さんたろう日記

95歳、会津坂下町に住む「山太郎」さんたろうです。コンデジで楽しみながら残りの日々静かに生きようと思っています。

秋空に輝いて咲くこの花を

2014-09-27 | 日記
 私はアメリカイモと呼んでました。



 懐かしい花なんです。本当はキクイモといううんでしょうか。繁殖力の旺盛な花なんですね、堤の土手などに群落になって咲き誇っているこの花をみると幼い頃の思い出がよみがえってくるんです。

 私が小学校1年から5年まで暮らしていた山峡(やまはざ)の9軒程の小さな聚落小立岩にもこの花を栽培している家がありました。根につく芋を漬け物などにして食べていたようです。友達の家で食べさせてもらった記憶がありますけどカリカリとして香り高くおいしかったように覚えております。成人して思い出しアメリカイモを漬け物にして食べて見ましたけど、繊維質て固くて食べられませんでした。当時の人は上手な漬け方を知っていたんでしょうね。

 子供たちはこのアメリカイモの茎を分けてもらって肥後の守という小さなナイフ(その頃の子供たちはこのナイフをみんなもっていてピカピカに研ぎ澄まして使っていたのです)で茎を15cm程の長さに切って茎の蕊(ずい)を手頃な細い木の棒で押し出して遊びました。すると、真っ白な細くて丸いスポンジのような蕊がぬけるのです。

 当時は今のようにいろんな形のプラスチックなどありませんでしたから、その丸くて細い真っ白なスポンジをとても美しい物に思えたのです。それはなんの遊びに使う物ではありませんでしたけど、ただその蕊の形や長さや美しさを友達同士で競い合って楽しんだのです。

 なんの特別な遊びもない昔の子供たちはこんな素朴な遊びにも楽しみを見つけていたんですね。秋の空に咲き乱れるアメリカイモの美しい花を見ながらそんな幼い頃の昔を懐かしんでいる爺意でした。