あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 夏の予感!

2011年06月03日 | 旅するシーカヤック
半年に及ぶながーい引き蘢り生活が明け、ようやく普段通りの『あるくみるきく_旅するシーカヤック』生活に戻りつつある。
***
先日、会社を少し早めに上がり、少し寄り道。 訪れたのは、とある漁協。

『こんにちは。 突然で申し訳ありません。 漁協で管理されている桟橋を一晩お借りできないか相談に来たのですが』、と受付の方に伝える。
すると、奥に居られた方が出てこられ、『ではこちらへ』と、応接室に案内された。

プライベートの名刺をお渡しし、『実は、昨年「旅する櫂伝馬プロジェクト」というのをやりまして、今年もまたぜひ実行しようと言う事になったんです』と切り出した。

旅する櫂伝馬プロジェクト(1)
旅する櫂伝馬プロジェクト(2)
***
昨年の新聞記事や構想書を取り出して、大崎上島から阿賀を経由し、宮島まで、木造和船の櫂伝馬に乗り、人力で漕ぎきった一泊二日の旅についてお話しした。
すると、その方も『旅する櫂伝馬プロジェクト』の事をご存知だったようで、良い雰囲気で話が弾んでいった。
 
『それで今年は9月に実行予定なんですが、少し早めに宮島に着いて向こうでの行事を充実させたいと言う事で、こちらの桟橋に一晩停泊させていただけないかとご相談に伺ったんです』

先日、フレックスを利用して会社を早めに上がり、いくつかの桟橋を下見しにきた事。 本命と考えている桟橋では、そこを利用されている漁師さんにもお話を伺い、こちらに相談に行くように言われた事などなどをお話しする。

『分かりました。 せっかくですから、できるだけ協力できるようにしましょう。 あの桟橋がその日に使えるかどうか、そこを使っている人に確認してまた電話します』と前向きなお返事をいただくことができた。
『ありがとうございます。 本当に助かります』
 
その後、この町には昔の和船文化が残っていないか尋ねたところ、『ええ、残念ながらここには櫂伝馬とか櫓漕ぎ船とかの文化は残っていないんですよ』との事。

『でもね、昔はここの漁師さん達も、豊島の船のように対馬や九州の方まで漁に出ていたそうです』 『え、そうなんですか』
『ただ、豊島は夫婦で乗って行かれますが、ここらの人は、小さい船で一人で行ったそうです』 『なるほど。 確かに、豊島の夫婦船は結構珍しい形態なんですよね』

やはり、漁師さんや漁協関係の方には、興味深いお話を伺うことができる。 これも貴重な『あるくみるきく』。

数日後、ケータイに電話が入ってきた。 『先日は突然お邪魔して申し訳ありませんでした』 『いいえ、それで確認したんですが、せっかくだから一晩なんとか使ってもらおうと言う事でOKが出ましたよ』 『いやあ、助かります!』
『あのもう一隻の大きな船も大丈夫でしょうか』 『ええ、さっきあっちに行く用があったんで、港のスペースを測ってみましたが、なんとか泊められそうです』 『え、そこまでしていただいたんですか。 それは本当にありがとうございます』

本当にありがたい事である。 突然お邪魔し、唐突に桟橋を一晩お借りしたいと願い出た事に対し、こんな前向きな対応をしていただけるとは。
これで、一つの壁はクリアすることができた。 その後も、宿泊先として良さそうな候補も見つけることができ、大崎上島での啓志君を中心として、一歩一歩実行に向けた準備が進んでいる。

『旅する櫂伝馬プロジェクト』 新たな瀬戸内海洋文化の一つとして、本当に大事に育てていかなければならないと再認識した。

***

その後、4年前からお世話になっている島の施設の先生から電話をいただいた。
『こんにちは。 ご無沙汰しています』 『今年もまた、シーカヤック教室をやりたいんですが』 『ありがとうございます。 またぜひお願いします』
 
とても嬉しいことである。
豊島の家船文化を調査する『あるくみるきく旅』で偶然知り合った島の方からの紹介がご縁で始めたシーカヤック教室。 今年で4年目になる、私にとっては真夏の楽しみの一つとなっている恒例行事。

家船の島、豊島

夏のシーカヤック教室(1)
夏のシーカヤック教室(2)
夏のシーカヤック教室(3)

 
また、あの子供達の輝く様な笑顔と、驚くほどの成長に出会えるのは、とても楽しみである。
今年は新たな企画を取り入れながら、『安全第一』で取り組んでいこう。

***

週末のキャンプツーリング。 旅する櫂伝馬プロジェクトの準備。 そして、夏のシーカヤック教室の企画。
ああ、夏の予感!

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする