本書は"OLA"(邦訳『オーラのたび』)出版の翌年の1933年に出版されました。"OLA and BLAKKEN"
表紙
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所蔵本は1933年刊の初版ですが、
ページの破れを接着テープで補修したために、
汚らしく変色した糊跡がいくつもあります。
表題紙。
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奥付部分
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ストーリーはドーレア夫妻(3)で紹介した
『トロールのばけものどり』と同じですが、
ほぼすべての場面が描き直されています。
木のてっぺんにとまった「ばけものどり」を描いた場面は
『トロールのばけものどり』とは違う描き方なので紹介します。
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左下の変色した部分が接着テープの跡です。ページの破れを
接着テープを貼って直そうとするのは、最も愚かしい行為です。
個人的にはオーラと老馬ブラッケンを描いた表紙が好きですが、
内容にはそぐわない感じがします。
30数年後に「ばけものどりを退治する話」として描き直したのは、
"The Terrible Troll・Bird"が残したかった作品なのでしょう。
1939年に誕生した長男は、オーラと名付けられたそうです。