このところ「古伊万里自分史」を書いていますが、あと2~3回で終了しそうなので
暫くぶりで新着古伊万里を紹介します。
「染付鳳凰文六寸皿」
二羽の鳳凰を見込みいっぱいに描き、その隙間に宝珠(?)や瑞雲(?)といった吉祥文を描いています
鳳凰文は伊万里では人気の高い文様だったようで、初期から後期まで多くの品の描かれています(ウチにもそこそこありますが)
この品の場合はデザイン化はされているものの、やや雑然としており、盛期の品ではないのが判ります。
表だけ見ると中期(享保~宝暦)あたりの品のような印象もありますが、裏面を見るとそうではないことが判ります
このタイプの裏文様は寛文後期~延宝あたりに見られるもので、無落款である点も特徴のひとつでしょうか。
特別な魅力のある品ではありませんが、人気のある文様の描かれた「無難な品」と言えばそれまでですが(故に安く購入できる)
しっかりと時代のある品であることは確かです。
左の添え物は巻物だと思うのですが、右は何でしょうか。
お目出度に関係した物だとは思うのですが。
UFO なら超々珍品(^.^)
とは言え、あまりに描きすぎた上に、余白に別の文様を入れたために
妙に窮屈なデザインになってしまったように思います。
鳳凰のほかに、いわゆる宝尽くしにしようとしたように感じられます。
表は中国の古染めの風絵柄でいい感じですよね。動物紋好き的には良い柄だなあと。
やはり裏側の文様ですよね。ここで私も時代が分かりました。
そしてウォッチに入れてました(^^)
傷のない状態の良いものは札入るなあと思って最後までみませんでしたが、酒田さん落札だったんですね!
6寸ですしお買い得だったんじゃないでしょうか!?(^^)
私はしばらくは軍資金不足のため我慢です。笑
酒田の人さんの好きな、高台が垂直な厳しい造りですものね(^_^)
品物的にはしっかりとした品であることは間違いないですが
鳳凰文の品としては特別に魅力がある品とは言えない気がします。
とは言え、時代のある品を安く落札できたのは喜ぶべきことのようです。
寛文様式の自由さには欠けていますし、延宝あたりの完成度もないという
ま~、当時の普通の染付皿というのが正しい見方かも知れません。
これで裏文様がなかったら、「寛政あたりの品か?」と思ってしまいます
こういった品は使ってみるのも道でしょうか。