょう?

もともとこの辺りで採れる赤エイの群れが、かつて暴風雨で町じゅうが浸水した時に増水した川から境内に入り、楠の御神木辺りで姿を消したそうです。
それ以来、その御神木には赤エイが宿るとされているとのこと。
病気全般に効くそうですが、楠宮稲荷社は「痔の神様」と言われており、祈願のそのほとんどは痔疾平癒だそう。
私もいつ必要になるかわからないので、その時のために覚えておこうっと。



● レトロな書店

近くに昭和感満載の、昔ながらの書店がありました。
アイヨ堂という名前のパンチ力!
こういう雰囲気のお店、いまは見なくなりましたね。懐かしさを感じながらパチリ。



お店のガラスの引き戸に貼ってあったのは、長田神社の節分のポスター。
これもまたレトロタッチ。
でも鳥居と比べて鬼が大きすぎますね。これだと超大型巨人です。
片手にたいまつを持っているから、鳥居が燃やされそうで怖いわー。



● 鉄人さがし

長田まで来たので、新長田にある等身大の鉄人28号も見たいところ。
ただ、どこにいるのか、場所がよくわかりません。
場所がよくわからず、歩いている人もあまりいないので、勘を頼りにどんどん進んでみたら、ますますひとけがない辺りになってしまいました。
サギが心配そうにこちらを見ています。違うか。



どうやら行きすぎたみたい。方向感覚もわからなくなってきました。
弱っていたら、湊川に平行した大きな車通り沿いに、小ぢんまりとした交番(湊川大橋交番)を発見。
地獄に仏、迷子に交番!



中のおまわりさんに聞きました。
「すみません、鉄人28号はどこですか?」
冷静に考えれば、妙な質問です。
これでおまわりさんが知らなければ、私は変人扱いされるでしょう。

「ああ、鉄人は、あの道をまっすぐ行ったところにいるよ」
よかった、ちゃんと教えてもらえました。

● 鉄人に会う

線路ぞいの道を通ると、新長田駅が見えてきました。
駅のそばの若松公園のところで角を曲がると、とたんに目に入る巨大なフォルム。



本当にいましたー。大きい!!!
鉄人だあ!!!



お台場のガンダムの方が大きいですが、直立不動で動きがありませんでした。
鉄人はポーズをとっているので、生き生きと見えて今にも動き出しそう。
小顔ですね~。後ろに周って激写します。



下の方からも。空の雲が映りこむほど、ピカピカです。
誰か磨いているのかしら?



かなり真下からも。
もはや「これはなんでしょう」状態です。



お台場のガンダムは、おさわり禁止だったので、こんな思い切ったアングルからは撮れませんでした。
つやつやとした表面と丸みを帯びたフォルムに、癒されるわ~。



神戸鉄人プロジェクトという地域活性化プロジェクトの紹介が紹介されていました。
5か国語で。鉄人はインターナショナルです。

● 神戸アニメストリート



像のある公園から続く、ショッピングモール。
ここは新長田一番街ですが、またの名を神戸アニメストリートといって、28号にちなんで毎月28日がサービスデーなんだそう。
鉄人ストリートとクロスしています。
28日といえば、世間的には弘法さんですが、ここでは鉄人さんなんですねー。



自転車を停めて、散策してみます。
鉄人配色の自販機。
鉄人ドリンクはないのかな?



● 空飛ぶウルトラマン

アニメストリートに、ウルトラマンがいました。
わー、懐かしい!ウルトラマンもですが、10円玉数枚で動くこの遊具が!

乗る気満々で近寄りましたが「小学校3年生くらいまででおねがいします」と書かれていたので、あきらめました。
体重制限ね…あるいはお尻のサイズ…(T_T)


正面から



横から


鍛えているはずですが、意外と細腰です。
大人が乗って、ウルトラマンがぎっくり腰になったら、地球を守ってもらえなくなりますからね…。


後ろから


どの角度から見ても精巧な作りですね。
こういったクオリティの高い遊具で情操教育を受けてこられてよかったなあと思います。
中国のなんちゃってディズニーランドを思い出しました。

● 横山光輝は神戸っ子

歩いていると、等身大の関羽の銅像がありました。
三国志の時代って、日本はまだ弥生時代だったんですよね。
そんな昔なのに、等身大ってどうしてわかるんでしょうか?
まあ、原作に身長サイズが書いてあったのね、きっと。



さらに、神戸三国志ギャラリーがありました。
鉄人28号と三国志といったら、どちらも作者は横山光輝。
彼は神戸出身なのかしら?

