あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: しまなみ海道_生名島、佐島、赤穂根島、岩城島、周遊ツーリング

2010年05月09日 | 旅するシーカヤック
2010年5月8日(土) この週末は、お気に入りの島、生名島をベースにした『しまなみ堪能キャンプツーリング』

朝早くに、生名島のいつものキャンプ場に到着した。 今日は、既に管理人さんも来ておられるようだ。
『おはようございます。 今回もよろしくお願いします』と挨拶し、手続きを済ませる。

五月連休の様子を伺うと、今年は天気にも恵まれて比較的人出が多かったとの事。 それはよかった!
静かなキャンプ場が好きな私は、他に人が居ないか、もし居られても一組位の時にしかこのキャンプ場には来ない事にしているのだが、連休や海水浴シーズンなどの書き入れ時に、他の方々にキャンプ場を利用していただけることは嬉しいことである。

また驚いた事に、私のブログを見てここに来た人も居られたのだとか! そして、このゴールデンウイークには、カヤックを積んでキャンプ場に来た人が例年になく多かったのだそうだ。 それはそれで驚きでもあるが、『自称_上島町のなんちゃって観光大使』としては、やっぱりうれしいなあ。

櫂伝馬の大崎上島も、この生名島をはじめとする上島町も、私がお気に入りになった島々は、本土と陸続きとなる橋が架かっていないことが共通している。 逆に、橋が架かってしまった岡村島や大崎下島へは、最近足が遠のいているのも事実である。 瀬戸内の島々を定点観測している私が見ていると、やはり橋が架かると、島の雰囲気が大きく変わるのは、残念ながら否定する事ができない。

橋が架かっていない事は、それはそれで住んでいる方々に不便さはあるのだが、島を訪問する人間から見ると、やはりそれはその島々の独特のそして貴重な特徴や、長年培われてきた独自の文化&雰囲気が、離島であるがために残されていることが、その島のとても大切な魅力になっていると感じている。
***
『じゃあ、行ってきます! 今日は空気もきれいだし、なにより好い天気なので、最高の漕ぎ日和ですよ』
 
昨日の雨で空気は澄み渡り、暑くもなく寒くもない最高のコンディション。 今年初めて、短パン&Tシャツで漕ぎ出した。

最初の頃こそ、少し風があったのだが、途中からは瀬戸内らしい凪の海。 クリアな空気で、新緑の美しさがより一層引き立ち、美しいしまなみの景色を堪能しながらのツーリング。
『いやあ、これは気持ち良い。 今年のツーリングで最高のコンディションじゃないか!』
 
生名島と岩城島との間の瀬戸を南下し、そこからはバウを少し東に向けて佐島の西岸へ。 そう、佐島の南西端には、私好みの浜があるのだ。
 
透き通った海の水。 細かく砕けた花崗岩の砂浜。 眺めているだけで心が癒される。

再び漕ぎ出し、赤穂根島の南岸を漕ぎ進み、いつも通り少しザワつく津波島との間の瀬戸を漕ぎ抜けると、バウを北に向ける。
 
***
岩城島に上陸。 公園で潮の付いた顔を手を洗い流し、いつもの『よし正』さんへ。 ここの定番、『よし正定食』が一番のお気に入り。
 
今日もボリュームたっぷりの定食。 これでなんと650円である。 安いなあ!
あー、お腹一杯。 満足満足。 『ごちそうさまでした』
***
食後はいつものようにスーパーを覗き、ターミナルのお土産をチェック。 さて、帰ろうかと思ってふとバスの時刻表を見ると、10分後にバスがでるようだ。

このバス、前から気になってたんだよな。 時間もたっぷりあることだし、ちょっと聞いてみようか。

出発前に戻って来られた若い運転手さんに、『このバス、島を一周するんですよね』 『ええ、そうですよ』
『料金はいくらですか?』 『はい、無料です』 えー、無料なんだ!!! これは乗るしかない。
『一周、乗っても良いですか?』 『ええ、どうぞ』と笑顔で答えて下さった。
 
