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勝負を分けたゴール前のクオリティー▪全国高校サッカー選手権 長崎県大会 決勝 創成館 - 長崎総附

2020-11-10 21:00:00 | サッカー(高校、大学、社会人、Jリーグほか)

第99回全国高校サッカー選手権長崎県大会は11月8日にトランスコスモススタジアム長崎で決勝を迎え、新人戦と同じカードである創成館-長崎総合科学大学附属(以下、総附)の対戦となり、延長戦で1-0と創成館が勝利。ついに初優勝と初の全国大会出場を勝ち取りました。総附の連覇は4でストップ。

5年前も決勝に進みながら敗れた経験があり、高総体や新人戦でも決勝で散ってきた創成館。創部10年目、ずっと指揮をとってきた久留貴昭監督の喜びもひとしおだったでしょうね。

おめでとうございます!





スタメンとフォーメーション。






立ち上がりからボールを握ったのは創成館。DFラインでのビルドアップで2トップの9市瀬選手と10新川選手に縦パスを入れ前進するやり方。総附は5-2-3のような形で前の3枚が横並びで創成館の真ん中を消し、創成館の2トップにはマンマークという守備をします。しかし、創成館はサイドバックを出口にして総附の前3枚のラインを突破。9市瀬選手はポストプレーが上手く、10新川選手は総附3バックの脇に流れる動きで収め、縦パスからのセカンドボールも、総附の中盤が2枚でスペースがあることから拾う場面も増えていました。




高い位置でスローインを得ると、キャプテン8岩﨑選手のロングスローがあります。そのセカンドボールを18田中選手がシュートという総附のお株を奪うような決定機。これは総附GK1梶原選手がセーブ。


総附も前の3枚のプレッシングで創成館のビルドアップを引っ掻けて遠目からシュートを何度か放つ場面がありましたが、ゴールはいずれも枠を外れます。




後半の立ち上がりも創成館が8岩﨑選手のロングスローとコーナーキックで立て続けにチャンス。9市瀬選手がエリア内で振り向き様にシュートを放ちますが、これも総附は防ぎます。




ここから総附がボールを握る時間が長くなります。後半から5-4-1の形に変更。サイドバックにプレッシャーがかからないことと中盤にスペースを与えている状況を修正。また、左ウイングに27小田選手を入れ20牧田選手をセンターフォワードに、7一宮選手を左ウイングバックに変更し、20牧田選手と7一宮選手のところで攻撃の起点が出来るようになり、押し込む時間が長くなります。ただ、サイドからクロスという場面は作りながらゴール前での決定機は生まれず。



0-0で延長戦に突入した前半、総附の連続攻撃。22岩永選手のスルーパスに抜け出した20牧田選手が創成館GK1永田選手と1対1。これは1永田選手がセーブ。続くコーナーキックから総附5児玉選手のヘディングはクロスバー。総附からすると決定機はこの2つ。ここを防いだのは創成館にとっては大きかったかもしれません。

そして、延長前半の途中、市瀬選手が交代したあたりから8岩﨑選手が高い位置を取るように。10新川選手と共にFWの位置に。結果的にこれが勝敗を分けることになります。



PK戦かなという雰囲気も漂う延長後半アディショナルタイム、延長から投入された11豊本選手が左サイドでキープし、右足クロス。




これをゴール前で瞬間的に総附センターバックの背後から前にポジションを取った8岩﨑選手がヘディングでドンピシャで合わせ、ゴール。終了直前にキャプテンが決めるという劇的な展開。




そのまま終了となりました。


もちろんクロスも良かったのですが、8岩﨑選手のゴール前での駆け引きが大きかったと思います。試合を通して両チームに欲しかったのがエリア内でそうした仕事が出来る選手のように感じます。総附は今年はアタッカータイプの選手はいますが、過去に所属した安藤瑞季選手や千葉翼選手のようなタイプのストライカーがいればと思ってしまいます。

創成館は大会を通して無失点で終えた組織的な堅守と、最後に8岩﨑選手をFWに上げた采配が勝利に繋がったのではないでしょうか。






総附・小嶺監督も創成館・久留監督を祝福。




久留監督に抱きつく8岩﨑キャプテン




SNSで繋がりのある創成館OBの皆さんも大喜びです。

全国でも頑張ってください。


大会に出場した選手の皆さん、今年はコロナで思うようにいかないこともあったと思いますが、引退する3年生は特に本当にお疲れ様でした!

1、2年生の皆さんはまた来年!


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