その通りでした。阪神淡路大震災で大きな被害を受けた長田地区は、横山光輝の協力のもと、アニメの町として復興中だそうです。
すばらしいわ。ところで私、魔法使いサリーやコメットさんも彼の作品とは知りませんでした。
コメットさんに至っては、ドラマだと思っていました。
少年向けと少女向け、両方の作品を作った、すごい人だと知って、改めて尊敬!

● 三国志ギャラリー

横山作品にかぎらず、三国志全般を紹介しているギャラリーに入ってみました。



三国志がギュッと詰め込まれており、濃かったです。
撮影禁止のため、画像はありませんが、新長田まで来たら、ぜひ訪れてみることをお勧めします。

ギャラリー内グッズショップにあった「泣いて馬謖を切る」のTシャツが、かなりインパクトがありました
ネット上でも売られているので、こちらをご紹介します。
ご所望の方はリンクから・・・。



うーん。間違いなく人目を引きますね。
これを着ている人がいたら、どんな顔をすればいいのかわからないわー(^_^;)。

● 三国志ガーデンあと

半年前にクローズした三国志ガーデンというミュージアムの場所に行ってみました。
がらんとした空間になっていましたが、まだその名残は残っていました。



さびしい天下統一覇者の椅子。
曹操(右)よりも孫権(左)の方があくどい顔をしてるとは、これいかに?



● ぼっかけコロッケ

夕べ会ったヒーさまに、長田はB級グルメ「オムそば」が有名だと聞いたので、この辺りで食べてみようと思いました。
たくさんオムそばのお店があって、どこにしようかと考えているうちに、「ぼっかけコロッケ」の方が気になり出しました。
これも長田名物ですって。
ぼっかけってなんでしょう?初めて聞きます。



コロッケ屋さんに「ぼっかけってなんですか?」と聞いてみると「ぶっかけのことだよ」と言われました。
「え、え~と?」ぶっかけといったらうどんしか思い出せません。
まったくわからない顔をしていたら「牛スジ肉とこんにゃくを甘辛くじっくり煮込んだ庶民の味だね」と、分かりやすく説明してくれました。



そんなぼっかけコロッケを、ひとつ分けてもらいました。
ほっかほかで、指先が温まります。



中身は牛すじとこんにゃく。つまりすじコンなんですね。
よく味がしみとおっていて、おなかにたまりました。



その2に続きます。


神戸リンリンサイクルめぐり 1-(2)

2017-06-23 | 近畿(兵庫・大阪)
その1からの続きです。

● ポートタワーとマリンタワー

赤いキャンドルのような形をしたポートタワー。
世界初のパイプ構造の建造物で、日本で初めてライトアップされた建造物ということで、横浜のマリンタワーよりも一歩(二歩?)リードしています。



まあでもマリンタワーは、かつては世界一高い灯台でしたからね!(つい比べてしまうの~)



ウォーターフロントの観覧車とクルーズ船。赤と白が映えます。
港町っぽーい。



● 神戸港中突堤

波止場の方へと行ってみました。平日だからか、心配になるくらい空いています。
自転車をいくら蛇行させても、なににもぶつかりませーん。



キリンさんというより、鼻を上げたゾウさん?
東京スカパラダイスオーケストラが演奏しているようです。



ちょうど一艘の遊覧船が出て行くところでした。
ゆっくりと旋回して向きを変えます。



出航の汽笛がボーッと、辺りに長く鳴り響いています。
構内一周とはいえ、旅情たっぷり。



縁石に足をかけてひとりマドロスごっこしようかなと思いましたが、自転車に乗っていたので、この時はただ静かに船を見送りました。

● 春節の南京街



それから南京街へ向かいました。
すぐにわかると思ったのに、道を一本それると見つけられなくなってしまいます。
辺りを何度か旋回して、発見しました。



ちょうど旧正月の春節の時期です。
アジアの国々からの観光客で混雑しているかと思いましたが、全くそんなことはありません。
どの店でものんびりと客引きをしていました。



● セレブと庶民の神戸牛

見たことがないドリンクを購入。「王老吉」という名前だけでは、何のヒントにもなりません。
あとで会うベスにあげようっと。(いやげもの)



牛さんの絵や像をよく見かけると思ったら、神戸といえば、但馬牛が名産でしたね。
高級そうな霜降りステーキのお店があちこちにあります。



でも、市民にはこのお店が大人気のよう。
長蛇の列ができていました。
ビーフコロッケ、食べたいなーと思いましたが、行列の長さを見て諦めました。



● ふたたび新神戸駅へ

三宮で自転車を停めて、電車で新幹線の新神戸駅へと再び向かいました。



駅の上にはゆらゆらと動くロープウェイ、下には音を立てて流れる川。
おもしろい駅ですね。



● 中華風の公園

川沿いには中華風の公園がありました。
かなり本格的な造りになっています。
南京街からは離れていますが、飛び地みたいなものでしょうか?



