なつめ、つぼつぼ。

「お茶を気軽に楽しみたい」という仲間でお稽古をし、
お茶会を開いています。いつでも遊びに来てください。

各流合同茶会に行ってきました。その2

2016年03月21日 | お茶会したり、旅行に行ったり。

先週の合同茶会のレポートの続きです。

 

二席目は煎茶道のお席に入らせていただきました。

 花月菴流さんの立礼席(りゅうれいせき)です。

 

私も煎茶道のお席は、ずっと大昔に入ったきりの二度目です。

お菓子をいただく前に1煎目をいただき、

お菓子をいただいた後に、もう一煎入れていただくのだな、

といったぐらいの知識です。

 

まず、お点前というかお道具がきらびやかなのが印象的でした。

こんなトパーズ色の美しい炉で

お盆点前などができたら楽しいでしょうね。

 

一煎目はまず、お茶の香りと甘みを味わいます。

(本当に甘いお茶でした)

ちゃんと飲み干しましたという証に、

伏せて置くのが作法だそうです。

お菓子をいただいたあと、

(「陽春」 亀甲堂御製)

急須に入れられた二煎目を注ぎ分けていただきました。

きれいな緑色です。

同じ茶葉なのに、

二煎目は口の中の甘みをすっきりさせる、

ほどよい苦味。

人間の感覚って、本当に不思議ですね。

 

ところで、このお席の待合で飾られていたのがこちら。

黒文字に、蒟蒻芋に、金柑に、檸檬。

独活(うど)に、薇(ぜんまい)に、筍(たけのこ)に、蕗の薹(ふきのとう)と、

何とも美味しそうな春の恵みのお飾りでした。

角度を変えて、アップ気味に撮影したのがこちらです。

 

こうして他の社中のお席に寄せていただくと、

いろいろ勉強になります。

何より楽しいです。

来年もまたうかがいたいものです。

 

(S・K)

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2016年3月17日のお稽古。

2016年03月19日 | 今週のお稽古日記

合同茶会のレポートも途中ですが、

ひとまず、今週のお稽古日記を。

 

今週はお棚を使って、総飾りのお稽古をしました。

 

お菓子は鶴屋八幡御製の「花霞」です。

春らしい色が素敵でした。

 

4月24日のお茶会といいますか、

特別稽古のことをいろいろ詰め始めています。

蹲(つくばい)もどきもあり、にじり口もあるお茶室ですので、

きちんとした席入りから、濃茶、続きお薄という流れを

お茶を習っていらっしゃらない方にも体験いただこうかと考えています。

関心のある方はぜひ!

 

(S・K)

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各流合同茶会に行ってきました。その1

2016年03月17日 | お茶会したり、旅行に行ったり。

先日3月13日に、社中有志で

朝日新聞チャリティー各流合同茶会に行ってきました。

久しぶりでした。

 

まずは、お武家さんを流祖とするお席を体験させていただきたいと、

古小石州流さんのお席へ。

千利休を祖とする三千家と違って、

武家から発祥した流派はあまりに所作が違うので、

見ていても、とても楽しいです。

一番よくわかるのは、袱紗(ふくさ)を左にではなく、

右につけることでしょうか。

 

これは左に帯刀するからだと聞いたことがありますが、

今回、ちょっと検索してみたら

「基本的に袱紗は右手で扱うものなので、

 普通は右につけるところを、

 宗旦が左利きで左腰につけたので、

 その末裔である千家流では左腰に袱紗をつけるようになった」

という説を見つけました。真偽は定かではありません。

 

お棚が変わっていて楽しかったですね。リバーシブル仕様だそうです。

水指は、楽焼旦入のお作です。

お茶碗も珍しいものを見せていただきました。

一番手前のお茶椀は半七作の「乾山写春草」ですが、

スミレなどの絵の描かれたかわいらしいお茶碗でした。

お香合は御菩薩仁清写「誰が袖」。

内側の朱も鮮やかでした。

お茶器は、内側の蒔絵の見事だったこと。

お抹茶の美しい緑色に映えていました。

 

お菓子は、末広御製の「花衣」です。

 

もう一席は、なかなかうかがう機会のない煎茶道を拝見しようと、

花月菴流さんのお席へ。

次の機会にレポートを紹介します。

 

今夜は、布施でお稽古です。

では、また。

 

(S・K)

 

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2016年3月10日のお稽古。

2016年03月13日 | 今週のお稽古日記

更新が遅くなりました。

3月最初の教室では、茶筅飾りをお稽古しました。

ずいぶん久しぶりだったので、すっかり忘れていました。

お干菓子は、「松風」と「つるかめ」。

 

主菓子は、「野づつみ」。叶 匠壽庵御製です。

餡に包まれた中は、よもぎのお餅でした。

 

 

そして、久しぶりにお稽古に来られたMさんがお持ちくださった、

色とりどりのかわいいお菓子。

おいしくいただきました。

 

 

本日13日、社中有志で各流合同茶会に行ってきました。

古石州流と、お煎茶の花月菴流のお席に入らせていただきました。

そのレポートはまた、後日に。

 

(S・K)

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妙なお茶室その2(解答編)

2016年03月01日 | お茶会したり、旅行に行ったり。

先日の「奈良町にぎわいの家」のお茶室の話の続きです。

下手な手書きですが、お茶室の間取りです。

 

(すみません、真ん中の半畳に入っている縦のラインは無視してください)

 

炉の位置からして、亭主がお点前をする「点前畳」は赤で囲ったところです。

躙り口(にじりぐち)から席入りされたお客様は、

その点前畳を踏み込んで客畳に向かうことになります。

席入りが終わってお客が着座されてからお点前が始まるにしても、

変ですよね。これが妙な点一つ目です。

 

2つ目は、点前畳が2枚の畳にわたっていること。

つまり亭主が座る畳と道具を置く畳が、縁(へり)で分かれています。

これは「腹切り畳」と言われて、忌み嫌われることです。

 

お客から見て、床の間が下座にあるのは、

「下座床(げざどこ・しもざどこ)と呼ばれて、

他にも例のあることですので問題ありません。

 

ここまでは、お茶を学んでいる人には簡単だったかも。

 

あと、私が知らなかったこととしては、

この四畳半の畳の敷き方自体が、タブーだということ。

畳を「卍(まんじ)」に敷くのは、

「切腹の間」として避けられるべきそうなんです。

 この点でも、このお茶室は妙ですよね。

 

 

講師の増田明彦先生は、

卍に敷かれていることは半畳ずつずらして

上の右図のように敷き直せばいいことだけれど、

点前畳と躙り口の位置関係については

なぜ、そうしたのか理由がわからないということでした。

ただ、玄関から入って二つ目の座敷にも炉が切ってありましたので

通常のお茶会はこちらを使っていたのではないかということでした。

お茶室の(待合に面した)右の壁に

躙り口を作れば、妙なことにはならなかったでしょうに、

なぜ、こういう造りにされたのか。

 実際にお茶室で庭を拝見しながらに

待合から蹲(つくばい)、そして躙り口(にじりぐち)という

流れで歩いてもらうことでお庭を楽しんでもらいたかった?

とも考えてみましたが、実際のところは謎のままです。

 

 

ところで、卍の敷き方の話の中で余談として教えていただいたのは、

「床差し(とこざし)」という言葉でした。

 

床の間の前の畳は、通常「貴人畳」といって、

床の間と畳の縁(へり)が並行になるように敷かれます。

(こんな感じですね)

 

「床差し」とは、床に縁(へり)が差すように敷かれることだそうです。

この敷き方も基本的には避けられるそうです。

床差しになっている敷き方の例はこちら。

 ↓

 

しかし、増田先生によれば、「床差し」と「卍」、

どちらがより避けなければならないことかといえば「卍」だそうで、

そのために床差しになるのはやむを得ないことだし、

最近では気にされることが少なくなってきたというお話でした。


 

さてさて、「奈良町にぎわいの家」の別の座敷の床の間。

お気づきでしょうか。

床柱が、二月堂のお水取りで使われたと思われる

だったん松明竹です。

そして、東大寺開山堂の椿「糊こぼし」。

 

奈良では、今日から修二会が始まりました。

いよいよ、春ですね。

 

(S・K)


 

 

 

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