この日は、あるうどんが食べたくて↓↓こちらのお店を訪ねました。
大阪南船場の名店「うさみ亭マツバヤ」さんです。
なぜ、こちらのお店を訪ねたかといいますと、以前、自宅で↓↓このような商品を食べた事があるのです。
(画像は「おでかけイオンネットスーパー」から引用)
大阪でいうところの「小田巻蒸し」です。
この商品、なかなか美味しかったので、うどん屋さんでも食べてみたいと思い、探してみました。
ですが「小田巻蒸し」をされているお店が見当たらず、諦めかけていたところ、
マツバヤさんで、裏メニューとして提供されている事がわかりました。
さっそくマツバヤさんへ連絡して確認したところ「出来ますよ。」との事。
ただし予約が必要との事でした。
「今予約して、今日食べる事は出来ますか?」と訊ねると、「何時くらいに来られますか?」と。
私が「午後1時に訪ねたいのですが」と言うと、「もう1時間遅くなっても良いですか?」と。
「わかりました。午後2時に訪ねますので一人前をお願いします。」そう言って予約しました。
時計を見ると午前10時・・・。
「小田巻蒸し」を作るには手間がかかる為、忙しい時間には対応出来ないようです。
午後2時の少し前にお店を訪ねました。
アイドルタイムにあたる時間ですが、続々とお客さんが訪ねて来ます。
その殆どのお客さんが「おじやうどん」を注文されていました。
こちらのお店は「きつねうどん」発祥店です。
その「きつねうどん」と並ぶように「おじやうどん」も名物となっています。
20分ほど待って「小田巻蒸し」が出来上がってきました。
可愛い丼に入っています。(^-^)
蓋を開けますと↓↓このような感じ。
「小田巻蒸し」は、茶碗蒸しにうどんが入ったものです。
大阪の船場が発祥の地といわれています。
船場は問屋街、「小田巻蒸し」は商家がハレの日の祝い麺として振舞っていたそうです。
当時は高級な料理として知られており、庶民の口に入ることは無かったそうです。
「小田巻」という名は、「苧環(おだまき)」という紡いだ糸を巻く糸繰り車が由来です。
何度も何度も同じ作業を繰り返す糸繰りにかけて、美味しいから何度も何度も食べてもらいたい。
そういう思いから「小田巻蒸し」と名付けたそうです。
この「小田巻蒸し」、
庶民には手の届かない高級料理であったが故に、広く世間に周知されませんでした。
また、作るのに手間暇かかることから、提供するお店も少なかったようです。
大阪発祥の郷土料理でありながら、今では大阪人にあまり知られていない郷土料理となっています。
現在の大阪では、郷土料理専門店や、お寿司屋さんなどで提供されているそうですが、
うどん屋さんで提供されているお店は、ほぼ無いに等しい・・・。
だからマツバヤさんには頑張ってもらいたいですね。
「小田巻蒸し」の火を、大阪のうどん屋さんから消える事がないように・・・。
マツバヤさんの「小田巻蒸し」には次のような具が入っています。
かしわ、海老、しいたけ、ゆり根、さわら、穴子、銀杏、蒲鉾。
そして香りのアクセントで三つ葉やゆずも入っています。
一品一品がひじょうに丁寧に作られています。
故に、それぞれの具材の食感や味が楽しめて、まったく食べ飽きない。
卵も滑らかでふんわりとして、心地よく口の中に入って行きます。
贅沢で、楽しくて、とても美味しい!!(^^♪
蒸された麺はふわふわした優しい食感です。
出汁をよく吸収しているので、口に含んだ時、出汁の風味と麺の旨味が広がります。
茶碗蒸しの卵と同化したような、滑らかなこの麺だから、より味わい深いのだと思います。
こんなにも上品で、丁寧で、職人さんの心意気を感じるメニューは、そうそうありません。
素晴らしい逸品です。(´▽`)
マツバヤさんは本当に素晴らしい。
大阪のうどんの文化が、このお店にはあります。
うどんを食べて喜ぶこと。
うどんの文化を知って楽しむ事。
うどんは素晴らしいと、そう思わせてくれるお店です。(^-^)
↓↓メニュー
裏メニューの「小田巻蒸し」は1200円です。(要予約)
ジャンル:うどん
アクセス:大阪メトロ御堂筋線心斎橋駅1番口 徒歩5分
住所:〒542-0081 大阪府大阪市中央区南船場3-8-1(地図)
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情報掲載日:2019年3月9日
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