東屋の屋根の先をよーく見ると、一つ一つの像が違っていて、細かい仕上がりになっています。
神は細部に宿る。(使い方違うかな)



噴水もなんだか中華風。
モチーフに描かれた雲龍を意識しているように、水が川へと飛び散ります。



あとで調べてみたところ、ここは生田川公園といって、中国の天津市との友好を記念して、中華風に作られているそうです。
東屋は「連翼亭」、壁画は「百龍嬉水」というそうです。

● 神戸大学とうり坊

ここからはちょっと仕事タイム。
駅でスタッフたちと合流し、タクシーで神戸大学へ向かいました。
結構勾配がきつい坂の中腹にあることに、驚きます。

大学には早めに着いたので、学食で時間調整をすることにしました。
試験前らしく、学生がいっぱいいました。
ここのキャンパスマスコットはうりぼー。



「敷地内に、ふつうにうり坊がいるんですよ」
どうやら彼らは人間と共存しているようです。小さい時はかわいくても、大きくなったらイノシシになるんですよ~。
猪突猛進でぶつかっちゃわないのかしら~。

大学担当者からごっそり資料をいただき、用事を済ませました。
タクシーを呼んでもらって、三宮へ。

● 石の町神戸

タクの運ちゃんはなかなか話しやすい人でした。
行きに町を眺めながら、みんなで「神戸の町って石垣が多いね」と話していましたが、運ちゃんいわく「この辺りは掘ったら石が出てくるから、石垣が多い」のだそうです。

掘ると、建築や農作業には適さない石がゴロゴロと出るなんて、この辺りでは畑を耕すのがさぞ大変だったことでしょう。
土壌が貧しい寒冷地のため、農作物が育たずに、芋しか取れなかったというアイルランドを思い出しました。



三宮駅前でタクシーを降りました。
泊まる宿はそれぞれ違いますが、みんな一緒に夕食をとるのかと思いきや、ここで解散になりました。
そこで私は自転車に乗ってホテルに戻り、チェックインしました。



もう夕昏時です。この日は朝焼けと夕焼けを見るという、たいへん健康的な日でした。

● 大阪に住む弘前の友

夜がフリータイムになったので、大阪の友人ヒーさまに急遽連絡しました。
去年の夏に弘前で過ごした仲間です。
今回、神戸まで行くけれど、夜はスタッフと一緒で会えないだろうと話していたのです。
「行けそうだけど、会えそうかな?」
仕事が忙しそうですが、「9時以降なら大丈夫」との返事がきました。



いまは18時半。まだ時間に余裕があります。
先ほど神戸大帰りに解散したベスに連絡を取ると、彼女は外で夕食をすませたところでした。
そこで三宮駅前で待ち合わせました。

● TOOTH TOOTH

駐輪場を探して自転車を停め、ベスが行ってみたいというカフェへ向かいます。
はじめはただついて行くだけでしたが、彼女が道がわからなくなった段階で、お店の名前を聞きました。
トゥース トゥースっていうカフェ」



「あ」と思い出しました。以前のルミナリエの日に、友人とお茶しようと入ったら、長い行列ができていて2時間待ちといわれ、あきらめて出たカフェでした。
今回はだれも並んでおらず、カフェスペースはむしろがら空きでした。



● ケーニヒスクローネホテル

窓際の席に座ると、窓からケーニヒスクローネホテルが見えました。



ケーニヒスクローネは、関東でも売られており、割と食べる機会もありますが、ホテルがあるとは知りませんでした。
かわいい!ヨーロッパのホテルみたい。



ここはこの日のベスのお宿です。
彼女からは後日、コースターをいただきました。
マスコットのくまさんです。かわゆい!



