Silver linings

カリフォルニアで子育てとか仕事とか。

学習相談から。 12/12 (日)

2004-12-13 10:42:31 | リュウガクジダイ
ふぅ~。
明日のプレゼンの準備はとりあえずよし。(´∀`)b 

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実習先での学習相談の感想から。

今週と来週、主要科目においてFを取っている生徒と、1人1人面接をしている。正直、自分の英語力にも限界があるし、適当な言葉が見つからなくて逆に生徒から助けてもらうこともあった(苦笑)。1つ1つのセッションに集中しなくちゃ、全身「耳」にしてなくちゃ、次は何を言おう?、どう切り返そう?etc...。

生徒はよく喋る。これは沈黙を嫌う国民性がそうさせているのか、とにかくペラペラと自分に都合のいいことを選んで喋る。

けれどたまに、Fの背後にある問題を探していくと、家庭の問題が出てきたりする。両親の暴力、アル中・ドラッグ、離婚、うつ、無職・・・。

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最近は慣れたけれど、こっちは虐待への対応と処置が素早い。「父に調理用のヘラを投げつけられた」「(怒った義母に)いきなり首をつかまれた」等→すぐに公的機関であるCPS(Child Protective Service)に報告→調査→問題と見なされればソーシャルワーカーが動く。傷やあざが残っていればより有効な証拠となり、間違いなくソーシャルワーカーが家庭を訪問。

バージニア州に限って言えば80分に1人の割合で子どもが虐待やネグレクトにあっていて、12日に1人の割合で子どもが虐待により亡くなっているのだそうだ。

最初の頃は「え、そんなことで公的に報告?」といちいち驚いていた。生徒のほうも親に叩かれたり傷を負わされたら学校の先生なりカウンセラーに報告できることをよく知っている。傷やあざを見せに来る。カウンセラーには通告の義務があり、それを怠ると罰せられ免許失効にもなりうるので、迅速に対応しているみたい。

それで思うのだけど、アメリカでは個々の家庭に子どもの養育を任せるのではなく、『社会で、公的機関を介して』子どもを見ていこうというシステムが出来上がっている。でも、そういったシステムができあがった背景には間違いなく、社会階層差、絶対的な貧困層の存在があるのだけれど。

話し戻って、学習相談に呼ばれるのは貧困層の生徒が多く(Free & Reduced Lunch programといってランチ代免除になっている生徒が多い)、背後に抱えている問題は深い。自分のせいではなく勉強できる環境にいない子もいる。

公教育が彼らのEmpowermentに貢献できればいいのにな。

―なんてきれいにまとめられるほど、問題は簡単ではないのだけれど。それでも「教育」が1人の人間にもたらす恩恵とチカラを信じたい。

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クラスメイトから袋いっぱいのオレンジをもらった。袋の中でゴロゴロしてるやまぶき色。うーん、あったかいね。
コメント (2)
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