~前回からの続き~
ハロプロの事務所の先輩である森高千里さんがかつて「非実力派宣言」というタイトルのアルバムを出した事がありました。アイドルにとって実力というものは果たしてどこまで必要なのだろうか?そもそも実力というものが必要なのだろうか?
今一番人気がある女性アイドルはAKB48です。これは間違いがない事実。そのAKBはどこがウケているのかと言えば、決して歌やダンスや演技などの実力度ではありません。男性アイドルも嵐が大人気だと言っても、嵐より上手い男性アイドルはいる。
ジャニーズという事務所はエンターテイメントとしての見せ方に於ける完成度にはこだわりを強く持っているように見受けられ、そこにあるプロ意識はある種の美学すら感じます。それが伝統となって次代のグループへ受け継がれていく。これはハロプロが大いに参考になりそうなシステム。
そんなジャニーズと実力比較という点でいけば、ヴイジョンファクトリー所属のグループ、DA PUMPやw-inds.の方が歌やダンスは上手い。しかし、メディア露出などにはジャニーズと大きな差がある。このあたりの関係性はハロプロとAKBにも似ています。
では、男女ともに人気トップに位置するグループが実力を売りにしている訳ではないという事は、果たしてアイドルの人気に於いての本質なのだろうか?
確かにアイドルに実力は必ずしも必要はない。しかし、何かしらのセールスポイントを持っていないと長くは活躍出来ない。女性アイドルの歴史を振り返ってみてもそうです。
長年ジャニーズが仕切ってきた男性アイドルと違い、女性アイドルの人気の傾向は流動的。それを思うと、AKBのような非実力派人気はやがて萎み、次の時代がやってくる。
既に大手事務所は次の手を打ち始めています。先ほど名前を挙げたヴイジョンファクトリーはフェアリーズという女性アイドルグループを立ち上げました。デビュー曲はセールスで苦戦しましたが、スタートはむしろそのくらいがベター。これからどんな手を打つかの格好のサンプルになったのではないかとも思います。
フェアリーズもダンス力を前面に押し出したグループ。前回紹介したFLOWERと同様、十代の女の子に大人っぽい歌を歌わせて、大人っぽいダンスをさせています。明らかにアイドルヲタよりも同世代の女の子を意識している。私はこの前たまたまフェアリーズのイベントを通りがかって観る機会がありましたが、観客はまさに女の子ばかりでした。
今後、女性アイドルの流れは二極化していくと私は予想しています。歌やダンスなどの実力を売りにしているアイドル。実力は二の次でキャラクターなどを見せていくアイドル。前者はハロプロがそうだろうし、広く解釈していけば、FLOWERやフェアリーズもそうです。東京女子流もそこに入りますね。
後者はAKBやももいろクローバーZという事になるのでしょうけれど、私は現在危惧している事があるのです。それは前者のスタイルが主流になるにつれ、アイドルヲタが気にいるタイプのアイドルというものがマイナー化していくのではないかと。先ほどの二極化の例えがもっと加速して、実力派グループと王道アイドル(マイナー系)みたいな感じ。それをアイドル冬の時代と呼ぶかどうかはともかく、AKBみたいな大きな売れ方のあとは、そのジャンルは一度衰退する可能性は高いというのはあると思います。売れすぎの反動で世の中がアイドルに飽きてしまうという。
すでにそういう兆候は見え始めている。アイドルはどんどん接触系現場型へと特化していき、その方向のバリエーションとして地方アイドルというものがヲタ的にホットな存在になりつつある。
確かにアイドルはメジャーでなくてはいけないという事もない。マイナーという形もヲタとしては楽しみ方としてはマイナスではない。
そんな時代にハロプロは一体どこへ向かうのか?アイドルっぽくない実力派というポジションを既に他事務所が築き上げていく中で、ハロプロ独自の方向性を目指すのか?ヲタに特化していくのか? 答えはそう遠くないうちに見えそうな気がするのです。
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確かに最近は実力派を打ち出すグループが増えましたね。しかし、フェアリーズにしろフラワーにしろ、ちょっと没個性過ぎる気がします。(曲など…)