私は南京町のあやしいドリンクを、味見もせずにあげたというのに…違いによよよ。
ちなみにあの王老吉(ワンラオジー)は仙草、インドソケイ、破布葉 、菊、スイカズラ、ウツボグサ、リコリスなどのエキスが入った漢方ドリンクだそうです。
苦そ~!もう罰ゲームです。

ストロベリー・ショートケーキが運ばれてきました。
ふんわりと口の中に味が広がる、とても優しい味でした。



「私、ケーキを食べるの、これが初めてかも」とベスが言いました。
すぐには言葉の意味が分からず、(えっ?どういうこと?)と驚いて顔を上げると、彼女はしごく真面目な顔をしていました。
「最近まで食べられなかったから」

そういえば、つい最近、彼女が卵アレルギーを克服したという話を思い出しました。
「そうなんだ~~!おめでとう!!」
初めてのケーキが、こんなに美味しいお店のショートケーキなんて、すばらしいですね。

ベスの人生における感動的なひと時を私が見守っちゃって、良かったのかしら~。
とってもすてきなことなので、カフェ内の人々にも「私の友達は、いま生まれて初めてケーキを食べたんですよ!」と伝えて幸せを共有したいくらい。
でも、夜カフェは間接照明のみのともるアダルトなムードになっており、店内は静かでまったり落ち着いていたので、突然大声を上げて目立つのははばかられました。
地元神戸の人に引かれるかもしれませんしね!

ムーディな雰囲気の中で、声を落とし気味にお喋りをしながら、夜カフェを楽しみます。
解散した後は、私は阪急の駅、彼女は目の前のホテルへと向かいました。
外は細かい霧雨が降っていました。

● 阪急で大阪へ

この日は、なんだか変な天気。そういえば午前中も降っていて、最初のうちは傘を差していたのでした。
レンタサイクルもどうしようかと思ったくらいでしたが、途中からはずっと曇り時々晴れが続いていました。
日中晴れてよかったわー。



いつも変わらずきれいな阪急マルーンの車体を見てうっとり。
わくわくしながら乗り込みます。
ぴかぴかのホームにぴかぴかの車体の阪急がお気に入り。
関東地方を走っていないのが残念だわ。

● 浪花で津軽の思い出話

梅田に到着し、遠隔操作で(電話しながら)待ち合わせ場所を教えてもらい、ヒーさまと再会。
青森で出会った頃はTシャツ姿でしたが、今はお互い冬服になっています。

前日、ハーフマラソンに出場したと聞いており、それが「大阪国際女子マラソン」だと知ったので
(男性だと思っていたけれど、もしかして女の人だったのかしら・・・。
それともあれから女性に変わったのかしら・・・。)と、若干あやしんでいました。
疑問は早々にスッキリさせようと、会って早々に聞いてみました。
ヒーさま、大爆笑。男性でした(笑)!
男の人でも女子マラソンで走れるんですねー。



弘前滞在中は、10名ほどの人々と行動を共にして、とても楽しい毎日を過ごしました。
懐かしい思い出話や仲間の近況など、話は尽きません。

「神戸といったら、そばめしだね」と言われました。
そうなの?ビーフしか頭にありませんでしたが。

「関西の人ってやっぱり粉もん、ダブルなの?」と、聞いてみました。
「そう!お好み焼きセットといったら、お好み焼き、ごはん、汁物、お新香」
え~!関東人はごはんだけ余してしまって、すぐによそもんだってバレそう。

そんなに粉もんライフを送っているのに、関西の人が特に太っているというわけでもないんですよね。
うーん。まあ好きなものを食べるのが一番ってことかしら。

ヒ「横浜にはシ・ウ・マ・イ弁当があるでしょう」
すごく言いにくそうに、一語ずつ発音します。
ヒ「シューマイじゃなくてシウマイなんだよね」
そのことを知っているだけでも、浜っ子は満足です。
私「ウマイにかけているんだって」「へー、そうなんだ」

弘前で買い込んで持ち帰った何本もの地酒「豊杯」の一升瓶はもう全て飲み切ったそう。
そういえば弘前滞在中、私は1,2次会まででしたが、この人は毎回最後のお開きまで、すごい時には五次会までなだれ込んでいましたからね。

「てんま」に住んでいると聞いて「天馬」=ペガサスを連想したら、字は「天満」でした。
「満天の逆なんだ」と言ったら、「ほんまや・・・気付かんかった!」と驚いていました。




楽しくて時間もあっという間。
食事を終えてお店から出て、私がふと道端のマンホールに目を向けると、
「マンホール好きでしたねー」と言われました。

不意を突かれて「わっ」と驚きました。
そういえば私、青森で会ったばかりのヒーさまに、マンホール好きを語っていたんでした...。
覚えられているものですね!

