「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

各部局調整費に係る追加文書請求

2012-07-17 22:51:00 | 近況活動報告
予告どおり、本日付けで各部局の部局調整費のうち、抽出した事業について具体的使途・金額の適正を確認するため、関係書類を請求(郵送)しました。
(なお、くらし・環境部及び危機管理部については、おおむね妥当と認め、抽出対象はありません)
なお、執行額を公表しなかった経済産業部については、まずもって既請求分を除く全事業について金額確認のための請求(郵送)を行いました。

以下請求詳細↓
<経済産業部分>
別添、「平成23年度 企画調整費一覧(事業採択額)」のうち、すでに執行額が公開された番号1、5、12を除く事業に係る全事業の会計書類のうち個別の実支出額及び債主がわかる書類(支出負担行為伺又は支出票のかがみ等)。


<その他の部局分>
平成23年度に実施の以下7事業に係る会計書類(支出負担行為伺、支出票等一式)及び契約執行書類(随契・入札執行伺等一式)並びに以下の4と7に係る復命書(パンフレット類除く職員が記述した部分のみ)
<企画広報部県政推進調整費>
1 「静岡県・浙江省友好提携30周年記念事業広報活動」4,513,282円
2 「知事戦略監兼企画広報部長執務室整備に係る所要経費」184,000円
<文化・観光部企画調整費>
3 「台湾定期便利用促進事業」8,956千円
<健康福祉部企画調整費>
4 「モンゴル公式訪問」936千円
<交通基盤部企画調整費>
5 「富士山静岡空港ターミナル地区西側駐機場供用開始イベント開催事業費」1,573千円
6 「富士山の日関連空港賑わいイベント開催事業」491千円
7 「交通基盤部釜山研修派遣費」643千円


危機管理部調整費についてほか

2012-07-12 19:29:00 | 近況活動報告
県各部の企画調整費の最後に「危機管理部」を紹介する。
予算書上の説明では他部局同様「危機管理部施策の推進に必要な調査等を行う。」となっているものの使途(平成23年度)が以下のとおりである。

簡単な内容説明だけなので詳細は不明であるが、これまでの他部局のあやしい使途を見た後でこれをみるとまともな使い方に見える。
来週にはこれまでの結果を踏まえ、各部局の企画調整費の中から抽出した詳細な使途の確認のための公文書開示請求を行うが、危機管理部については今回は除外とする。

なお、先行して開示請求した経済産業部の公文書が届いたが、非開示部分の理由付記に問題があるため異議申立書を送付したので以下にその概要について紹介しておく。

<部分開示決定写し>
公文書部分開示決定通知書.pdf

<異議申立書(抜粋)>
4 異議申立ての趣
  上記2の処分は行政手続条例第8条、第14条及び静岡県情報公開条例第7条に定める理由提示の要件を欠いた違法な処分であり、これを前提とする平成24年6月26日付け経管政第12号「公文書部分開示決定通知書」に係る処分を取り消すとの決定を求める。
5 異議申立ての理由
  本件「公文書部分開示決定通知書」中の「開示しないこととした部分、その根拠規定及び当該規定を適用した理由」において、静岡県知事は「復命書中、ホテル、事業者に関する情報」の非開示の根拠規定を「静岡県情報公開条例第7条第3号に該当」とした上で、その理由として「法人その他の団体に関する情報で、公にすることにより、当該法人等の権利、競争上の地位その他正当な利益を害する恐れがある。また、条例第7条第3号のただし書に該当しない。」と記述している。
 この理由については、条例の規定である「公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」を単に略したに過ぎず、その抽象性は解消されていない。
 異議申立人が、かつて受領した平成21年9月28日付け静情審第14号「静岡県情報公開条例第19条の規定に基づく諮問について(答申)」の論視yび同文書中、6「付言」において「条例第12条(理由の記載等)の趣獅ヘ、実施機関の判断が慎重かつ公正に行われることを担保してそのし意を抑制するとともに、非開示の理由を請求者に知らせることにより、その不服申立て等に便宜を与えるものであることから、実施機関は、非開示決定処分又は部分開示決定処分を行う場合には、開示請求者が、非開示部分、その根拠規定及び当該規定を適用した理由を了知できるように、当該決定通知書に、非開示とした理由等を可能な限り具体的に記載するように努めるべきである。」との見解を踏まえれば、本件処分の理由は抽象的法令の記述のみで、いかなる権利・利益がどのような理由で侵害されるのかがまったく不明なものとなっている。
 平成23年6月7日の最高裁判例(民集第65巻4号2081頁)では不利益処分の理由の記載について「処分の原因となる事実及び処分の根拠法条に加えて,本件処分基準の適用関係が示されなければ,処分の名宛人において,上記事実及び根拠法条の提示によって処分要件の該当性に係る理由は知り得るとしても,いかなる理由に基づいてどのような処分基準の適用によって当該処分が選択されたのかを知ることは困難であるのが通例であると考えられる」とした上で「処分の原因となる事実と,建築士法10条1項2号及び3号という処分の根拠法条とが示されているのみで,本件処分基準の適用関係が全く示されておらず,その複雑な基準の下では,上告人X1において,上記事実及び根拠法条の提示によって処分要件の該当性に係る理由は相応に知り得るとしても,いかなる理由に基づいてどのような処分基準の適用によって免許取消処分が選択されたのかを知ることはできないものといわざるを得ない。このような本件の事情の下においては,行政手続法14条1項本文の趣獅ノ照らし,同項本文の要求する理由提示としては十分でないといわなければならず,本件免許取消処分は,同項本文の定める理由提示の要件を欠いた違法な処分であるというべきであって,取消しを免れないものというべきである。」と判示している。
 このことから、具体的箇所も明示されず、非開示部分の前後の関係からも具体的非開示規定適用の理由が不明で、単に条文を抜粋しただけの理由を記載した本件処分は理由提示を欠いた違法な処分であるので取り消さるべきである。
 おって、取り消されない場合にあっては、かかる恣意的処分が疑われる本件処分のもとにあって非開示とされた事項については、そのすべてについて、静岡県情報公開条例第24条第1項に基づくインカメラ審理を求める。

