あ、どうも文庫主の朴竜です。
昨年の11月に黒川博行の「後妻業」を読んだんですね。ずっと前に買ったのですが分厚いページ数に文庫棚の肥しになってたんですよ。

でも、他に読みたい本も無くなってきてしょうがなしに数ページ捲ってみたら、これがまた展開が早くてスリリングで面白くて、週末一日で読み切ってしまったわけです。
そもそもこの文庫を買ったのは既に確か映画化が言われていたことが動機だったと覚えているのですが、昨年12月にシンガポール出張のためのフライトで大竹しのぶや豊川悦司主演の「後妻業の女」を観たらこれがまた超つまらないんですよ。

ストーリーもオチも変わってるし、登場人物や設定も大きく変わっているんですな。こりゃもう全く別の作品で原作の良さが全くスポイルされてしまってるわけですよ。
この原作の最重要人物が映画には影すら出てこないという残念この上ない状況にガッカリしながらの出張でした。だから、もし原作を読んだら映画は観なくてよろし。
大竹しのぶは毒婦を演じているのですが、その昔に貴志祐介のホラーの名作で超面白怖い「黒い家」も大竹しのぶで映画化されたら超つまんなくなってガッカリしたんでした。
で、黒川博行の芥川賞受賞作品の「破門」も「後妻業」と同じくらい面白かったんですが、

苦い経験から映画化されたら多分超つまらないんだろうなと思いますので観ないことにしています。
小説の原作と映画が同じくらい面白い、または映画の方が面白かったと言うのは稀ですよね。まあ、映画作成は放映時間やコストの問題がありますから。
脚本の映画化やドラマ化ってのが一番違和感ないし同じくらい面白いですな。それで言えば大島優子主演のドラマ「ヤメゴク」の文庫本は面白いかも。
あと、有村浩の小説「植物図鑑」はEXILEの岩ちゃんと高畑充希の映画化されましたが、これは原作も映画もかなり質が高く大好きです。