終電近くなったので、別れを惜しみつつお別れして、またピカピカ阪急で神戸まで戻りました。


● 六甲の伏流水

この日の宿泊先、神戸三宮ユニオンホテルに、真夜中過ぎに到着しました。
お湯を張って、お風呂に入ります。



このホテルのお水は全て、六甲の伏流水を濾過したものだそうです。
たしかに、お肌にとってもまろやかでした。

2日目に続きます。


神戸リンリンサイクルめぐり 1-(1)

2017-06-22 | 近畿(兵庫・大阪)
● prologue

一泊二日で神戸に行くことになりました。
考えてみれば、知っているようで知らない神戸。
前に、友人に神戸ルミナリエに連れて行ってもらった以来です。
あの夜は町が大がかりな交通規制をしており、大勢の人混みの中で、目の前の人たちについて歩行者通路をうねり歩いていた行ったので、どこをどう歩いていたのかさっぱり覚えていません。
そのため、神戸は車が通れないほど人で混んでいるイメージ。ちょっと苦手意識があります。

まあでも、横浜に近い港町なので、行ってみたら感覚的にわかるでしょう。
今回は、おりしも春節の時期。南京町は中国からの旅行者でごった返しているかもしれません。
やっぱり混んでる神戸の街に行くことになるのかしら?

● またもや富士山見えず

朝7時の新横浜発新幹線「のぞみ」に乗りました。
ホームから見える朝焼けがきれい。



すいていると思いきや、新横浜を発った時点で、座席はほぼ満席。
スーツ姿の人がほとんどです。みんな出張なんでしょうか、あるいは出勤に使っているのでしょうか。



この辺りは大山でしょう。標高1,252m。前に頂上まで登りました。
あの時はきつかったなあ・・・(遠い目)



なかなか新幹線から富士山を見られない私。
今回は東京から40分ほどで富士山が見えると、事前に調べておきました。
いつも眠っている間に通り過ぎてしまい、あとで悔しい思いをするため、今回は寝るまいぞと目を見開いていましたが、天気も視界もいまひとつ。
がんばって起きていたのに、結局富士山は見えませんでした。
がっかり~。富士山力がないのかしら。

● 浜名湖と近江の雪

それからうとうとして、ハッと目覚めたのは、浜名湖沿いを走っている時。
前もこのサンマリンブリッジを眺めました。浜名湖は私を起こす力があるのかしら。
逆にいうと、富士山は私を眠らせる力があるのかしら・・・。



名古屋を過ぎて京都に向かう途中、なんだか地面が白くなってきました。
もしかして雪かしら?と思っていたら、なんだかどんどん冬っぽくなり、いつの間にか窓の外には東北のような雪景色が広がっていました。



「うそー!」とびっくりしました。東京より、西側の方が暖かいはずなのに。
視界がどんどん悪くなっていきます。



場所は彦根から近江八幡の辺り。でも北の雪国に向かっているようにしか思えません。
遭難しそう。見ているだけで震えてきます。



● 初めてのさくら

雪に驚いているうちに、新大阪に着き、ここで降りました。
目的地は新神戸。間違ったわけではありません。



ここでホームを換えると、九州新幹線「さくら」が待っていました。
そう、ここから「さくら」に乗り換えるのでーす!キャッホー!



前から乗りたいなあと思っていましたが、「さくら」も「みずほ」も大阪どまり。
東京まで来ないため、なかなかその機会がありませんでした。



今回調べてみたら、「のぞみ」でまっすぐ新神戸まで行くよりも、「さくら」に乗り換えた方がお安くなるという不思議。
乗り換えない手はありませんね。ウキウキしながらさくらの中へ入りました。



おお、なんだか広々としてる~。
車両の中は、それはすてきでした。一列四人がけのゆったりサイズ。



シートの質もよく、深々と埋まります。
これ、どこの観光列車ですか?



トレイも木製でクラシカル。なんだか差を感じます。
JR九州ってすごいんですね。九州の人がうらやましいわ~。



新大阪-新神戸間は、新幹線でほんの12分くらいの距離。
すてきな車両のあれやこれやに興奮しているうちに、あっさり新神戸に到着し、さくらはホームに私を置いて、鹿児島中央に向けて走って行きました。
ああ、あっという間だったわ~。でも少しでも乗れて、満足です!

