自転車は嫌いです。
黄信号が点滅して赤信号に変わろうとする時に・・
その瞬間、背後から猛烈なスピードで脇をすり抜けて行く若者が・・
アッと言う間もなく欅並木の彼方へ消えて行って・・
私にも若い時は自転車で飛ばした事はあるのですが・・
団地内の狭い道路を歩いていると後ろから自転車が・・
思わず除けて脇の芝生に立ち止まる・・
私を追い越して道路を自転車が先に行きます・・
自転車の若い女性は振り返りもせずに・・
「スミマセン位、言ったらどうだ!・・」と心の中で・・
踏切で電車が通過したので、発進しようとユックリとアクセルをと踏んだ瞬間・・
車の前を横切る自転車は中年のオッサン・・
老人の乗った自転車が歩道をヨタヨタヨロヨロと前を行きます・・
何処までも何処までも私の前を行く自転車との距離は広がりませんが・・
「オッと向こうから来る歩行者にブツカリそう・・」
ですから私は自転車が嫌いです。
近くの保育施設脇の駐輪場を通り抜けようとした、その時駐輪場の中からお年寄りの女性に呼び止められました・・
「何か御用でも?・・」「ハイこの空気入れ、どうやって使うのでしょうか?・・」
近づいて見ると、そこには無料と書いて有る空気入れの器械が設置されています。
自転車に乗らない私ですので、今迄何度かその場所を通り過ぎた事は有ったのですが・・
空気入れが設置されているとは気が付きませんでした。
自転車置き場を管理する市が保育施設に通う人達に自動の空気入れを設置したようです。
傍へ寄って空気入れの器械を見ましたが、ホースの先端は私が記憶しているハンドルを手で押さえつける手動式の空気入れと同じようです。
お年寄りの自転車は直ぐ前に・・
女性は先程から誰か目の前を通らないかと思案していたらしく・・
通り掛かった男の私に声を掛けられたようです。
「この器械、どうやって空気を入れたら良いのか解らなくて・・以前は自転車屋さんで入れてくれたのだけど・・」
改めてこの空気入れをマジマジと見て・・
私でも「ボタンを押すだけで容易に空気を入れられそう」だと判断出来ましたので・・
「解りました、これをこうゆうふうに・・」と・・
自転車のバルブに空気の噴射口をセットして器械の上に付いているボタンを押すと「ズズズズッ」簡単にタイヤチューブに空気が入っていきます。
可成りタイヤがパンパンに・・
「前のタイヤはこんなで如何です?・・」
女性は自分でタイヤの固さを確かめて・・「もう少し・・」・・で再度ボタンで「ズズズウ・」と・・
「ア~良かった、この自転車1万円以上したんですよ、前の自転車屋さんが無くなってしまって、ここまで自転車でなくちゃ来られ無くて・・」やっと笑顔になられたようで・・
「お忙しいのにスミマセンでした・・」と丁寧にお辞儀をされる女性に・・
「な~に暇だから歩いているんだから・・」
器械だけを撮ろうとデジカメを構えたのですが気持ちよく傍らにお立ち戴いて・・
何と無く「一日一善をさせて戴いた」ようないい気分の散歩でした。
こんな年寄りが何かお役に立ったような気持になって、少しだけ自転車が好きになりました。
フルーツみたいな?奥様も柿やバナナと一緒にするか、サラダの皿に乗っけるか迷いつつ・・
食べて見ましたが「甘くも無いね・・解らない味だね・・」6粒程入っているみたいで・・
残り全部食べ終わる迄に朝食の定番になるか判定が下されます・・ゴチソウサマ