ウチの伊万里も残り少なくなってきたこともあり、新年最初の品としてはイマイチですが
とりあえず古手の伊万里を紹介したいと思います。
「染付牡丹唐草文七寸皿」
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一応牡丹唐草としましたが、見込み三方を如意頭形に抜いて文様を描き、周囲を寛文~延宝初期に見られる独特の描き方をした唐草文で埋めています。
寛文期に良く見られるタイプのデザインですが、ワタシとしてはこの不思議な唐草に魅力を感じて購入した品です。
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牡丹唐草としたものの、繊細な描き方は延宝以降の花唐草に通じるものを感じますし、葉を沢山描いている点では、牡丹唐草とか葉唐草の元祖のようでもあります。
ちなみにウチにある花唐草の品を見ると、↓が以前に紹介した盛期(延宝~元禄)の「花唐草唐獅子文皿」の花唐草で、繊細さは共通しています。
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↓は、これも以前に紹介した花唐草軍配文皿の花唐草ですが、時代が下がる(享保~宝暦)こともあって、繊細さは感じられません。
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唐草文は蛸唐草と花唐草が代表格で、その他にもバリエーションがありますが
やはり盛期の品の繊細さは別格というのは間違いなさそうです。
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裏面も寛文~延宝期の特徴が良く出ている裏文様ですね
小さな葉の葉脈を細い線で描き、さらにバランス良く勢いを持って塗るなんていうのは
本当に見事としか言いようがありません。
花唐草も蛸唐草と一緒で、盛期の品は線描きして塗っていますが、時代が下がると
ただの太い線になっていきます。
近年は盛期の花唐草も安くなりましたが、ワタシが収集を始めた頃は唐草文の全盛時代(?)で
盛期の蛸や花は手が出ない品でした。
日本独自の美意識の中から生まれた繊細さが感じられますから
手本があったのか、あるいは自然観察の中から生まれたのか・・・
江戸期のセンスの見事さを感じさせられます。
これを手描きでするんですものね。
丁寧に描いていますが、相当に手慣れていないと描けませんよね(^_^)
それが、時代と共にだんだんと崩れてきてしまうんですものね。
「線」も、時代によって変わってきますよね。
実物で、その変遷を示していただきありがとうございます(^_^)
3つの窓も実に効果的ですね。
私のところにも唯一、大傷物の花唐草猪口があったはずですが、どこかに紛れ込んでしまいまい、行方不明です(^^;