● 初めての新神戸

これまで神戸には、いつも京都から阪急で入っていたので、新幹線の新神戸駅に降りたのは初めて。
町の中心から少し離れているんですね。まあそれはよくある話ですが、新神戸駅はほかのJR在来線と接続しておらず、地下鉄で三宮に行く必要があるんですね。
JR在来線には三ノ宮から乗ります。
JRが通っていないのは、新神戸だけじゃないかしら?

時計にはニワトリの絵。今年の干支だからかな、と思いましたが、きっと洋館の風見鶏がモチーフになっているんでしょう。
こういうのは、横浜にはありませんねえ。



さくらに乗って有頂天になっており、天気のことをすっかり忘れていましたが、いつの間にか雪景色は消え、神戸に降りると雨も降っていませんでした。
新神戸駅の下を、川が流れています。
川の上に立つ新幹線の駅というのも、変わってますねー。
上流には布引の滝があるそう。
ふと見上げると、駅の上にはロープウェイがゆらゆら揺れています。
上にはロープウェイ、下には川。
少し遠くから一望すると、なかなかシュールな光景です。
新神戸駅って、ますます独特だわー。

地下鉄三宮駅に着き、地表に出ました。時計の上にまたもやニワトリ。
フランススキー連盟のマークみたいです。あとはロシニョールとかルコックスポルティフとか。
フランスのロゴって、ニワトリが多いんですね。



● 開港150年記念

バスに「神戸開港150年」のラッピングがされていました。
今年は、神戸港が開港150年を迎えた記念の年だそうです。

横浜港は、2009年に開国博Y150を行っているので、開港150年と聞くと、ちょっと懐かしい気分。
ちなみに「開港五港」のうち、函館・横浜・長崎は150周年をすでに済ませ、神戸は今年迎えており、来年新潟が祝うことになっています。



● シティレンタサイクル

宿泊ホテルに荷物を預け、レンタサイクルをしました。
今回は自転車で、神戸のあちこちを見て回る予定です。
身軽になって、町に繰り出します。

さっそく見つけた、目立つ看板。
信長書店だそうです。関東では見かけませんね。
チェブラーシカのような猿は、信長と関係あるんでしょうか? もしや秀吉公でしょうか?
書店ということで、書籍を売っている普通のお店だと思いましたが、あとになってアイドルイベントが開催されたりするメンズホビーショップだと知りました。
男性陣には有名なお店なんでしょう。中に入ってみなくてよかったー。



● 生田神社

まず向かったのは、繁華街からほど近い場所にある生田神社。
月曜の午前中だからか、そんなに混んでいません。



2月の節分には、ここで豆撒き行事を行うんですね。
年男、年女のほか、有名人も大勢来て、大にぎわいするんでしょう。



拝殿横には、干支の鶏が描かれた大きな絵馬がありました。
さりげなく神戸の観光地も描かれていて、観光客へのサービス精神の高さが見えます。



境内社は、松尾神社と大海神社。
松尾神社はお酒の神様ですが、大海は漁の神様なのかな?
「おおわたつみじんじゃ」と読むそうです。
御祭神は猿田彦大神でした。



● 大きな教会

生田神社を参拝した後、次は湊川神社を目指しました。
私が一人で町の観光をするときは、たいてい寺社をメインに巡ります。
我ながら渋いスポットチョイスです。



県庁の向かいに、大きな教会がありました。
早稲田大学大隈講堂に似てるなあ。
日本基督教団神戸栄光教会だそうです。



横浜にもある大倉山駅。
ここで右に曲ると、神社はすぐです。



● 湊川神社

湊川(みなとがわ)神社は境内が広く、生田神社より大きい感じがします。
御祭神は楠正成公。



鎌倉幕府を倒した人なので、私はなんとなく彼に複雑な気持ちがありますが、時代がたってもなお、地元の人々にきちんと敬われているようです。
備前焼と護国型の狛犬がいました。カッコイイ!!
こちらの護国型は、秋田県の山下太郎さんが昭和27年に寄進したそうです。はるばる秋田から!



● 神戸駅・横浜駅

参拝後、JR神戸駅に行きました。
横浜人としては、町の名前がついている駅は、その市で一番大きいという感覚ですが、ここよりも三宮や元町の方がニギヤカですね。
なんでだろ~?

