フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

雪の町 師走旅

2005-12-28 00:16:41 | 町と旅

 今日、12月28日は美勇伝の岡田唯ちゃんの18歳のお誕生日です。おめでとう!そして、福井出身のアイドルと言えば、今は高橋愛、昔は高井麻巳子という訳で、秋元麻巳子さんの3X歳の誕生日でもあります。福井県小浜市にある高井サイクル店に行った事あるのは、ここだけの話です(苦笑)。 さて、今私は30日、31日に実行する旅の行き先をどこにしようか?と楽しく悩んでおります。そんな矢先の、特急電車横転事故のニュースに心痛める今日この頃です。

 年末に、「観光ガイドブックに載っているかどうか」くらいの静かな町を訪れ、師走の夜の町をあてなく歩くのが好きで、今までに何回か年末の旅を実行しましたが、今回はその中から五年前の旅の話をします。


 20世紀最後の旅をしよう!と2000年の年末に一泊二日の旅を計画。以前から行きたいと思っていた只見線(新潟県~福島県)の旅をしたいと思い、プランを練った。
 只見には私が、今の℃-uteの萩原舞ちゃんより小さかった頃に行った事があり、川下り舟から見た只見川の両岸の斜面に圧倒された事が、記憶の中に断片的に残っていた。その記憶の現像ともいうべき旅を行うのには、20世紀最後の旅という大義名分はピッタリなような気がした。

 空は快晴だが地面には雪が深く積もる上越線小出駅のホームで只見線のディーゼルカーに乗り換える。上越線で小出を通る度に、小出を出てすぐ鉄橋で川を越えて山の方へ消えていく細い線路の姿を眺めては、その先の風景に思いをはせていた。その細い線路に今自分は運ばれている。
 小さな村の学校の横をかすめ、小さな踏切をいくつか過ぎ、やがて山深い眺めになる。日本有数の豪雪地帯を走る只見線の車窓は、人の手垢をあまり感じさせない映像を映し、普段あまり列車の窓越しから写真を撮ったりしない私にシャッターを切らせた。

 ひたすら、雪に覆われた山と樹々と寒々とした川が視界を過ぎていき、簡素なホームの無人駅ばかりが現れる。六十里越トンネルという長い県境のトンネルを抜け福島県に入ると、車内にいくつか居た家族客は温泉旅館目指し、駅に停まる度に降りていった。

 夜、私は会津若松に泊まった。この町に泊まるのは二回目だが今夜は雪の夜であった。今晩のホテルが決まり、荷物を置いて町に出た私は傘もささず小雪の町を歩きながら、商店街の脇道にある蕎麦屋で手打ち蕎麦を食べた。少し町歩きをしたあと、あらかじめ目星を付けていた地鶏屋に入った。福島県の地酒がズラリと並んだ品書きから私は父親が中学時代を過ごした町、会津高田の地酒を選び、地鶏の刺身や焼き鳥を食べた。
 雪の夜で歩いている人の少ない駅前からの通りをのんびりと歩きながら、会津若松に来ると必ず覗くゲームソフト屋に寄り、仕上げに駅近くの小洒落た洋食屋でカレーライスを食べ、三軒ハシゴという普段ならあり得ない満腹感に浸りながら宿に向かった。

 翌日、雪の阿賀野川を眺めながら、新潟へ向かった。祖母のお墓で手を合わせ、上越新幹線の車内で一人、幼少からの記憶の現像に浸った。
 帰宅して、点けたテレビから流れてきた紅白歌合戦のモーニング娘。の「I WISH」の映像が私にとっては、20世紀の終わりと21世紀の始まりとを繋ぐ記録映像かもしれない。

 今年もなんとなく、雪のある町に行きそうな気がしています。

 今回のBGM  冬時間 / 高井麻巳子 (アルバム「私のままで…」 収録)

コメント
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