週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
045-941-3541

八景島シーパラダイス②

2010-11-11 01:20:26 | 近況報告

さて、前回の続きです。

ちょうどイルカショーが始まる時間が近づいてきたので、アクアスタジアムへ移動。
前の方に座りたかったのですが、ベビーカーがあったのと、龍くんがチョロチョロ動き回るので、後ろの方で広々と陣取りしました。

イルカショーが行われるプールの中には、先月からシーパラに仲間入りした小さめのジンベイザメが悠々と泳いでいます。
サメがいてショーができるのかなと不思議がっていると、進行役のお兄さんが登場して、

  今日は皆さんに謝らなければならないことがありま~す。
  今回のショーにはイルカは登場しません。
  代わりに海の仲間たちのショーとプールで泳ぐジンベイザメをご覧くださいっ!
 
とのこと。
イルカショーだと後方でもよく見えるのですが、プールと客席の間でやるアシカショーはほとんど見えない…そして龍くんは何をやっているのか把握できず飽きてきた…。
残念ながら途中退場して、水族館の方へ。

空飛ぶペンギン (水中を飛ぶように泳ぐ姿を表して)



巨大魚から逃げる龍くん



シロイルカ不在のイルカ館



3時くらいになると、だんだん寒くなってきました。
当初はみなとみらいで夕飯でも食べようかと思っていましたが、旦那(副住職)も疲れてきたようなので、家に帰ろうということに…結局家事から解放されず(泣)

帰りの車中で寝てしまった龍くんを、もう少し寝かせてあげようと思い、途中みなとみらいで高速を降りて、しばしドライブ。(運転手は私)
間近に迫ったAPECの警備のため、全国から召集された警察官がいたるところに配置されていました。
北海道警や大阪府警の警察車両が走り、群馬県警の検問があり、秋田県警が違反切符を切っている光景を見ると、「ここは横浜なのか?」という不思議な面白さを楽しみつつ、一路我が家へ。

久しぶりのお出かけも、これでおしまい。
少々消化不良な感も否めませんが、そうそう贅沢は言えません。
こうして出かけられるのも、住職と坊守が最乗寺を守っていて下さるからこそです。
いつも一緒にいると、その有り難さが薄れてしまい当たり前になってしまうもの。
だから、ときには離れることも大切で、そうして気付く思いは、また自分を成長させてくれるはず。

ということで、またお出かけさせていただきたいのですが…よろしいでしょうか、住職?


八景島シーパラダイス①

2010-11-08 01:17:40 | 法話のようなもの
先週の晴れた日、横浜八景島シーパラダイスに行ってきました。
報恩講法要が終わって、一日お休みをいただいてのお出かけです。



平日なので閑散としているのかなと思っていましたが、遠足に来ていた幼稚園生や小学生で園内はいっぱい。
お昼ごはんに入ったビュッフェレストランにも、小学生の団体が…。
最近はお弁当じゃないんですねぇ…おばちゃんビックリです。

初めての水族館に、龍くんは大はしゃぎ。
大きな水槽を前に、口をぽかーっと開けて見上げる龍くん。
目線の先にいる魚の大群を良く見ると、鯵と鰯でした。



「おおっ、新鮮」

思わずそんな言葉が、口から出ていました。
そして、これが命を差別(しゃべつ)してることなんだと、漠然と考えました。

誰もが「大事な命」を生きている。
人間だけじゃなく、動物も植物も、あらゆるものが、互いに互いの命を生かし合い、生かされ合うことで、私たちは生きている。
その一つでも欠けていたら私は今ここにはいない…だから「命は大事」なのだ。

言い方は悪いでしょうが、僧侶の常套句のようなセリフ。
確かにその通りで、これは条理であり道理であり真理です。
けれど、それを自分の物差しに当てはめれば、そのように命を見ることができないことに気づきます。

泳ぐ鯵や鰯を見て新鮮と思うが、イルカに対してはそんなことは感じない。
調理された牛肉や豚肉を見れば美味しそうと思うが、調理される寸前の牛や豚を見れば可哀想だと目を背ける。

そこには無意識のうちに、「大事な命」に当てはまる命の選別をしている自分がいます。
生かし生かされ合う命の繋がりの中で、ようやく生かされている自分の命の尊さだけは忘れないけれど。
自分の命を支えてくれる他の命も同じように生かされているという尊さを、実感のない理解だけで飲み込んでしまうから、平気で差別してしまえるのかもしれません。

自分の命が大したものではないと差別されたら悲しい。
そう思ったとき、「あなたが大事」という阿弥陀さまの呼び声が本当に温かく聞こえてきます。
命を平気で差別する私を、決して差別することなく、母のように見守り続けてくださることが、どんなに有り難いことなのか…。