市役所や県庁や新幹線の停車駅から離れているのは、JR横浜駅も同じです。
さらに商業地域の中心からも離れているからでしょうか。
じゃあなぜここが神戸駅なの?と不思議に思いますが、歴史的な意味があるのかもしれません。
JRに繋がっていない新神戸駅といい、市で一番大きな駅ではない神戸駅といい、この町の鉄道状況は私にとって謎めいています。



● 東西キリン像

それでも、神戸駅の近くには神戸港があります。
港のそばのハーバーランドまでやってきました。
すらりと高いキリンの像(画像左)がありました。
キリンさんは、首を伸ばしているので、さらに上に伸びています。
東京駅八重洲口そばに立つ、王冠をかぶったキリン像(画像右)を思い出しました。

  
(神戸)     東西キリン像     (東京)


その2に続きます。


市場とカフェと教会へ index

2017-06-20 | 神奈川
[2017.1.28]

◆ 横浜 1 ←旅行記へ
 友人と横浜駅の周辺をぷらぷら散策。地元なのに何度も道に迷ってしまいました。
 小さな神奈川駅から魚市場に向かいます。
 ぽつんと離れた職員用食堂でコスパのいい新鮮ランチを取りました。
  ● prologue ● 東・白楽、神奈川・新町そして仲木戸 ● 洲崎大神
  ● 君に届け用紙 ● 横浜市中央卸売市場 ● 厚生食堂
  ● 市場の穴場 ● うらしまでんせつ



◆ 横浜 2
 恩師の眠る教会へ向かったつもりが、着いたのはツリーカフェ。
 そして訪れた教会に墓地はありませんでした。アレ?
 それでも、横浜駅近くで知らない発見ができた、楽しい一日でした。
  ● 市場から教会へ ● なんじゃもんじゃ ● ツリーカフェ
  ● どうそじん ● 聖アンデレ教会 ● 墓地はどこ
  ● 町の掲示板 ● ティータイム ● epilogue





市場とカフェと教会へ 2

2017-06-20 | 神奈川
その1からの続きです。

● 市場から教会へ

魚市場を出てから、反町駅を通り越し、三ツ沢下町方面へと向かいました。
次に目指すのは、恩師の眠る教会です。
私たちの音楽の先生で、部活の顧問でもあった、高橋先生。
俳優の高橋克典さんのご尊父です。
大変お世話になりましたが、お亡くなりになった時に、お別れの会に参列できなかったことが、ずっと気になっていました。
参列したさっちゃんは、教会に行ったことがあるので、道案内に頼れそう。
市場から教会までは歩いて30分ほどなので、腹ごなしに散歩します。

● なんじゃもんじゃ

バス通りを歩いていくうちに(あれ、この道でよかったかな?)と迷いだしました。
周辺のGoogle Mapをプリントしてきましたが、ざっくりしていて、細かい道がよくわかりません。
スマホの地図検索をしたさっちゃんに教えてもらいながら、くねくねと坂を上っていきます。

「結構な坂なんだねー」
「この細道をずっと行ったところにあるよ」
わかりにくい、人しか通れないような道を進んでいくと、行列ができていました。
まさかとは思うけれど、先生の追っかけ?



違いました。そばには緑の巨木があり、うっそうとした枝の向こうに小屋が見えます。
ここは、なんじゃもんじゃカフェでした。



● ツリーカフェ

教会を訪れた後に、ここでお茶したいなと思っていましたが、さっちゃん、うっかり教会ではなくカフェへの行き方を検索してくれたよう。
お互いこの日は間違えるわね~。まあ似た者同士が友だちになるものですからね!
順番が多少違ったとはいえ、来る予定の場所だったので、モウマンタイです。



木の上にある素敵なカフェ。結構わかりづらい場所にありますが、すでに20人くらいの人たちが並んで待っていました。
リラクシングカフェですから、回転率は高くなさそう。
ということで、今回はあきらめました。

カフェから教会へ向かう道を調べます。
いったん山を下りて、谷にある地下鉄・三ツ沢上町駅を超え、隣の山に上ることに。
山から山へ。アルプスの崖で暮らす野生のヤギの気分です。
みなさーん、横浜って実は山がちなんですよ~。

● どうそじん

三ッ沢下町まで降り、交差点を渡って、急坂を上りかけたあたりに、小さな祠を見つけました。
のぞいてみると、2体の像が彫られていました。

2人でしげしげと眺めます。
「双体道祖神かな?」「うーん、ちょっと違うみたい」
目を凝らすと、右は文殊菩薩、左は地蔵菩薩と書いてありました。



さっちゃんが「私、アマゾンで『神奈川の道祖神』っていう本を頼んでいて、今日届く予定なんだ」とおもむろに言い出しました。
「ええっ?」
突然の話にバランスを崩して、急坂の傾斜にのけぞりそうになります。
マニアックな本を注文したのねー!

