Diary Of 酒田の人

田舎住まいの60代サラリーマンの趣味の日々

回想の古伊万里 139(色絵柿右衛門花文六寸皿)

2021-07-11 20:36:48 | 古伊万里
ウチの古伊万里は傷物がとても多く、典型的な二流コレクターなんでありますが
今回はウチの古伊万里の中で「一番高かった傷物」を紹介したいと思います。
「色絵柿右衛門花文六寸皿」
いわゆる濁し手の柿右衛門で、やや大きめの金直しがあるところがウチの収集品らしいところでしょうか
無傷であれば間違いなく柿右衛門の優品で、ワタシのような者が買える品ではないんですが
傷物故にウチへやって来た品であることは確かです
この柿右衛門ならではの赤(朱)で描かれた花が何の花なのかは不明ですが(業者さんは芍薬と表記していたが)
余白の取り方が延宝期の柿右衛門とは違いますので、柿右衛門でも終わりに近い元禄期の品であろうと想像されます。
濁し手柿右衛門のお約束通りに染付は一切使われず、裏文様もありません
傷物であることには違いはありませんが、ウチの収集品の中では「特別な傷物」という位置づけになっています。


回想の古伊万里 138(染付藻文蓋茶碗)

2021-07-06 21:48:33 | 古伊万里
 今回の品はつい最近入手した品ですので、「回想の」ではないんですが、今更新しいカテゴリーにするのも面倒なので
とりあえず「回想の古伊万里シリーズ」に入れてみた品です。
「染付藻文蓋茶碗」
横からの画像だと何のこっちゃ判りませんが、どうやら梅花藻のような藻を絵付けした品のようです
高さ直径9.5cmX高さ7cm(蓋を含まず)程度の小ぶりな蓋茶碗で、絵付けは品よくまとまっています
この品は「後期鍋島」として安い値段で売られていたんですが、確かに文様の描き方は後期鍋島の蘭文の小皿などに近いようには感じます
とは言え、これが鍋島かどうかと言えばワタシには全く判断できません
しかし、薄作りであること、土の感じなどから平戸(三川内)の品であろうという感じはします。
時代については全く判らず、幕末~明治ならいいな、といった希望的な観測しかできません
結局のところ、ワタシにとって鍋島は「図録の載っていて、信頼できる業者が扱っている品」
という一点でしか判断できないカテゴリーなんだと思います。

回想の古伊万里 137(染付菊文六寸輪花皿)

2021-07-04 00:25:22 | 古伊万里
古伊万里というのは茶道具のような「お道具」ではなく、あくまでも食器として作られています。(当たり前ですが)
つまり、お皿であれば料理を盛ったら、見込み中央部にどんなに凝った絵付けがされていても隠れてしまうことになります。
伊万里の歴史を辿ると、江戸中期に見込み中央部を白抜きした品や、中央に五弁花だけを絵付けした品が登場します
今回の品はそんな「中央部白抜き意匠」の品です。
「染付菊文六寸輪花皿」
中央部は二重圏線で区切られ、文様は全くない白抜きになっています
その周囲には濃い呉須と瑠璃呉須で変化をつけた濃みの中に菊文が描かれています。
中期古伊万里にこの手は時々見かけますが、わりと上手の品という印象をうけます
お皿にとって一番のステージである見込み中央を白抜きしたのは何故か?
昔なにかの本で読んだのは「食器としての機能・完成度を求めた」と書いてありましたが、納得できるようなできないような・・・。
落款は一般的な渦福で、裏面の唐草文もそこそこ丁寧ですが、「藍柿」と呼ぶにはあと一歩といった感じでしょうか。
私の場合、文様に惹かれるタイプなので、中央部白抜きや五弁花だけのデザインはあまり好きではありません
しかし、この品は染付けの発色が美しいことに魅力を感じて購入した品です。
ついでながら、こういったタイプの品では「車輪福銘」の品に優品が多く、それらの一群に比べると、ちょっと上手の中期古伊万里というのが
実際のところなのかも知れませんね。



十二滝へ行く

2021-07-02 17:53:42 | 散歩
今日の酒田は最高気温が31度と真夏の暑さになったので、どこか涼しいところと思い
ウチから20数キロ先にある旧平田町(現在は酒田市)にある景勝地、「十二滝」へ行ってきました。
滝のある程度近くまで車で行けなくはないんですが、とりあえず駐車場から10分ほど歩くことにしました
小高いところにある駐車場ですが、平日なので誰もいませんでした(当然と言えば当然)
ここは現在は営業していませんが、「滝の茶屋」がありました
少し歩いていくと左側に「十二滝神社」があります
川の水音を聞きながらさらに進むと案内板があります
このあたり一帯はハイキングコースになっています
さらに進むと、赤い橋が見えてきます
この橋を渡って少し上ると、滝つぼへ下りられる遊歩道があるんですが、かなり急な上にそこそこ高低差がありますので、下りていくのは結構大変です
下の画像ではたいしたことないように思えますが、ここは一番傾斜の緩い場所です
急な斜面に作られた遊歩道を行くと、滝が見えてきます
以前はこの赤い吊り橋を通って向こう側は入って行けたんですが、斜面崩落の危険があるとかで通行禁止になっています
吊り橋の横を通って滝つぼの近くへ行けます
左側の「芯の滝」
右側の河原滝
水はさすがに綺麗です
十二滝と言いながら二つしかないじゃないか!、とツッコミが入りそうですが
前に書いたように斜面崩落の危険性が高いという理由で、上流への立ち入りが禁止されているからです。
さて、わざわざ十二滝まで行って涼しくなったかと言えば正反対でありまして、急な上に滑りやすい遊歩道を上り下りしたせいで
涼しいどころか汗だくになってしまいました。
十二滝へは今から30年以上前に、会社の芋煮会で来た覚えがあるんですが、当時は気にならなかった急斜面の遊歩道が思いのほかキツく
やはり年齢には勝てないことを認識した散歩でありました。