静岡空港利用者の推移(開港4年目初月)~路線増えるも厳しい4年目に~

2012-07-05 19:49:00 | 静岡空港
静岡空港利用者数(搭乗者数)の推移

(注)開港初年については月ごとの発表のなかった上海便各月推計データを加味した上で3か年を比較したグラフです。
以下、開港4年目の初月となる6月実績に基づき傾向を概観する。
<傾向等>
開港から4年目を迎えた静岡空港であるが、東日本大震災の影響を色濃く受けた昨年同月比では利用者数を上回ったものの、初年、2年目には遠く及ばない上に、県が目標とする70万人には到底達しない低調な3年目の発進となった。
新規路線の台湾路線を除くと昨年並みということからも底を這うような空港の姿が見て取れる。
その貢献の台湾路線にあっても、先月に予測したとおり、5月の72.0%の搭乗率から急降下、6月は一般に採算ラインといわれる65%をも切る64.4%にとどまるなど低迷に向けて着実な歩みとなっている。
予約状況のサイトを見ても空席ありの表示が目立ち、静岡空港よりも台湾の首都に近い空港を結ぶ羽田などとの競争もあって先行きは厳しいと見られる。
また、6月から武漢に延伸となった上海路線にしても、搭乗率は51.4%と昨年同月の52.6%にも及ばず、やはり先行き厳しい状況である。
「国際線の伸びは期待を上回るものがある」との知事の認識にもかかわらず、現実は震災前年の6月の国際線の実績は17,672人にもとどかない16,586人という実績であり、まずはトップの現実の直視を求めたい。

着陸料無料(実質全額税金負担)というばらまきもむなしく、LCCでにぎわう航空業界とは無縁に、飛躍には程遠い静岡空港。
同じ公共交通機関でも自立するJRに対して、観光路線中心の空港利用者優遇の静岡空港は消費税増税でも支えるべき行政なのだろうか。

では、以下に今月の実績を記す。
<平成24年6月の実績:対前年同月比>
路線:搭乗者数対前年同月比(H24.6/H23.6):搭乗率[H24.6;H23.6]

札幌線:83.3%(5,652人/6,788人):[57.4%;55.9%]
福岡線:94.7%(6,036人/6,374人):[68.5%;45.5%]
沖縄線:100.7%(4,251人/4,223人):[59.6%;57.2%]
熊本線:-%(-人/1,454人):[-%;30.3%]
鹿児島線:74.9%(1,089人/2,137人):[65.1%;46.3%]

国内定期便計:81.2%(17,028人/20,976人):[62.0%;48.8%]

国内線チャーター便計:0.0%(0人/73人):[0.0%;86.9%]

ソウル線:139.5%(11,148人/7,994人):[63.4%;65.6%]
上海線:288.5%(2,602人/902人):[51.4%;52.6%]
台北線:-%(2,442人/-人):[64.4%;-%]

国際線定期便計:182.0%(16,192人/8,896人):[62.0%;64.0%]

国際線チャーター便計:121.6%(394人/324人):[36.2%;91.5%]

全路線計:111.1%(33,614人/30,269人):[61.1%;52.8%)]

くらし・環境部企画調整費の闇

2012-07-01 22:59:00 | H24県予算評価
今日は、くらし・環境部の企画調整費である。

これまで同様、6番目の「環境交流協議団訪中事業」10番目の「カリフォルニア州環境事情調査事業」という費用対効果の不明な不要不急とも思える事業にブラックボックス予算が使われていた。
これについては、その成果を検証すべく追加調査の対象としたい。