今回も先日、衣装ケースの中から「再発見」した伊万里を紹介します
前回の品は江戸初期の品でしたが、今回の品は200年以上あとの時代の品で、「古伊万里」と呼ぶのは微妙な品です。
「金襴手鶴文深皿」
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五寸サイズの深皿で、地紋、見込みの簡略された花籠文などから、幕末~明治に登場する中期の金襴手写しだと思います
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地紋は元禄期の品に倣って細かく描かれており、鶴文も金彩と赤をバックに描かれていますが、絵はさほど上手くないような・・・
この金彩はいわゆる「水金」ではないようで、水金に見られる輝きは見られないようですが、どんなもんでしょうか。
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裏面はさすがに手抜きです。似たような金襴手写しは大聖寺にも見られますが、土の感じから伊万里であることは確かのようです。
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落款も元禄の上手に倣って花文ですが、このあたりは同タイプの大聖寺の方がもっと丁寧な気がします。
この品を購入したのは、古伊万里の西も東も判っていな時代(20年以上前)ですが、当時は見た目の豪華さに魅力を感じたのかも知れません。
ま~、今なら間違っても購入することはないと思いますが、生活骨董として使おうにも、派手すぎて使えない、そんな器でもあります。