
京都に行ってきた。
それからずっとちょっと、京都わずらい。
地下鉄乗り継いで、編集の先生に会って、創作の道をゆく仲間に巡り合い、語り話し、教えていただき、励まされた。
そして、夜は同志のように勝手に思わせていただいている仲間と乾杯。
夜は、趣きのある和風の木造建築に宿泊者はわたし、ただ一人。
トイレや風呂に行くときに何かが漂っている。幽霊、ではない。
気配、ではある。
なんの?
次の朝、トイレの手前の暖簾をくぐって見てびっくり。
おびただしい数の本、本、本である。キチンと本が種類別、作者別に分類されて並んでいる。
偉い編集者の方の元自宅だった家だそうで、私設図書館みたいなその部屋に足を踏み入れてなるほど、昨晩感じたのは、この活字たちの疼くような気配であったか。
しばし、その部屋で過ごす。
寺や神社とは真逆の、濃く渦巻いているそれは、しかし、静まり返ったその部屋で、人々が自分の物語と格闘してきたその迫力に囲まれる。
本。
すごいなあ。
わたしはなににこんなに惹きつけられているのだろう。
しかしながら、道は始まっている。行ってみよう。
宿を後にして、京都駅で親戚のおじさんに会い、帰宅。
たったの一泊二日。
もっと歩いてみなきゃ、と思うばっかり京都。しばらく生活してみたいもんだ。くらい行きたい、嗚呼京都。