そういうことを鯵や鰯の泳ぐ姿を通して思ったのですが、ちょっと長い考え事紹介になってしまいましたね。
では、続きはまた次回ということで。

ばいばいきーん

2010-11-04 01:33:16 | ひとりごと
少し前ですが、報恩講法要の日の朝のこと。
法要で、ご講師に使っていただくホワイトボードに…。

「あっ、ばいきんまんっ!!」



おじいちゃん(住職)の力作です。
本当はアンパンマン(私作)や、食パンマン・カレーパンマン・くりーむぱんだちゃん(坊守作)も書いてあったのですが、写真を撮ろうと思ったときには既に消した後でした。

龍くんはアンパンマンが大好き。
けれど、放送されているアニメを常に見せてはいません。
龍くんが泣いて泣いて、どうしようもないときなどに、最後の手段として、録画しておいたアンパンマンを見せます。
すると、すぐに泣き止んで、テレビに見入って大人しくなるので、しばらくは頼りにさせていただきましょう。

一番最初にアンパンマンのアニメを見せたときのこと。
バイキンマンがチーズ(犬)に思いっきり引っ掻かれて痛がっている場面を見て、龍くんが急に泣き出しました。
痛がるバイキンマンを可哀相にと思ったかは分かりませんが、その涙と感受性が母親として嬉しくもありました。

たとえ相手が誰かを傷つける存在だったとしても、その者もまた自分と同じように傷つき、痛みを感じる存在なのだということを、学びながら大きくなっていって欲しい。
正義の鉄槌があるのだとしても、その槌を振り下ろす葛藤も迷いもなく、正義という大義名分からの自信のみで遂行することの恐ろしさを、大きくなったら思い出して考えて欲しい。

親の願いばかりを押し付けて、自省のない子育てにならないか心配ですが、バイキンマンの痛みに泣いた息子を思い、そんなことを考えたりします。



とっても上手に描けているバイキンマンですが…。
これから報恩講で使わなくてはいけないので、ばいばいきーん。

仏壮行脚

2010-11-02 21:02:20 | 行事のご案内
昨日、神奈川組仏教壮年会による他組の寺院訪問ツアー・仏壮行脚が開催されました。
今回の訪問先は、静岡東組の伊豆方面です。

報恩講法要が終わった日曜の夜から雨が降り出し、翌日は雨の中の行脚になってしまうのかと心配しましたが、一日遅れた台風一過のように、お昼前には晴天に恵まれました。

神奈川組全体で、総勢70名以上の大移動。
最乗寺からの参加者は横浜駅から出発する一行のバスに乗り込み、一路伊豆方面へ。
(登戸から出発する一行もあり、現地合流します)

まずは浄立寺さんで開会式。
続いて、宝専寺さんを参拝し、会館で昼食。



上の写真は宝専寺さんのお庭です。
墓地からは海を一望できる、素晴らしい景色を臨める上に、とっても広い広い寺院さんでした。

昼食後は、城ヶ崎公園に移動し散策です。
灯台の展望台から写真をパチリ。



せっかくの伊豆なので、手ぶらで帰るのはもったいない…ということで、道の駅に寄りお土産を購入して、午後6時に横浜駅に到着・解散。
参加された方も、充実した行程に喜んでらっしゃいました。

では最後に、宝専寺さんのご住職から頂いたお話を少しだけご紹介。

コンビニでおでんが売れ始めるのは、気温が23度くらいに落ちてきた頃。
真夏の暑さを思えば、23度はかなり涼しい気温になる。
だが同じ23度でも、春から夏に移り変わるときの23度とは、体感温度は異なるもの。
その違いを知ることができるのは、熱い夏があり、その前に春があって、その後に秋があるからこそのこと。
季節が繋がりあって、初めて感じることができるものがあるように、あらゆるものが繋がり合う世界に生きる私たちもまた、その繋がりに気付くことで感じることも多くあるだろう。
それは過去・現在・未来の繋がりであったり、娑婆世界・お浄土の繋がりであったり、往相回向・還相回向の繋がりであったり…。
そのどれもが自分が受け継ぎ、後へと伝える繋がり。
大事なことは、今だけがあるのではなく、この今を支えている全ての繋がりというご縁に気付き、その気付きを後代に繋げていくということだ。

仏壮では年に1回、他組の寺院を訪問する行脚があり、また2ヶ月に一度、『歎異抄』の勉強会が神奈川組内の寺院を回りながら行われています。
興味を持たれた方は、最乗寺までご連絡ください。