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負けない戦い方から勝つ戦い方へ▪明治安田生命J2 第28節 V·ファーレン長崎 - FC琉球 観戦記&レビュー

2021-09-09 12:00:00 | V・ファーレン/ヴィヴィくん

9/4はJ2第28節。V·ファーレン長崎はFC琉球とホームのトランスコスモススタジアム長崎で対戦しました。

この夏の試合は雨ばかりで少々うんざりしていましたが、今回は晴れました。良かった。暑いけど。



入場時には除菌ウエットティッシュと塩タブレット1つが配られました。これはありがたいです。


「厳戒態勢」のため、座席も間隔をさらに空けて着席となりました。



アルコールの持ち込みも不可でしたが、ミックスフルーツのスムージーがめちゃくちゃ美味しかったです。




食べ物は、稲佐山にオープンしたレストランITADAKIの「INASAバーガー」がお目見えしていたので、それにしました。

ソースがどことなく懐かしい味。なんでだろう?



この日のヴィヴィくん。麦わら帽子をかぶり琉球のマスコット「ジンベーニョ」のぬいぐるみを持っていました。




ボールパーソンのU-18の選手とグータッチ🤜🤛



さて、試合です。



結果は3-1で勝利。

前節の敗戦もあり、ここからホーム3連戦ということもあり、上位との差を詰めなければならないというプレッシャーもあり、試合前からドキドキ。いい緊張感のある試合でした。



スタメン。
長崎は8/25の金沢戦で負傷交代したMF28ウェリントン·ハットが欠場。14名倉をFWから左SHに、19澤田を右SHに、7エジガルと27都倉の2トップが復活。
琉球は前節秋田戦で右SB7田中とCB15知念が共に負傷交代。主力2人が長期離脱。代わりに22上原と3福井が入ります。



琉球の特徴はポゼッションサッカーと早い帰陣からの堅守。ボール保持時は両SBが高く上がり、両SHはインサイドに。2CBで回す場合もあるもののボランチの10富所か20上里か落ちて3-4-3のような形が多いです。
3バックで回しながらまず中央に位置する37武田、13清武、8風間(もしくは16阿部)に縦パスを差し相手を中央に引き付けてからサイドに展開し崩すのがパターン。

この試合での長崎の狙いはいつもの4-4-2を基本としつつ、構えるのではなく出来るだけ高い位置でボールを奪ってのカウンター。速い切り替えで人数もかけて得点を奪いに行くというもの。

FWが高い位置までプレスに行って全体を押し上げて奪いに行くこともあれば、そこまで行かなくてもコースを限定し琉球の縦パスを入れた瞬間に素早く取り囲んで奪う形が何度も見られました。

そして、奪ったら2トップの都倉エジガルのコンビでボールを収め、スプリントしてくるサイドの選手に預けて攻撃を完結。

これは琉球に思い通りの攻撃をさせないというだけでなく、ブロックを作ってしまってからでは堅い琉球の守備が整う前に攻撃してしまうという意味で効果的だったのではないでしょうか。

奪ってからの前への推進力がこれまでとは違いました。


松田浩 監督
--都倉 賢を起点に厚みのある攻めを展開できていましたが。
都倉をポストプレーヤーとしてというのはこれまでもあったんじゃないかなと思いますが、やはり、ボールを奪う守備をして、引っかけてショートカウンターという形もかなり出せた。ボールを奪いにいく意識を高めたというか、それによって得点を増やしていくというところを、ある程度できたことが収穫だと思います。
--試合運びについて。
前半に関しては、これまで負けない戦い方というか負けない仕組みみたいなものは、ほぼほぼできたんじゃないかなということで、ただ、そこに終始していたことでなんとなく、負けてはいけないというか、負けることを恐れることになるとネガティブなフィーリングが勝ってしまって攻める気持ちがなくなってしまうということで、今後、われわれはもう1つも落とせない。 毎回が決勝戦のつもりで戦うという意味では、守備でも攻撃的に。攻撃はもっと攻撃的にというかゴールに迫るというか。千葉戦ではちょっと足りなかった部分、それは体力的なこともあったかもしれないですが、そういう姿勢の部分、戦い方のトーンをアグレッシブにするというか、それによって攻撃していくことを示そうということが今日はいいように出たのかなと思います。
という松田監督のコメントを読む限り、相手が琉球だからというだけでなく、これまでの「堅い守備をベースに1、2点を取って勝つ」というサッカーから進化するという意味でも大事な試合だったことが伺えます。



先制点に繋がる崩しの場面。直前に左サイドに上がった15加藤聖にボールは渡りませんが、加藤はそのまま琉球GK26田口にプレスをかけます。田口のフィードは6カイオがヘディングしセカンドボールは名倉へ。このとき琉球も押し上げてセカンドを取りたい状況でしたが、それが中途半端になったか足が止まり図のように中盤と最終ラインの間にスペースが出来ており、ここを都倉→エジガル→13加藤大と使い、シュートが手に当たりPKとなりました。
カウンターではなかったものの、長崎が全体を押し上げてプレッシャーをかける姿勢が生んだ先制点ではなかったでしょうか。

2点目はタイトな守備からのカウンター。琉球の8風間が単独で仕掛けようとしてくれたことでカイオが奪えて都倉、澤田がプレッシャーを受けながらもしっかり繋いだことがシュートまで繋がりました。この試合、走りの部分も球際の部分も個々の頑張りが目に付きました。



後半の立ち上がりも、2点で満足せず3点目をという勢いで前からプレス。これが相手をミスを誘い、都倉のゴールに。琉球のほうも逆転に向けて強度を持って入ろうとしていたろうと思いますが、見事に出端を挫きました。


長崎としては前半立ち上がりからここまでの激しいサッカーをするならば、運動量が落ちてくるであろう後半の半ばくらいまでに複数得点が欲しいところですが、まさに3-0という理想的な展開。


琉球は後半15分に18清水を前線に投入し、そこへの長いボールを織り交ぜながら長崎を揺さぶりにかかります。
清水への長いボールから8風間が決定的なシュートチャンスを作りますが、これは1富澤がセーブ。

3点リードし運動量も落ちる中で、長崎は受けすぎることなく、マイボールの時間を増やすこともしていましたし、カウンターの場面も作っていました。基本的にまずまずの戦いをしていたと思います。

後半30分の失点はちょっとしたこと。長崎がゴール前まで攻めたあとに戻れない選手が何人かいた中で都倉が戻って埋めていました。そこでボールを保持しようとするところで24江川と都倉の連携ミスを奪われたということでしょうか。

生で見ていたときには何やってんだよと思いましたけど、見返してたらそれまで強度の高い試合をした中で、ああいうことが起こるのを責めるのはまあちょっと可哀想な気もします


結局そのまま3-1で終了。

負けない戦いから勝つ戦いへのシフトという点では理想的な試合が出来たのではないかと思います。それも琉球を相手に出来たのは大きかった。

課題としては、後半の運動量が落ちてくる境い目のところのマネジメントでしょうか。
結果論になりますが、失点のところは素人目にはもう少し早い段階で選手交代に動いてもいいのではと思ってしまうんですが、松田監督はなかなか動きませんね。あれを交代なしで上手くやれるようになるのか、これからはそういう部分も見ていきたいと思います。

次は相模原。高木琢也監督になりしぶとくなっているように見えますし、どんな駆け引きをしてくるか。


ドキドキな戦いがこれからも続きます。


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