ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

寝正月

2011-01-02 18:28:05 | Weblog
毎年ポジティブな正月を過ごそうと努力するのだけど、
そう考えれば考えるほど、いろいろなことを思い出し、
ネガティブというか、いやな気持ちになる。

うちに、我が家なりのお正月の過ごし方があったのは、もう30年も前のことだ。
芸能関係の仕事をしていてほとんど家にいなかった父も、さすがに正月はうちにいて、
きっと本当は寝正月にしたいくらい疲れていたのだろうけど、
楽しい時間にしようと、すごく努力してくれた記憶がある。

12月31日、紅白の時間くらいに、父は仕事場から帰って来る。
1日は、家でまったり。関東の父と関西の母の間で、必ずお雑煮論争になった。
2日は、国立の知人宅に行って、一緒に大国魂神社に初詣。おみくじして破魔矢を買う。
3日は、その日がお誕生日の祖母の家に親戚で集まる。
4日から、父はまた仕事ざんまいになる。
これが定番だった。

両親が離婚して、これらが一気になくなり、
お正月は母がイライラしているので憂鬱になり、はやく母の仕事が始まるのを待っていた。
それもなくなって、一人になった。

さて、今年からは違う定番を作ろう。
クリエイティブなお正月にしよう、と思ったのだけど、
腰が痛くて、それどころではなくなった。
少し大きめの織物を作ろうと思ったのだけど、前屈みの姿勢はつらすぎる。
横になっているのが一番ラクなので、寝っころがっていつもどおり読書をしようかな、と思いつつ、
今日は、ほとんどウトウトしていた。

どうやら、無理にポジティブに過ごそうという気合いが抜けたおかげか、
見る夢はすべて優しくて、楽しい夢だった。

いろいろとイヤな思い出ばかりが湧いてくるお正月。
でも、お正月のうちにネガティブな、というか、不満をすべて吐き出すので、
もしかしたら、これで1年間の心のバランスを保っているのかもしれない。
ただ、周りの人は、それなりに「晴れ」の気持ちなのだから、
あまり交わって迷惑をかけないようにしようと思っている。

さて、腰の痛みもひき、座っていられるようになってきたので、何かをやろうかな。
これじゃあ、本当の寝正月だ。

連投

2011-01-02 02:19:22 | Weblog
お正月なので連投。

久保田利伸さんの「夜に抱かれて」を聞きたくて、
久保田さんのCDを聞き直したのだった。

夜、CDデッキの青白い光のなか、よくこの曲を聞いた。

「きれいな悪夢、見続けたくて」

このフレーズは、私が社会人になった当時、
バブルがはじけて間もなくのあのころの光を如実にあらわしていたと思う。

そして、つぎは、連ドラでヒットした歌を飛ばして、
「CLUB PLANET」とへ飛ぶ。
なにかのCMで使われていたっけ。

いっそのこと、ルール違反で、
「裏窓」といえば、グレース・ケリーとか連想しながら、

飛ぼう。
両親に、わたしを産んでくれたことを感謝しながら。


TELEPHOTO

2011-01-02 00:58:57 | Weblog
一番好きだった曲のことを書くのを忘れた。

私がいちばんつらかったときに、救ってくれた曲は、
久保田利伸さんの「TELEPHOTO」という曲。

戦地に赴いた人が、
故郷にいる一番大切な人を思って歌う曲。

私は、母に会いたかった。
植物状態から脱して「少し寝すぎちゃった」と、笑いながら言ってほしかった。
そしてそのときに、
母が一番愛した父を連れて行きたかった。

ああ・・・、
心残りだ。

なんで、離婚していい、なんて言っちゃったんだろう。
どんなに借金があっても、
母と祖母の仲が悪くても、
私たちは一緒にいるべきだったのに。

お互いがお互いを好きだったのだから。

後悔する。後悔する。後悔する。
わたしは毎年お正月になると後悔する。

幸せは手放しちゃいけない。
どんな努力をしてでも守るべきものだ。

思い出の曲

2011-01-02 00:26:33 | Weblog
なんだか急に、高校生のころに好きだった久保田利伸のCDを聞きたくなった。
年末にテレビで久保田さんの歌を久しぶりに聞いた影響だろう。

わたしが最初に久保田さんの曲を聞いたのは、
高校1年のときの同級生に貸してもらった「Such A Funky Thing!」
トレンディドラマや歌番組を家で見づらい状況だったので、
友人に貸してもらうまで、存在を知らなかった。

特に、「Drunkard Terry」と「覚えていた夢」の2曲の繋がりが好きで、
そこばかりずっとリピートして聞いていた。
高校生のころはお酒を飲まなかったし、彼氏もいなかったけれど、
気分だけはいっぱしの酔んだくれだったし、大人っぽい恋をしたつもりになっていた。

おませ、と言えばそれまでだけど、
今日改めて聞いてみると、心はあまり変わっていないと思う。

「Neptune」というアルバムの「To the Limit」という曲を聴くと、
高校のころに好きだった人に、大学に入って本気の彼女ができたことを、
そしてその人と結婚しようと思っているということを、
嬉しそうに話して聞かされたことなんかを思い出す。

このくらい真面目に英単語を覚えていれば、
今ごろは、英語、中国語が話せて、もう少しアッパーな生活ができていたかもしれないけど、
この心のままに流される感じが、私らしくていい。

1991年に大学に入ってすぐ母が倒れて植物状態になって、
生活が苦しくて、バイトして、遊びに行くお金の余裕もなくて、
夜ひとりで誰もいなくなった家でヘッドフォンで聞きながら、忘れたくて踊った・・・。
「Let's Get A Groove」には救われた。

母の病院からの帰り道、涙がとまらなくて、雨傘をはずした。
そんなとき、いつも心の中には「雨音」という曲があった。
わたしの涙もいつか、季節をかえる。そう思った。

あのころに支えてくれたアルバムは、
わざわざお正月に聞く必要もないんだけど、
ようやく聞ける心の余裕ができてきたことに、時の移ろいに感謝する。

久保田さんの歌声は、私にとって特別なんだ。