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<span itemprop="headline">お札になっていたかもしれない男 その3  中岡慎太郎</span>

2010-10-23 12:17:07 | 未分類

中岡慎太郎という人は、接する人によって評価のがらりとかわる人で、
龍馬の妻のおりょうさんの談話には、「いつも冗談のいう面白い人」という記録が残っています。ちなみに龍馬とおりょうの結婚式の仲人役は慎太郎でした。
 
龍馬と比べられてカタブツというイメージがありますが、交渉ごとの達人といわれた人物ですから、、ギャグや雑談のセンスもかなりあったとおもいます。当時としては珍しい、芸者さんとのツーショット写真とかあった人ですからね。
 
一方、西郷隆盛は慎太郎のこと「歴戦の勇者」と尊敬していて、事実、「禁門の変」「太田
絵堂の戦い」「下関戦争」「小倉戦争」といった幕末の戦争のほとんどに参加していて、敵方であった薩摩人まで尊敬するほどだったといいます。また、そういう経歴があるからこそ、発言に重みがあったのでしょう。
 
さらにおもしろいのは、その一方で岩倉具視の腹心として、宮廷工作のために暗躍していることです。日本の歴史の中で宮廷工作のできる政治家というのは、調べてみると千数百年の中で数人しか存在せず、きわめてまれな才能であったことがわかります。
 
中国の後宮をみてもすぐわかりますが、世界のどこでも宮廷というのは裏切りの連続といった修羅場と混沌とした政治環境で、ほとんどの人間は巻き込まれて食われてしまう一種の地獄で、日本の歴史の中では、飛鳥時代の蘇我馬子、大化改新時代の藤原鎌足と息子の不比等、源平時代の後白河法皇と源通親(道元の父親)など、きわめて僅かの人間しか活躍できていません。
 
幕末時代では、岩倉具視と大久保利通、そして中岡慎太郎のわずか三人だけが、宮廷工作をできる才能を持っていたといえます。彼はこのときわずか30歳ですから、ものすごい人間洞察に優れていた人物だったのでしょよう。
 
また、中岡はその著作の中で、「やがて、ロシア・中国・アメリカと戦争をするときが来るかもしれない」という恐ろしい予言を書いていたりします。そことごとくが的中するわけですから、どういう頭脳の持ち主なのでしょう。明治の陸軍を創設した大村益次郎が、常に中岡慎太郎の状況分析を参考にしたというし、敵の立場から見れば恐るべき存在で、のちの「龍馬暗殺」は実は「中岡慎太郎暗殺が主軸」だったという説すらあります。
 
「近江屋事件」のおり、龍馬が受けた太刀が3太刀だったのに比べ、慎太郎は全身11か所を切られているのも謎だったりします。
 
人相学の世界には、「天下取りの奇相」として歴史に数人しか現れないとされる「重瞳」という身体的特徴があります。
 
豊臣秀吉・平清盛・水戸光圀・由比正雪らが有名で、中岡慎太郎もまた「重瞳」の持ち主であったとされます。
「重瞳」とは一つの眼球に瞳が重なって見えるという奇相で、見つめられたものは、瞳に吸い込まれるような錯覚を覚え、催眠にでもかけられたような洗脳感覚をもつのかもしれません。自然、魔術的な交渉能力を持つことになるのでしょう。
 
来年4月にTBS系で放送される「JIN~仁」というトラマでは中岡慎太郎が最重要人物として登場するといいます。龍馬と慎太郎と食べ合わせの悪い関係で、過去のドラマでは、どうしても龍馬の奔放な魅力に慎太郎の魅力がかすんでしまうというパターンになってしまいます。はたしてどんな風に描かれるのでしょうか。
 
 
NHK歴史ヒストリアでも中岡慎太郎特集があるとか。期待しましょうう
 
歴史ヒストリア    http://www.nhk.or.jp/historia/index.html
 
「サン光」web   http://www.geocities.jp/sanko3911/     2491
 
 


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