歌や躍りの上手さを優先するならそれこそ若い女のコなんかはアイドルじゃなくレディーガガに憧れるわけで、やはり「アイドル」であるからには可愛さ、ちょっと癖のある特徴、何でもやるぞ!みたいなところが必要だと思います。韓国のアイドルでさえ現地のバラエティではAKBなみに体をはってますし。(農家に行ったりお笑いみたいなことをしたり…)
AKBが非実力派というのは違う気がします。彼女らはみんな最初は舞台に何度も何度も立って、握手の度にファンにアドバイスされ、少しでも目立つために練習し沢山舞台に立てるように他の人のパートも全部覚えたりなどの努力をしています。
私はスキルが拙くてもしゃべくりなど他のところで挽回できるのがアイドルの良さだと思うし、そういう子が日の目を浴びる可能性があるというのが面白いところだと思いますo(^-^)o
ハロプロは、うまくいけばスキルも兼ね備えたうえ、バラエティ能力もある存在になれると思うので、もっとコンサートだけでなく一般の人の目にとまるような場所で無料イベントをするとか、厳しい環境で磨かれてほしいな…なんて思います。
初コメントの上長文、駄文すいませんでしたm(_ _)m
私はAKB48とももクロZと同じく、非実力派の分類ではないかと思うのです。
ハロプロが歌、ダンスともに、実際の実力がないということではなく、
世間の分類としては非実力派の分類になってるということだと思います。
なんならAKB48よりもダンスが踊れないと思ってる人もたくさんいる気もします。
アイドルの日本での定義は、未熟な若いタレントというイメージだと思いますが、
実際、欧米などのアイドルの定義は、何でもできるスターのことを指すものだそうです。
男性アイドルのジャニーズは、様々なことに挑戦して、歌、ダンス、芝居、お笑いなど、
何でもできるオールマイティーの存在として芸能界に君臨しています。
女性版ジャニーズにどこがなるのかは、まだ分かりませんが、
今、そのポジションはAKBに持っていかれようとしている気がします。
ハロプロもまだ頑張れる余地は十分あるので、是非頑張って欲しい。
昔、桜庭選手がグレーシーの誰かと戦って勝ったときに
「プロレスラーは、ホントは強いんです。」
と言ったのが印象に残っています。
(格闘技やプロレスに詳しくない私なので、間違っていたらスイマセン。)
実力派の人が非実力派を装っているのが、かっこいいと私は思うので、
ハロプロにはその方向で頑張ってもらいたいです。
余り考えないで書いてしまったので、
感想が変な方向になってしまっていたらスイマセン。
乱文で失礼しました。
ヴィジョンファクトリーは非常に“政治力”があるなぁと思いました。
かしゆかの友人がフェアリーズの大ファンで共演を楽しみにしていたと語っていましたよ。
タモさんもフェアリーズのダンスのキレに関心していました。
フェアリーズは着々と「実力派」のイメージを構築しています。
あとアイドルして全員が可愛いと思えるルックスも強みだと思います。女の子に受けそうな雰囲気もありますが、あの可愛さはヲタ受けもすると思いました。
>名無しさん
はじめまして!いつもお読みいただきありがとうございます。
確かにフェアリーズやフラワーは曲は普通ですね。でも、だからこそ幅広い客層を掴める可能性はあると思うのです。それがいいのか悪いのかはともかくとして。
AKBの分け方、これは誤解を生むだろうなと思いつつ、分け方の表現として他に思い浮かばず、こういう区分で書きました。もちろん、ちゃんと頑張っている子、出来る子がいる事は理解しております。誤解をされるような表現法ですいませんでした。
また、何かありましたらお気軽にコメントいただけると嬉しいです。
>シスターさん
桜庭選手の発言知っています。懐かしいですね。
自分もハロプロは非実力派だと思っています。そう世間が思っている事も事実です。自分はハロプロの実力はあまり過大評価し過ぎてもいけないと思っているのです。実際、課題はまだまだたくさんあります。なので、その課程で本当の実力派を目指してはどうか?というテーマで書いてみました。
>通りすがりのA-CHANファンさん
男性アイドルではメディア展開で泣かされてきた事務所ですよね。
ただ、フェアリーズは可愛いのだけれど、もう少し華が欲しいなと思いました。ちょっと地味に見えるのです。あえてそうしているのかもしれませんけど。