テクプリの名前を知ったのは去年の春頃だったかもしれません。名前からしてテクノをやっているんだな。Perfumeみたいな事をやっているアイドルはいくつか存在するけれど、この子達もそうなんだろうなと軽く流していたあの頃。
デジカメ雑誌「フォトテクニックデジタル」で小林幹幸さんによるテクプリをモデルに撮影された「トーホクスクールガール」という地元宮城県で撮影された写真たちを見て何かが弾けた。それはその一年前の春から東北を包んでいる空をモノクロームで写した写真群でした。
TIF2012で二日連続でテクプリを観て、屋上ステージとガンダムの足元ステージでのパフォーマンスを見比べた時に、それはもう確信に変わっていました。前の日と違う衣装に身を包んだテクプリは、屋上ステージでは夕方の夏の空に似合う衣装。そして二日目はモノクロームな色使いな衣装でした。ガンダムの足元にいる私には、ステージの向こうに「トーホクスクールガール」な背景が浮かんでいます。
テクプリはただのPerfumeフォロワーではなかった。ポップなメロディラインの「スキスキスキ」という曲はアイドルにしか出来ないテクノだし、「渋谷Twinkle Planet」はタイトル通りに渋谷系サウンドを彷彿させ、昔のヒット曲であるさとう宗幸のカバー「青葉城恋唄」はまさに仙台の子だからこそリアリティのあるカバーになり、21世紀のご当地ソングになった。これこそ広い意味でのテクノではないですか?
テクプリ 青葉城恋唄
そんな風にテクプリを気に入り、TIFのあとにCDを買った私には、それでもTIFの前にYouTubeで観たPerfumeテイストなナンバーも、それはそれで捨てがたく、そういう自由なスタンスも地方ならではであり、そのスタンスの肩の力具合が「トーホクスクールガール」なアイドルらしさでもあるのだと肯定しています。
きっと、そこに流れている東北の空気も含めて好きになったからだからなのでしょう。
チョコレート★デスティニー テクプリ