猛暑になって盛り返す兆しがあったカフェ営業がまた低迷している。先日も近所にある山下町のジャズ喫茶「ミントンハウス」の「おいどん」マスターと茶飲み話を交わす。あちらは拠点そのものが、老朽化したビルの建替えに伴って近隣に移転先を探している。半世紀に及ぶ溜まったLPの移動先への選別準備を始める時間が迫っているようだ。
もうフリージャズやインプロビゼーション優先な昔のLP盤を好んで聴く姿勢の客が激減している。そこで売却レコードの選別鑑定を一部、引き受けることにする。8月から先方は日中の営業をやめるので、隙間を見つけて手伝うようにするが、こちらも寄る年並みのせいか、昔みたいな素早いレスポンスは消失してしまった。
SNSを眺めていたらアメリカの偉大な歌手トニーベネットが96歳、日本ジャズ喫茶界の大御所的存在のDUGオーナー、中平穂積さんが86歳を無事迎えたことを知る。つい最近「MY ROOM MY AUDIO」を上梓した寺島靖国さんも84歳、元気な様子に敬服させられる人々である。
さりげなく気を吐くこうした人々のことを思っていたら思い出す人が浮かんだ。大久保久雄さんという図書館司書をしながら書誌学を研究していた古本仲間の先輩である。暫くお会いしていないが、暗算すれば90歳を超えてている筈だ。(続く)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます