さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

待てど暮らせど来ぬ人を

2014-09-18 | 日記
宵待草のやるせなさ・・



 今日散歩していたら道脇にマツヨイグサの花が綺麗に咲いていたのを見つけました。嬉しくてレンズを向けながらこの歌を心で歌いながらシャッターを切りました。

 大正浪漫を代表する画家そして詩人の竹久夢二の叙情歌ですね。大正時代生まれの爺いには心にしみ入る歌なんです。

 美しい人が宵待草の咲いている窓辺で思うあの人を待っているんですね。大正時代の宵待草は初秋の宵かすかにものの見える薄明かりの中でポットかすかな音を立てて開くんですよね。大正時代の宵待草は美しいです。

 でも、あれっ・・と思ったんですよ。平成のマツヨイグサは燦々と輝く太陽の光の中で咲いていて美しいんです。

 ああそうだ、平成の女の人はかすかな薄明かりの中で咲くマツヨイグサを眺めながらやるせない思いで思う人を待つなんてことしませんよね。平成の女の人は明るくって、しっかりと自己主張ができて、魅力的で美しいんです。

 平成の時代は、美しいあの人のことを思ってやるせないのは草食系の男性かもしれません。そういえば大正生まれの爺いも若かったころ「待てど暮らせど来ぬ人を宵待草のやるせなさ」とあの美しい人のことを思って一生懸命歌っても誰も振り向いてはくれませんでした。それはそれはさみしく悲しい思い出でなんですよ。涙です。

 詩の中では宵待草と詠まれていますけど正しい呼び名はマツヨイグサなんだそうですね。私は子供の頃は月見草と言っていました。