新一年生のニュースを見て、
あぁ、そんな時期だったのか…と…。
被災した時、ランドセルを持ち出せた子はラッキーだった。
ランドセルが流されてしまった子もいる。
支援で貰えた子もラッキーだ。
まだまだ、ランドセルのない子もいるらしい…
「この先どうなるか…とっても不安で…
でもこの子がいるから、くよくよしていられないです。」と
避難所にいる、新一年生のお母さんがインタビューに答えていた。
子供は新しいピカピカのランドセルを背負って
とても嬉しそうに、周りの人に見せてまわっている。
この光景こそが、明るい未来に繋がるんだと思った。
先日の小学校や中学校の卒業式の光景も、やっぱりテレビで見た。
避難所にいる人達も、卒業式に参加していた。
そして自分の、ずぅ~~っと昔の卒業式を思い返した。
家族や親類以外の人達、要するに全く自分と関わりのなかった人達に、
あんなに親身に卒業を祝ってもらった経験が、はたしてあっただろうか…
もちろん、被災地の状況はものすごく厳しいけど
ある意味、幸せなことだと思った。
こんな時だからこそ、経験のできること。
もちろん、こんな大きな、悲惨な災害など、誰も経験なんかしたくない。
でも、実際に起こってしまったからには、それに対処しなくてはならない。
しかも、前向きに。
子供たちが、自然と力強さを見せてくれる。
もちろん、大人の背中を見ているせいもあると思う。
Mは、震度4以上の地震を体験したことがない…
そればかりか、
恥ずかしながら半世紀も生きているけど、
電気、ガス、水道…そして、食べ物や着るものに困った経験をしたことがない。
まだまだ人生経験の浅い子供たちなのに、
Mなど比べ物にならないくらい、ものすごくハードな体験をしている。
何もない時こそ、知恵が働く。
皆が大変な思いをしている時は、譲り合い、助け合い…
優しさや、思いやりが育まれる。
人間として忘れかけていた基本的なことが、誰に教わることなく行動に表れる。
自然に精神を大人にしてくれているんだ…と思った。
特に、中学生や高校生の行動力には驚いた。
この子たちはこの先、どんな大人になるんだろう…って
Mは、ものすごく明るい未来を想像してしまう。
今の時代、何の問題意識も持たず、与えられたことしかできず、
与えられないと文句を言うような大人が多い。
Mも、その中のひとりだ…
今、健気に前を向いて「何とかしよう!」と頑張ってる子供達は
多分、そんなつまらない大人にはならないと思う。
「生きてるだけで、助かっただけで感謝です。」と、
涙を流していた高校生の姿は、Mの中で忘れられない映像として残った。
子供達の未来を潰してしまうことのないように
M達は応援しているので、
くじけないで、一緒に頑張っていこう!!
いや…人間だから、くじけることはあるかも…。
でも、でも、
すっかりへこんだら、次は、前を見ることを思い出して