地元の生活バス。 途中からは帰宅する幼稚園の園児達も大勢乗り込み、車内は賑やかに。
子供達は、自分達が降りるバス停が近付くと、『ちゅぎ、おねがいしまちゅ』と運転手さんに伝えるのだ。 可愛いなあ!
そしてバス停に到着し、降りる時には『ありがとうございまちた』と挨拶していた。 感心感心。

シーカヤックで岩城島を一周した事は何度もあるが、陸路で一周したことはなかったので、興味津々で車窓の景色を堪能した。
約30分ほどで、出発したバス停が近付いてきた。 俺も、『つぎ、おねがいします』と言わないといけないのかな、なんて半分冗談で思っていたら、残っていた子供が、『つぎ、おねがいしまーす』と言ってくれた。
ホッとしたのが半分、言えなかったのが残念なのが半分、なーんて。

でも、降りる時には私も当然、『ありがとうございました!』と挨拶した。
***
浜に戻り、再び漕ぎ出す。 時計回りで岩城島を一周。

途中の造船所では、完成まじかの兄弟船?の傍を通り、出発した浜に戻ってきた。
 
今日は9時に出発して、戻ってきたのが午後2時過ぎ。 お昼ご飯や30分ほどのバスツアーを含め、計5時間ほどのロングツーリング!
今年最高のコンディションの中、しまなみツーリングをたっぷりと堪能した。

***
フネを揚げ、シャワーを浴びて着替えると、因島へ買い出しに。 キャンプ場に戻ると、次第に日が傾いていく中、夕食の準備に取りかかる。
小さな釜に無洗米を入れ、適量の水を入れてしばらく置いておく。 30分ほど待ち、カセットコンロに火を入れて、ご飯を炊く。
最初は静かだが、しばらくするとグツグツ、ポコポコと音がしてくる。 火を小さくし、蓋の隙間からシューシューと湯気が吹き出し、しだいにお焦げの香ばしい匂いが漂ってきたら、火から下ろしてしばし蒸す。
そしてこの釜炊きご飯が、なんとも言えずおいしいのである。 お米の一粒一粒がキリリと立ち、そしてツヤツヤと光り輝き、なんとも言えない甘みと味があるのだ。 この釜炊きご飯があれば、玉子と納豆でも充分なくらい。

ご飯を蒸している間に、レトルトの親子丼を温め、玉子とシーチキン、サラダの残りのカイワレで『カイワレとツナのオムレツ』をつくる。 
 
ビールを『トクトクトクトク』と注ぎ、『いただきまーす』と一人乾杯。 『グビリ、グビグビ。 うーん、最高に美味い』

オムレツをつまみながらビールを飲んでいると、もう一組キャンプ場に来られている家族のお父さんが歩いておられた。
こちらを見られたので会釈すると、向きを変えてこちらに来られる。
『こんにちは』と挨拶すると、『こんにちは。 あの、ブログの方ですよね』と驚きの返事が!

『え、ご存知なんですか?』 『ええ、ブログ見たことがあります。 確か、息子さんとも漕ぎに来られた事がありますよね』との事。
お話を伺うと、お子さん達がキャンプに来たいと言うので、初めてのキャンプとしてここに連れて来られたのだとか。 今日は天気も最高だし、お子さん達もよろこぶ事だろう。
『ではまた』 『ええ、またブログ見てみます』 いやあ、驚いた。 こんな所でブログを見て下さっている方にお会いするとは!
ほんと、今日は最高の気分である。
***
その後は、一人夕日を眺めながら、最高のコンディションだったツーリングを思い出しながら、旨いビールを飲み、ワインを楽しんだ。
 
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2010年5月9日(日)
翌日は、ここに漕ぎにきたときの定番である、平内島、亀島、鶴島のお散歩ツーリングを楽しむ。
 
カヤックを揚げ、道具を水洗いして乾かしている間に、コーヒーをいれて、ベンチでのんびりまったり。
余りの気持ち良さに、ポカポカと差す日差しを浴びながら、ベンチに寝転んで青空を眺めた。 なんと爽快な休日なのだろう。 完全にリフレッシュ!
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連休明けの週末。 お気に入りのキャンプ場をベースに、今年最高のコンディションの中、2010年の21&22漕ぎをたっぷりと堪能することができた。
瀬戸内、最高!!! さて、次はどこへいこうかな?

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