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二日間ほど本来の夏の朝らしい爽快を味わえたが、今日はまた蒸し暑い朝を迎えた。弱って死んでしまったメダカが一匹浮いているのを埋葬してから週前半勤務の最終日へと駅へ向かう。座間駅の近くに原付2種を駐車したあと雌の公孫樹の凄い大木を仰ぎみて駅へ向かう。すでに青いギンナンの実をたわわにつけている。そこの道端に封筒が落ちていた。お金ということはありえないが念の為に中身を確認する。中身はコンサートチケットの10枚綴りだ。根本昌明さんという指揮者と東京合唱協会の秋にあるコンサートの前売り券だ。発行元が座間の近所らしい。そこで電車へ乗りこむ前に発行元へ拾ったという電話をいれた。奥さんらしい人が応対して夜になったら自分の所へ受け取りにやってくるということで話がすんだ。夜になってその奥さんと連れだってやってきたのはそのチケットに表記されている根本昌明さんだった。
お礼に立派な「葛切りセット」と根本さんが東京オペラシティホールで東京フィルハーモニーと二期会合唱団を指揮したベートーベンのシンフォニー第9合唱付きの実況CDまで持参してくれて恐縮してしまう。これは根本さんが主宰する「レーベンバッハ」が2010年に発売したものである。これも近所に住む縁ということで、今度根本さんが指揮をとっているコンサートかリコーダ演奏会にでもでかけてみようと思っている。チケットを落とした時はどこかへアルバイトに出かける時だったということを全く虚飾なく語っている根本さんはやっぱりハイデッガーが言う「本来的自己」を持っている人物だということがわかった。縁の不思議を物語る夏の一日である。
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