「上下巻になっているのよー!」とさらに畳みかける彼女。
「ほんとに~?」

道祖神は、長野の安曇野にたくさんあるイメージですが、神奈川県内にも上下巻本になるほどあるんですねー。

こちらが、さっちゃんがゲットした道祖神の本。
神奈川新聞社の発刊でした。
この本を読んで、県の道祖神を極めてねー!

 


祠の横にある急坂をうんうん言いながら登ります。
「前に来た時、この道を通ったのか、ちっとも覚えていないなあ」とさっちゃん。
「あの時は夜だったし、道を知っている人についていったから、記憶もおぼろになっちゃって...」
そんなものですよね。

● 聖アンデレ教会 

坂を上って道を曲がると、間近に教会の尖塔が見えました。
白い教会の塔が、青い空に向かってまっすぐ伸びています。
ここが、日本聖公会横浜教区横浜聖アンデレ教会でした。



恩師の眠る場所について、教会の人に聞こうと思いましたが、控え所はもぬけのから。
声をかけてみても、反応がありません。それどころか、人け自体がありません。



礼拝堂に入ると、讃美歌の練習が行われていました。
皆さん、ここに集合しているのでしょう。



澄んだ歌声が響き渡ります。
この教会のパイプオルガンは横浜で一番古いそうです。



熱心に練習をしている最中だったので、声をかけるのははばかられました。
ぐるっと敷地内を巡ってみたところ、どうやら教会に墓地は併設されていないようでした。

● 墓地はどこ

結局、教会の人に声をかけることはせず、そのままそっと立ち去りました。
この教会にないのなら、先生のお墓はどこにあるのかしら。
知っていそうな先輩に聞いてみることにしようっと。
(あとで、違う教会墓地に眠っていると教えてもらいました)

急坂を上ったり下りたりしたので、アキレス腱がくたびれてしまい、なるべく平たんな道を選んでいきます。
車道沿いを、横浜駅方面に向かいながら、カフェを探して行きました。

● 町の掲示板

歩いている時に、掲示板で見かけた気になる告知。
その1は、酉の切り絵で作った、新年のご挨拶。
今年の干支ですからね。
熊野牛王符みたい。かわいいな。



その2は、おやじカフェの店員募集広告。
不思議なビラを見つけました。踊って給仕をするオヤジ募集中?
立ち止まって二度見しましたが、やはり見間違いではありません。
おやじダンサーズみたいな人たちが、出迎えてくれるカフェなんでしょうか。
うーん、気になる~。



● ティータイム

さきほどのツリーカフェに、長蛇の列で入れなかったので、ほかのカフェを探しながら歩いていたら、見つけられないまま、横浜駅に着きました。
ここまで来てしまえば、カフェはどっさりあります。
西口から東口に移動し、歩行者デッキを渡ってベイクォーターへ向かいました。



ガラス張りのfrenchna(フレンチーナ)に入ります。
ツリーカフェほどではありませんが、外がよく見えてなかなか開放感がありました。



チーズケーキと紅茶でティータイム。



この前、大相撲の千秋楽に行ってきたスー女のさっちゃんから、お土産をいただきました。
「こけしあられ」の力士版。「土俵入りあられ」というそうです。
カラフルな化粧まわしがすてき。どすこい!



たくさんお喋りをして、帰るころにはすっかり日が暮れていました。
夜のベイクォーターはいつ見てもロマンチック。
横浜駅で解散しました。



● epilogue

今回は私プリゼンツの、ゆるい地元散策デー。
市場で食事はできたものの、教会でお墓参りはできず、ツリーカフェには入れずじまい。
よく考えれば、予定と違う「アレ~?」な結果でしたが、行くこと自体が楽しかったので、満足しました。
気軽に再チャレンジできるので、あんまり残念な気持ちにはならないのが、近場のいいところですね。

近所だとあまり新鮮さを感じませんが、この辺りは横浜でも私たちが知らない場所だったので、ワクワク探検気分になれた一日でした。