
平和な片隅。|昔からスポーツに例えるのがしっくりくる。現役選手、監督、マネージャー、評論家、研究者…ひとり何役もじゃんじゃんこなせ言われたって無理よ。ひとつひとつ経験値もまったくちゃうねん。ひとつの分野においてベテランであっても、他のことでは初級者・素人あるいは中堅であるというのはごく普通のこと。しかし、この一見、当たり前のことを一部の成功者がよく理解していない。というかむしろ成功者の方がより万能感という陥穽にハマる可能性が高い。たとえば、「名選手は名監督に非ず」というのもよく聞く話。ミュージシャンで言えば、スーパーヴォ―カリストやギタリストの書く詞が(年齢を重ねても)ダサいということは珍しくない。ギターテクや歌のうまさと作詞の素養というのは全く別の能力と修練が必要。なので、たとえ長年のファンであっても、そこは冷静に峻別したいところ。だから、同じ曲のなかでも、「うわっ、ここのソロすっご。カミ」、「でも、サビの歌詞ダっサ。バカッぽ」を交互に呟きながら聴く。かくいう自分も誰かからそう見えている可能性有と思いながら自信と自戒をチェック&バランス。プロのフリ見て我がフリ直せ。|なお、一般に、兼業や二足、三足の草鞋ってすごいと思われがちだが、兼業先となる対象分野にはそれぞれにその道のベテランがいてる。言語で言えば、バイリンガル、トリリンガルやマルチリンガルがすごい、ってのも同じ理屈。|趣味やめるつもりないて。欲求を犠牲にして誰の人生やねん。自己犠牲を美化するのはよろしくなか。利己の砦がなければ、利他も発動せえへん。||職場の同僚と大学時代にさしで飲んだ校友が地上波で対話している不思議。ふたりとも輝いて見える。